レベルと魔法?
「どうだ?レベルについてはなんとなく理解できたか?」
「はい。なんとなくは・・・」
「なんだ、しっくりきてないのか?」
「はぁ。戦闘行為は本番じゃないと経験値が入らないってのは、神が作ったルールですし、殺気がこもってない試合じゃ入らないとか、まぁこじつけてなんとなく理解できるんですよ。」
「そうだよな。」
「つまり筋力みたいなもんですよね。筋肉を酷使することでより強い筋肉が育つみたいな。」
「おぉ!!そうそうその通りだよ。理解できてるじゃん!!」
「じゃぁ魔法は?」
「へ????」
「魔法ですよ、勇者さん。」
「ま、魔法か。」
「なんで戦闘終わってレベル上がったら魔法覚えるんですか???」
「ん、ん~ん。」
「しかも火炎系の魔法を使ってたから威力があがったよ!!は理解できますけど、急に全然違う魔法覚えますよね???」
「お。おまえらは魔法どうやって覚えるんだ???」
「私たちの場合は教育です!!地上に旅立つ前にきちんと得意分野の魔法を覚えます!」
「あらたに覚える事がないと?」
「その通りです。ちゃんと就学を終えて地上に来てますからね!!」
「あの、魔王様。私の見解を述べてもいいでしょうか?」
「うん、お願い。」
「えっとですね、前回の会議の後、私過去の文献を色々調べてみました。」
「おぉ、えらいじゃない君。言われなくても率先して動くって大事な事だよ~。」
「はい、ありがとうございます!!で、ですね、どうやら第五世代と言われてる時代ではですね、勇者様は魔族達を仲間にしてたようです。」
「え?どうゆう事?人間側についた魔族がいたってこと?」
「ほぅ。興味深いな。」
「はい、どうやら何例かそのような勇者がいたようですね。で、仲間になった魔族は全員レベルがあったそうです。最初のレベルは仲間になった時の勇者様のレベルに比例したようですね。」
「おぉ。我々にもレベルがあったんだね!!それでそれで?」
「勇者一行となり、魔族が戦闘行為で勝者となり経験値が入ったことで、魔族のレベルも上がったそうです。」
「おぉ!!まだまだ成長できるって事ね!!すばらしい!!」
(ん~、こいつら持ち前のポテンシャルだけで戦ってたのか。結構ギリギリで勝てたやつとかいたぞ。)
「レベルがあがった魔族は新しい魔法も覚えたそうです。」
「本当!!すごいじゃない。私たちはまだまだ経験しないといけないことが多いみたいね!!そうすればレベルがあがれば魔法を覚えるって感覚もわかるもんね!!」
「はぁ、でも、レベルあげる方法がないですけどねぇ。」
「あ。そうだったね。仲間内で殺し合いさせるわけにもいかないし。人間さんに危害与えるのもご法度だからね。まぁ、この事は追々考えましょう。」
「うっす!」
「でも実際どうなんです?勇者さん?新しい魔法を覚える感覚って?」
「ん~そうだなぁ。なんか閃くんだよな。」
「ほほぅ。閃く?」
「なんか、ずーっと忘れてた事を思い出そうと努力しても思い出せなくて、」
「うんうん。」
「まぁいいか。いつか思い出すだろうって諦めたらさ、数日後に、あっ!!て思い出す事あるだろ?」
「あぁ~あるある。私、子供のころ学校の中庭にあった、白い箱の名前ず~っと気になってるんですよねぇ。」
「ふふふ、魔王様。それ百葉箱っすよ」
「あぁ~言わないでよ~。それ思い出そうとして、魔法覚える感覚疑似体験しようと思ってたのにぃ。」
「あ、すいませんっす!!俺はあれっす、プール入る前に浴びるクソ冷たいシャワー、あれの名前思い出せないっす。」
「君、それは名前ないよ。君のは子供のころのノスタルジックな思い出言っただけじゃない~。」
「あ、そうでしたね。はははは。」
「キャッキャしてるところ悪いが、まぁ、そんな感覚だわ。」
「あ。っす。。。」