表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/32

平成24年①

2月になり卒業を迎えた。周りはワイワイガヤガヤしてる中、僕はポツンと座っていた。

僕は楽しかった気持ち、寂しい気持ちはなかった。この生活から解放されたという気持ち良さを感じる。

クラスの女子4人が僕の席に来た。

「あのね、高瀬くん。」

「あ、うん‥」

「写真!」

「え‥?あ、うん。」

え?僕と一緒に写真?

まさか?

僕は席から立ち上がった。

「はい!これ!」

と言われカメラを渡された。

「高瀬くん!ちゃんと撮ってね!」


「はい、撮るよ。はーいチーズ。」

(俺は学校専属のカメラマンじゃねーよ。」

「ありがとう!見せて!見せて!」

なんで卒業の日にこんなことしねーといけねんだ。

「すごーい!高瀬くん上手!センスある!」

「めっちゃ綺麗に撮れてるね!」

「ありがとう‥」

高瀬くん!高瀬ーー!高瀬くん!

写真撮って!!!

俺は写真家じゃなーーーーーーい!!!

戦場カメラマンの渡部陽一と勘違いしてるだろ。

喋り方がゆっくりなのは共通点があるけどよ。

僕は写真を撮りつつタイミングを見計らい、2階へ降りた。

講師室の前には大谷先生と山根先生が生徒たちに囲まれて楽しそうに喋っていた。

少し様子を見たらその生徒たちがいなくなったので、すかさず2人の所へ行った。

大谷先生が笑顔で

「高瀬卒業おめでとう!東京の大学でも頑張ってね!」

山根先生も

「高瀬!!お前はよう頑張ったなぁ!!偉いぞ!」

と竹刀を持ちながら言った。

「お二人ともありがとうございます。お二人のお掛けで東京へ行くことができます!本当にお世話になりました。」

大谷先生が

「高瀬の実力だよ。東京は慣れないかもしれないけど、楽しい所だからさ、都心を楽しみつつも文学を大いに学んでね!」

「大谷先生ありがとうございます!」

山根先生は竹刀に付いているテニスのグリップを見ながら言った。

「高瀬も東京かぁ。富山から東京に行く奴も年々増えてるなぁ」

僕はその竹刀に付いているテニスグリップを見つめた。

「ずっと思ってたんですけど、なぜ竹刀にテニスのグリップを巻いてるんですか?」

山根先生は懐かしい表情しながら

「ここの卒業生でなぁ、これを巻くと持ちやすくなると言われて巻かれんだよ。本当におてんばな子だったぁ」

大谷先生はハハハッと笑った。

「本当におてんばでしたね。一ノ瀬も東京に行ったんですよね。元気にやってるかな?あの子も。一回も帰って来ないですものね。」

山根先生は竹刀のグリップを確かめながら

「一ノ瀬は愛嬌があるから大丈夫だろぉ!

高瀬も東京で頑張れ!そして、たまには顔を出せよ!」

「はい!!!」

山根先生の竹刀に巻いてるあるグリップは僕のやつだ。

美喜ちゃんのあの時の内緒が分かったよ。


そして、僕は誰とも話さず家へ帰宅した。

2012年3月、僕は東京へ向かった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