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スペースマン  作者: 本山なお
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プロローグ

この物語はフィクションです。

 プロローグ


“それ”は遥か宇宙の彼方からやって来た。

背景の星々を隠して、月軌道を通過するその物体。黒い球体だ。

宇宙船が接近する。ここまで有人宇宙船が来るのはアポロ以来である。

物体は宇宙船よりはるかに大きい。

コクピットに警報が鳴り響く。

「目標まで距離1500km」

「!」

黒い物体の表面が波打つ。その震動が宇宙船に伝わる。

重力波の嵐。宇宙船は波に翻弄される。

「計器が役に立たない!」

「制御不能!」

乗員達の悲痛な叫びがこだまする。停止するエンジン。

「これは・・隕石じゃない!」

黒い物体の“目”が見開く。血のように赤い目。放たれる電撃。

稲妻が宇宙船に命中。衝撃。爆発。

“彼ら”の宇宙船は、なすすべも無く宇宙の彼方へ吹き飛ばされていく。

凄まじいGが“彼ら”を襲う。コクピットのキャノピーが割れ、空気が抜ける。

“彼“は仲間の手を掴もうとするが・・・外に放り出される乗員たち。

やがて空気の流出は止まる。

コクピットいや宇宙船には“彼”一人しか生き残っていなかった。

推力を失った宇宙船は慣性で飛ばされて行く。

漆黒の闇の中へ。

“彼“は意を決し這い出す。

Gに逆らいながら、コクピットからカーゴベイへ。

「はあはあはあ・・・死んで・・たまるか。約束したん・だ。俺は・・帰るんだ」

孤独と静寂と恐怖の中、“彼”は“カプセル”にたどり着く。

最後の力を振り絞り、その中へ潜り込む。

宇宙船を破壊したその物体は、今まさに青い地球に落下しようとしていた。

その光景を見ながら、“彼”は赤いボタンを押した。

助かる確率は万に一つも無い。唯一の可能性は冷凍睡眠だけだった。

凍っていくキャノピー。

薄れゆく意識の中、“彼”はポケットから“彼女”の写真を取り出し、つぶやく。

「麻美子・・・」




 

登場生物紹介


弓月 明   :運び屋<スペースマン>チームリーダー。元スペースレーサー。

流 美理   :移民惑星ルリウスの少女。真理之花女学園高等部二年生。

ボッケン   :シェプーラ星の馬型高等生物。刀の達人(達馬)。

ピンニョ   :DNA改造による元実験動物(鳥)。

ヨキ     :元ベムハンター。チビ。

マーチン   :メカニックのプロ。大食漢。デブ。

シャーロット :コンピュータープログラマー。啓作の恋人。

流 啓作   :美理の兄。医師。チームのブレイン。


山岡 麗子  :美理の親友。天才美少女。

グレイ    :自称銀河一の情報屋。


榊 麻美子  :明の夢に出てくる少女。

ドクターQ  :啓作の研修医時代の指導医。明の父。本名弓月丈太郎。

ダン     :宇宙船<フリーダム>船長。


リッターブーン:星間犯罪結社<パラドックス>首領。

デコラス   :同 副首領。元宇宙考古学者。

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