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22:最新作
「少し横道だが。最新作を読ませてくれ」
「私も読みたい」
「分かった」
あたしはガッコ指定のトートバッグから、バインダーを取り出して、あゆちゃんとほたるちゃんに開いて見せた。
★
あなたの元へ
あたしの 特等席は
いつだって あなたの
すぐ後ろの席
ここに座っていると あなたの
いろいろが たくさん
見えてくるから
授業中 うたた寝してる時
シャーペンの先で ぽりぽり
アタマを かいている時
伸びをして 大あくびしてる時
どんな時も ステキ
そんな あなたの元へ
あたしは いつでも
向かいたい
許されるなら 今すぐにでも
――答え
もらえますか?
★
「あー。バレバレだわ」
「しのっち。ストレートに書いたもんだねー」
「――仕方が無いでしょ。ホントのコトなんだから」
自分が一番、良く知ってるよお




