86時間目「眠りの街の美女」
一刀「スペインに向かった焔はそこでデーヴァの一人バサラと出会い戦闘になる。バサラの強さに苦戦する焔だが飛琳先生との特訓を思い出して見事バサラを撃破するのだった 」
フランス・パリ
ここにはドラグーンナイツの一人フランソワーズ・ルイが故郷を心配して帰ってきていた。
とあるお城のような豪邸
ルイ「ただいま帰りました 」
ルイが言うと
ガチャリッ!
豪邸の扉が開いて
メイド達『お嬢様、よくぞご無事で! 』
たくさんのメイドが出てきた。
メイド長「戦いでお疲れでしょう、ゆっくりとお休みください 」
実はルイはフランスでは有名な貴族の産まれなのだ。
ルイの部屋
ルイ「はぁ…、もし私の家柄がドラグーンナイツの皆さんに知られたら皆さんは普通に接してくれなくなっちゃう 」
昔から家柄が有名だということで友達ができなかったルイにとって一刀達ドラグーンナイツは戦友であると同時に友達でもあった。
ルイ「私の力は守りの力、皆さんを守るしか私に取り柄がない 」
実はデーヴァが現れた時、ルイに龍の力が覚醒し、直ぐ様デーヴァを退治しに向かおうとしたのだがメイド長であるクラリスに止められてしまい危ないことをしない、自分から戦わないということを条件にデーヴァ退治を許可されたのだった。
ルイ「クラリスさんごめんなさい、私だって戦いたいのです 」
シュルルッ
そしてルイはロープを使って二階にある自分の部屋から脱走するのだった。
フランスの街並み
ルイ「街はとても賑やかですね 」
とてもあと数日で地球がデーヴァに乗っ取られるかもしれないのにフランスの街は賑やかだった。(それもそのはず、華琳の命によってデーヴァゲームの所載は国民には一切知られていないのだから)
貴族服を脱ぎ捨てたルイがボロ布を身に纏い街を歩いていると
ドンッ!
ルイ「きゃっ!? 」
通行人とぶつかってしまった。
ゴロツキA「いててっ!何ぶつかってるんだよ骨が折れちまったじゃないか! 」
ゴロツキB「治療費出してもらおうか 」
ゴロツキが言うと
ルイ「そんな軽くぶつかったくらいで大袈裟ですよ 」
ルイが言うとゴロツキは
ゴロツキA「ふざけるなよ!あんたはさっさと金だしゃいいんだよ!♯ 」
ゴロツキB「痛い目見たくなけりゃさっさと出しな 」
グイッ!
ルイの首が捕まれる。だが周りの人は助けようとせずに見て見ぬふり
ルイ「うっ 」
ルイがピンチになったその時
キィーンッ!
ゴロツキA「うっ!? 」
バタリッ
ゴロツキAは股を押さえながら倒れた。
?「へぇ〜、か弱い女の子をいじめるから男じゃないって思ったけどチ○コがあるから男のようだね 」
ゴロツキAが倒れた原因はゴロツキAの後ろにいた黒い外套を身に纏った女の子がゴロツキAの股間をおもいっきり蹴ったからだった。
ゴロツキB「この野郎! 」
ブンッ!
ゴロツキBが女の子を殴ろうとするが
サッ!
女の子は拳をかわし
?「せいやっ! 」
ドゴンッ!!
ゴロツキB「ゲボッ!? 」
女の子はゴロツキBの胸に正拳突きをおみまいし
バタリッ!
その場に倒れるゴロツキB
?「ホントに男って弱いわね、どんどん強くなるお兄ちゃんとは大違いよ 」
女の子が言うと
ルイ「あのぅ、危ないところをどうもありがとうございました。私はフランソワーズ・ルイ、ルイと呼んでください 」
一刃「ルイちゃんか、私の名前は一刃、北郷一刃よよろしくね 」
忘れている人もいると思うが彼女は一刀の実の妹の一刃である。家族でも上位級の強さをもつ彼女は武者修行のため世界中を旅していた。
ちなみに以前は一刀より強かったものの今では生身なら一刀と互角クラスである。(一刀が強くなったため)
街の喫茶店
一刃「へぇ〜、ルイってお兄ちゃんと同じドラグーンナイツなんだ!? 」
ルイ「私も驚きましたよ一刀さんに妹がいたなんて 」
一刃「お兄ちゃんって家族のことは話したがらないからね 」
その理由は祖父の刃に原因があった。
二人が仲良く会話をしていると
♪〜
どこからか素敵なメロディーが流れてきて
バタリッ バタリッ
ZZZ〜
メロディーを聞いた人は次々と眠ってしまった。
一刃「何なのよこれ… 」
バタリッ
一刃「ZZZ〜 」
ルイ「一刃さん!? 」
一刃さえも眠ってしまった。
そしてもちろんこんなことができる奴といえば
ハイラ「メェーッ! 」
デーヴァの一人、羊神のハイラの仕業だった。
ルイ「あなたは確かハイラ!? 」
ハイラ「我が名を覚えているとは光栄だメェー!我が歌を聞いたものは永遠の眠りにつき、我が命ずるまで起きることはなく、悪夢を見続けるのさ 」
ルイ「なんですって!?一刃さん 」
ユサユサッ
ルイは一刃を起こそうとするが
ハイラ「ムダだ。我が歌を聞いて起きたものはいない、だが欠点としては貴様らドラグーンナイツには効かぬがな 」
だからドラグーンナイツの一人であるルイはハイラの声を聞いても眠らなかったのである。
ハイラ「貴様の能力はサンチラとの戦いで研究ずみだ。守ることしかできぬ貴様に我を倒すことはできん! 」
グイッ!
