4:あたしの立場は?
「ほたる。先に言っとく。友人としての知的好奇心だ」
「おっけ。でも、あんまり責めると、しのっち泣いちゃうぞ?」
「あたしは、もうすでに泣きたい気分だよ~」
部活が終わって、あたしたち3人はマックに入っていた。同じような中高生がたくさんいる。
あー。
やっぱり、好き同士で来てるお客さんも多いんだ。
いいなー。
うらやましい。
思わず見詰めてしまう。
――とりあえず、それぞれ注文をして。
あたしたちは角っこのテーブル席に座った。
「さ、志乃。ガッコじゃ話せなかった、あれやこれやを聞かせてくれ。――これなら、
『いじめ』
じゃないだろ、ほたる?」
「まあ、じゃあ。そう言うことにしておいて。私はしのっちのフォローに回るよ」
「あ! ずる! ほたるだって聞きたいクセに」
「それをしながらだ」
「あのー」
「ん?」
「なに?」
涙目になりそう。
あたしはあゆちゃんとほたるちゃんに、
「あたしの立場は?」
「検察側の証人。以上」
「言い過ぎだよ、あゆ」
「だって、こうでもしないと、話が進まない。志乃と古賀くんが幸せになるために」
どーしてそーなるのよ?
「そんなに、
『愛のキューピット』
になりたいんだ?」
「仕方が無いさ。志乃? 好きなんだろ? 古賀くんのこと」
「ふひぇっ!?」
思わず、飲んでいたアイスティを噴き出しそうになった。
「聴く準備は万端だ。さ、志乃?」