6:作戦スタート!
「じゃあ、志乃? 古賀くんとは、もっと深い仲になりたいんだな?」
「ストレート過ぎ、あゆ」
あ。やっとフォローが入った。
「でも、そうなんじゃないか? あたしは応援したいけど」
「それは私も。でも、こればっかりは、しのっちが動かないと手の打ちようが無い」
2人があたしを見る。
え?
ええ~!?
「認めちゃいなよ、志乃」
「私もそう思うよ?」
「ふぇ~ん」
ああ。八方ふさがり。あたしはぽつぽつと、
「その、ね? 確かに古賀くんのコト、好き……。だと思うよ? でも、告るなんて出来るわけ無いよ~」
「そこ! そこが志乃の悪いところだ。当たってもみないで、諦めてどーする!」
「こればかりは、あゆに同意。頑張ろうよ、しのっち?」
「うーん。やっぱそうなる?」
『なる』
2人がうなずいてくれた。
「じゃあ」
「ん?」
「なあに?」
一拍置いて、
「よろしくお願いしまっす!」
うわ~。
ついに言っちゃったよ!
これでもう、後戻りは出来ないからなあ……。
「おう。歩夢さんに任せておけ」
「って言ってるあゆが心配だから、私がフォローする。安心して、しのっち」
「――ありがと」
こうして、
『志乃と古賀くんがめでたく結ばれますように作戦』(←長いよ)
がスタートしたの。
あたし、マックの中で呼吸困難になっちゃうかと思った……。