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残り物で邪神討伐!  作者: TKSZ
9/9

9、開店前


朝のうちに商業ギルドに行って入居する建物の鍵をもらってきた。

辺境伯令嬢のアリス様のお付きのメイドのカルハさんがオークの集落で助けた5人の女性ハンターとともに建物の前で待っていた。


「おはようございます。辺境伯様の命でタカシ様のお手伝いに参りました。彼女らは5人は辺境伯様からの依頼で手伝いに来ております」

「ありがとうございます。よろしくお願いします」

「私も含めてこの6人は従業員寮に泊まる予定です。よろしいでしょうか」

「はい、大丈夫です」


5人の女性はオークの集落で武器や持ち物の多くを失い、困っているのだそうだ。

オークの集落に囚われていた恐怖がまだ残っているので討伐ハンターは止めた方がいいと医者から忠告を受けたらしい。

それなら辺境伯様からの依頼の期間が終了したら私に雇われないかと訊ねたら喜んでくれた。

6人と建物を確認した。

家具なども入れられている。

売り物や食材を入れればすぐにでも営業が始められそうだ。

従業員の訓練もあるけど。

お昼は早速レストランで一緒に調理して御馳走することにした。

調理しているうちに辺境伯と令嬢のアリスがメイドのメルハさんを伴なってやってきた。

いい所に来たと喜んでいた。

はい、皆さんの昼食も準備しますよ。

護衛の皆さんの分もね。


昼食はオムライスと鶏のから揚げとポテトサラダにした。

なかなかの好評だ。

食後のでデザートとお茶を楽しんでいるときに辺境伯様からとんでもない提案が入った。


「アリスをここの治療院で働かせて欲しい」

「アリスさんは跡継ぎでしょ。辺境伯様の下で学ぶことが多いのではありませんか」

「いや、跡継ぎは王都にいた二人の兄が今回の葬儀のために帰ってきたので問題がない。アリスは治癒魔法が得意なのでその能力を伸ばしてあげて欲しい。初めは神殿に入らせるつもりだったが君のところで鍛えてやって欲しい」

「そういう事でしたら」

「カルハとメルハも料理は得意だから置いていくよ。アリスも二人が近くにいた方がいいだろうから」

「わかりました」


三人の給金は私が出すわけだけどその額を決めると辺境伯様は護衛とともに帰って行った。

アリス嬢とメルハの部屋も決めた。

アリスは3階の客室を使ってもらうことにした。

まさか伯爵令嬢を従業員寮に置くわけにはいかない。


午後も開店の準備作業を続けた。


3時のおやつの頃、聖女様一行がやって来た。


「忙しいそうですね」

「はい、聖女様」

「実はタカシ様にお願いが会って来ました」

「どういう事でしょう」

「巫女を二人、修行のために預かっていただけないでしょうか」

「修行ですか」

「はい、治療院でタカシ様の医療と調剤と治癒魔法の修業をさせていただけないかと。それから素材集めも」

「素材集めは危険ですよ」

「大丈夫です。二人とも強いので。行商にも行くと聞いていますので同行させていただければもっと良いと思います」

「わかりました」

「店の警備のために聖騎士も2名も一緒にいさせようと思います」

「聖女様の側近を4人もこちらに来させてしまっていいのですか?」

「それは問題はありません」

「わかりました」


その後、働いてもらう条件を決めた。

修行だから無償でよいということだったがしかっり給与を支払うことにした。

部屋は客間を二人ずつで使ってもらうことにした。


聖女様と入れ違いでマルコさんがやって来た。

娘のミオさんと番頭のカイさん一家4人が一緒だ。

マルコさんに商売に詳しい人を紹介して欲しいとお願いしてあった結果だ。


「信用に重きを置いて選びました。この5人なら裏切る心配はありません」

「ありがとうございます」


番頭さんは自宅があるのでそこからの通いになる。

ミオさんは客室に入ってもらった。

5人とも出向ではなくうちの従業員となる。


もう少し男手が欲しいな。

特に警備と行商で誰かいないだろうか。


「それならこの前にタカシ様が助けたハンターのカイたちはどうですか。かなり強くて真面目な6人ですよ。まあ、私たちよりは弱いですけど」

「じゃあ、クレハさん、探して来てくれるかな」

「はい」


クレハさんがカイさんたちを探しに行ってくれた。

夕方に戻ってきたクレハさんから明日カイさんたちが来てくれるという報告をもらった。


夕食は炊き込みご飯とコロッケを作った。

これも好評だった。


さて、店舗と治療院・薬局とレストランの営業内容を確認してみる。


店舗 営業時間 9時から18時


食品 香辛料 食塩 醤油などの調味料 缶詰 保存食 インスタント食品 菓子 パン お惣菜 お弁当 飲料


武器・防具


魔道具


魔物の素材


日用品


文具



治癒院・薬局 9時から15時 時間外は警備詰め所に連絡。


治療と魔法薬の販売



レストラン 11時から14時 17時から20時



分担も決めた。


番頭カイ      事務と店舗

番頭の妻メイ    従業員食堂とレストラン

番頭の娘メリサ   店舗と事務

番頭の娘キャサ   事務と行商


アリス       治療院と事務

カルハ       レストランと治療院

メルハ       従業員食堂とレストラン

巫女ルネ      治療院と店舗

巫女フウ      治療院とレストラン

聖騎士ミュウ    警備と行商

聖騎士リュウ    警備と行商

マルコさんの娘ミラ 事務と店舗


ハンターのクルハ  警備と事務と行商

ハンターのハル   行商と店舗とレストラン

ハンターのジュレ  警備と行商とレストラン

ハンターのレイコ  警備と行商とレストラン

ハンターのカオル  警備と行商とレストラン


レストランと店舗のお弁当やお惣菜やパンの調理は魔道具がほとんどやってくれる。

それぞれが複数の担当を持つがこれでレストラン8人、治療院4人、事務6人、警備6人、店舗5人、行商7人、従業員食堂1人になる。

聖騎士の二人は治癒魔法が使える。


討伐ハンター男性6名が勤めてくれるようになったら警備と行商と店舗をお願いしよう。


行商の勤務時間は難しいけどしっかり休むがとれるようにするつもりでローテンションを組もう。



翌日6人の男性ハンターが来てくれた。

彼らは自宅があるので通いで勤めてくれる。

内容は警備と行商と店舗だ。

カイとオルトとサイカとコルトとジンとルイの6人は強いがそろそろ落ち着きたいと考えていたようだ。

今回の誘いを喜んでくれた。

討伐ギルドには登録して時には協力することがあるだろうということではあるが。


商品の調達と製作は私が行う。

警備の担当者と狩りに行くことはあるかもしれないね。

調合も行い治癒院も開いたので医薬ギルドにも神殿を通して登録をした。

また、魔道具と武器・防具の関係で魔術師ギルドと鍛冶ギルドにも商業ギルドを通して登録をした。 


開店の準備をする中で辺境伯様との会談を行うことになった。

会談には聖女様も同席してくれ、領主館の一室で行うことになった。

聖女様が一緒なら領主館でも問題はないか。


「タカシ様。タカシ様のことを辺境伯様と皇帝様に伝えてもよいと神託をいただきました」

「ええええええええーーーーー」


会談の部屋に着くといきなり聖女様から爆弾発言があった。

ここには辺境伯様と聖女様と私しかいない。

この部屋は魔道具で音が漏れないようにする結界が施されている。

お読みいただきありがとうございました。

評価や感想をいただければ幸いです。

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