ハイラは武器である宝弓を構えると
ハイラ「くらえっ! 」
ヒュンッ!
ルイめがけてうちはなった。
ルイ「ひっ!? 」
パァーッ!
驚いたルイはとっさに龍の力を発動させて
ゴゴゴッ…!!
ルイの後ろから光に包まれた龍が現れると
ゴーッ!
龍はルイを守るようにとぐろを巻いて
ガキンッ!
ハイラの弓を防いだ。
ゴゴゴッ…
そして龍はとぐろを巻くのをやめると龍の中から
両手には結界籠手、体は神父のような格好、手にはヒーリングロッドを持ち、頭には龍の姿が描かれたヘルメットをつけたルイが現れた。
ルイ「守騎士護龍! 」
ジャキンッ!
これがルイの超進化、護騎士守龍である。
ハイラ「守るだけの力に何ができるというのだ!食らうがよい! 」
シュシュンッ!
ハイラは次々と矢を放ってきた。
ルイ「『龍門防御陣』 」
ゴゴゴッ…!!
ガキキンッ!
だがハイラが放った弓は全てルイに防がれていた。
ハイラ「だがいつまでもつかな! 」
シュシュンッ!
相変わらず弓を射続けるハイラ。このままでは通用しないとわかっているはずだが
ピシッ! ピシシッ!
どんどん龍門防御陣にヒビが入っていき
バキンッ!
龍門防御陣は破壊されてしまった。
ハイラ「ハハハッ!ただ単に矢を射続けた訳ではない。ちゃんと計算して狙ったのだよ! 」
どんなに固いものでも数ミリの穴さえ空けば簡単に崩れてしまうのだった。
ヒュンッ!
バリアが破れたところにハイラが矢を放つ
スパッ!
ルイ「きゃっ! 」
矢はルイの腕を掠めてしまった。
ハイラ「今度は心臓めがけてやるぞ! 」
ググッ
ハイラが弓を引こうとすると
一刃「…グルルーッ! 」
寝ている一刃が唸りだしていた。
そして
一刃「うがーっ! 」
バキンッ!
ハイラ「なっ!? 」
寝ぼけた一刃はハイラに攻撃を仕掛けてきた。
ルイ「何が起きてるんですか!? 」
別に一刃の寝相が悪いわけではなく、これには理由があった。
ハイラの声を聞いて眠った者は悪夢を見る。一刃にとっての悪夢は驚きの連続だった。
そして忘れている人もいると思うが一刃はものすごく驚くと暴走形態に変化し、本人の気が済むまで止まることはないのだ。(ちなみに暴走形態の一刃の力は肉弾戦なら現在の一刀ですらも越える)
一刃「うがーっ! 」
つまり一刃は眠りながら暴走形態になっているのだ。
ハイラ「おのれっ! 」
シュシュンッ!
ハイラは一刃に攻撃を仕掛けるが
サササのサッ!
一刃は全て避けきった。
ハイラ「こうなったら私の全身全霊をかけた最強の一撃を食らうがよい! 」
ググッ!
ハイラは弓を構える。
だが
ルイ「(最強の一撃!ならば今しかありませんね) 」
この時、ルイが何か秘策を思い付いた。
そうとは知らずに
ハイラ「『羊倒弓肉』! 」
シュンッ!
ハイラは渾身の一撃を一刃に放った。
そしてそれと同時に
ルイ「『護魔反射壁』! 」
シュパンッ!
ルイがハイラの回りにバリアを放った。
ハイラ「何の真似だ? 」
ハイラが不思議がっていると
ググッ!
ハイラの放った弓が
ボインッ!
ルイの貼ったバリアに跳ね返されて
ザクッ!
ハイラ「なっ!? 」
ハイラの体を貫いた。
ルイ「『護魔反射壁』は相手の技を跳ね返す技。あなたの最大の技でも跳ね返らせるように力をおもいっきり溜めましたよ! 」
つまりハイラは跳ね返ってきた自分の攻撃を受けてしまったのだ。
ハイラ「このデーヴァの私が自分の技で散るなんて… 」
シュ〜ッ
そしてハイラは宝弓を残して消滅してしまった。
一刃「はれっ? 」
ハイラが消滅したことにより眠っていた一刃は目を覚ました。
一刃「何だかすごい気を感じたけれど何が起きたの? 」
※一刃は暴走している間の記憶は覚えてないのだ。
しばらくして
一刃「それじゃあルイ、お兄ちゃんによろしく言っといてね♪ 」
ルイ「はい、一刃さんも元気でいてください 」
一刃「それじゃあまたね♪ 」
ダッ!
そして一刃はまた武者修行の旅に出ていった。
ルイ「(今度出会ったら私の家に招待しますからね。そしてデーヴァとの戦いが終わったらドラグーンナイツの皆さんも招待しましょう) 」
ロビン「エドガー・ロビンだ。故郷イギリスの警護をしていた私はある男と出会い戦いになってしまう。だがその最中にデーヴァが現れてしまいイギリスは大変なことになってしまう。次回、『先輩からの教え』私が戦っている最中にイギリスが!? 」