1、ちょっと邪神を討伐してくれって!
諸般の事情で未完成で公開することになりました。
悪しからず。
1、ちょっと邪神を討伐してくれ!
「拒否します」
「そこをなんとか」
「無理ですよ」
「チート能力を付けるから」
「相手は神ですよね」
「まあ、邪神だけどな」
「貴方がやればいいんじゃないですか?」
「神は見守るだけだよ。神罰はあるけどそんなのは滅多にやらないよ」
「邪神は地上で暴れているんでしょ」
「邪神だからね。神のルールを無視ているだ」
「でも無理ですよ。前に8人が失敗したんですよね」
「そう、君が最後の頼みの綱。駄目かな?」
「無理、無理、無理」
「しょうがないな。君を召喚して濁流から助けてあげたのに。また元に戻すかな。きっと助からないよね。依頼を受けてくれたら奇跡の生還をさせてあげられるのに」
「それは酷いよ」
「それじゃあ。依頼を受けてくれるよね。失敗しても文句は言わないから。そしたらこの世界を諦めるんだけど」
「はい、はい、はい。わかりましたよ」
「はいは一回で」
どうしてこうなったか。
旅先で豪雨に見舞われた。
宿は地域の避難場所になった。
非難する地域の人たちの誘導を手伝っているときに小学生の姉妹が川に落ちた。
命綱を着けていた私は川に飛び込み二人を確保するのに成功した。
周囲の人に引っ張られて岸に近づき二人を岸の人に渡した直後、流木が私を直撃した。
命綱が切れ、私は再び濁流に飲み込まれた。
そして気がついたら白い部屋に寝かされていた。
知らない天井だった。
定番だな。
これは死んだのかなと思ったら、神様だという爺さんが出てきた。
邪神を討伐してくれる人を見繕っていたら濁流に流される私を見つけたらしい。
そこで死ぬ前にこの部屋に召喚したという。
この部屋は地球の1000倍の速度で時間が経過しているという世界にあるということだ。
その世界の魔物の森の奥にある神殿の一室らしい。
つまりここの1000日が地球では1日!
そんな世界の神様に聞かされたのが邪神が存在。
この邪神の「素」は地球から来たので地球の人間に討伐をしてもらおうということだ。
邪神の「素」は地球の人たちの邪な心だって。
邪神は邪心からって・・・・。
召喚については地球の神様とも合意しているらしい。
今まで8人の日本人を召喚したけど失敗に終わったという。
短いのは8日、長くて100日で命の危機に瀕したり、様々な問題を起こしたので記憶を消して地球に戻したらしい。
時給代わりに少しの運を与えて。
もらった宝くじで2000円程度が当たる運だそうだけど。
だけどなぜ日本人?
異世界が好きなのは日本人だからということだ。
偏見だ!
日本人全部じゃないぞ!
様々な能力や装備は用意してくれるという。
奇跡の生還というストーリ-のためには地球時間で3日が限度、こちらの時間で3000日で問題解決する必要がある。
こちらの1年は300日だというから10年か。
そんなにかかる討伐なのかな。
成功したら記憶と能力を残して報酬も与えて地球に帰してくれるという。
駄目な場合も記憶を消して帰してくれるらしい。
早く失敗して帰るか。
そう考えたら私の場合は命を助けたのだから故意のさぼりは許されないらしい。
成功か努力しての失敗は奇跡の生還。
怠けて失敗したら濁流の中に戻されるらしい。
報酬は時給1200円で地球時間72時間分の8万6千4百円だという。
それも宝くじの運でかと訊ねたら目を逸らされた。
文句を言ったらこちらの財産も少し持って行っていいということになった。
よしやる気がでてきたぞ。
この世界のことについて教えられた。
いや、頭に流し込まれた。
まず地理からだ。
有人大陸と無人大陸と大きな5つの島そして無数の小さな島があるらしい。
邪神は無人大陸にいるのだが時々、有人大陸に来てはちょっかいを出しているらしい。
有人大陸には7つの大国と7つの小国と6つの自由都市があるらしい。
大国はカジハ王国・フジ王国・ケンノウ王国・フルル帝国・スルタン帝国・カカダ魔法国・フリュウ聖国だという。
5つの島にもそれぞれ小国が存在する。
言語は共通語が使用されている。
文明の程度は銃が存在しないがパルプから作られた紙は存在し印刷技術もあるという。
銃や大砲が存在しないのは魔法があるのが大きいようだ。
医術も魔法や魔法薬に依存する傾向がある。
交通手段は馬車か帆船。
飛空船というものもある。
魔法で飛ぶ船だそうだ。
体内に魔石を持つ魔物もいる。
スキルを使ったり魔物を倒すと自分の能力を伸ばすことができる。
レベルが上がるわけだ。
レベルが上がれば魔力や体力も上がる。
人類は体内に魔石を持たず、言葉を使い交配可能なものをいう。
人類には人族・エルフ族・獣人族・鳥人族・ドワーフ族・鬼人族・小人族・巨人族・魔人族・竜人族がいる。
共存している地域と敵対している地域があるという。
一部の国は奴隷制度があり、人族以外が奴隷化されやすい。
皇族や王族や貴族がいる。
平民のほかに身分制度に囚われない神が認めたという自由民が僅かにいる。
1年は300日。
1年は10ケ月だから一月は30日。
1日は20時間。
1時間は100分。
1分は50秒。
因みに地球の1日がここでは1000日になる。
私の加齢は地球の時間で起る。
私はここいる間はほとんど不老の状態だ。
鉄貨10枚で銅貨。
銅貨10枚で銀貨。
銀貨10枚で金貨。
金貨100枚で白金貨。
平民なら4人家族が一月に金貨8枚あれば十分生活できるという。
ダンジョンもある。
魔物がいてお宝が眠っている。
ダンジョンの魔物は倒されると魔石になってしまう。
魔石は魔道具を作ったり動かすのに必要なアイテムだ。
安いものでも銀貨2枚の価値がある。
高いものは白金貨100枚以上の価値のものもある。
「これからの活動費や生活費が必要ですよね。そのための給与は支給されるのですか?」
「初期費用は支給するけどその後はある程度稼いでくれ。装備は衣食住で困らないようにするつもりだから心配はいらないよ」
「どんな装備を支給してもらえるのですか?それとチート能力は?」
お読みいただきありがとうございました。
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