73時間目「華ざかりの君達へ美少女パラダイス」
一刀「学園対抗武道大会から日が経ち、俺達は温泉旅行にやって来た。そして俺は温泉にて女湯を覗こうとする及川と戦い、覗きを阻止するが俺は女子達にボコられてしまう。そして罰として旅館を追い出された俺は朝まで月と一緒に玄関で眠るのだった 」
とある日のフランチェスカ学園
華琳「では、スタート! 」
カチンッ
華琳がドラマや映画の撮影で使われるカチンコを鳴らすと
パァーッ
一刀「ここが俺…いや、私が今日から通うフランチェスカ学園か、この場所で今日から私の女としての生活が始まるんだわ♪ 」
そこには女装した一刀がいた。
こうなったのも数時間前に問題があった。
数時間前
全員『映画の撮影!? 』
華琳「そうよ、うちのお父様が学園対抗武道大会で優勝した記念に映画会社を総動員させて映画を作ることになったのよ、そして監督・脚本は私で作ったのよ 」
スッ
華琳はみんなに映画の台本を渡した。
一刀「何々…、『ある日主人公は走り高跳びの見学を見に行ったときに美しく高跳びをする少女を見つけて恋をする。しかし、少女は女子校に通っていたため少女と一緒にいたい主人公は仕方がなく女装をして学園に通う。タイトル「華ざかりの君達へ、美少女パラダイス」』一歩間違えたら変態のストーカーだな!? 」
似たような内容のドラマがあることは伏せておこう。
華琳「もうキャストも決まってるのよ!桃香・蓮華・月は各組の級長。そして主人公の女装する男は一刀、あなたよ! 」
ビシッ!
華琳の言葉に
一刀「えぇーっ!? 」
一刀はすごく驚いた。
一刀「無理だって女装なんて!? 」
一刀は断ろうとするが
華琳「あらっ、私の決めたキャストに文句を言う気?別に嫌なら構わないわよその代わり学園対抗武道大会での裏切… 」
一刀「喜んで引き受けさせてもらいます!? 」
しばらくは学園対抗武道大会での裏切りによって脅される一刀だった。
その他のキャストは
ヒロイン・恋
女子校学校医・華佗(もちろん女装)
ブロッサム学園の男子達・男子一同
寮で飼っている犬・及川
ちなみにヒロインが恋である理由は中学時代、恋は走り高跳びが得意で飛将軍と呼ばれていたからである。
ねね「恋殿をあのへぼ会長と一緒にさせるなんてねねが許しませんぞ!♯ 」
恋をヒロインにすることにねねがもう反対していたが
華琳「あらっ、ヒロインになれば可愛い衣装を着た恋が見られるのよ、見たくないの? 」
ねね「うぅ…!? 」
これにより仕方なくねねは折れるのだった。
一刀「(今のうちに帰った方がよさそうだな!?) 」
そろ〜り
みんなが騒いでいる間に一刀が逃げ出そうとしていると
沙和「逃がさないの〜! 」
ガシッ!
沙和に捕まってしまった。
沙和「沙和は今回のメイク係なの〜、会長さんをとびっきり可愛い女の子にしてあげるの〜♪ 」
ずるずるっ
一刀「あぁ!?お願いだからやめてくれ!? 」
バタンッ
一刀が沙和に引きずられて部屋に入ると
一刀「いやーっ!? 」
部屋の中から一刀の叫び声が聞こえてきた。
数時間後
ガチャリッ
部屋の扉が開くと
沙和「自分でも驚きの最高傑作ができたの〜!? 」
疲れきった沙和が出てきた。
沙和「ほらっ!会長さんも観念して出てくるの! 」
ぐいっ
そして沙和に引っ張られた一刀が部屋から出てくると
パァーッ
男子達『おぉーっ!!/// 』
そこには美少女に変身した一刀がいた。
一刀の女装姿におもわず顔が赤くなる男子達
一刀「うぅ…、こんな姿を見られたらお婿にいけねぇよ 」
そして一刀はガックリとうなだれていた。
華琳「大丈夫よ一刀、私がもらってあげるから 」
ポンッ
華琳が一刀の肩に手をおきながら言うと
桃香「華琳さんずるい!私だってもらってあげるからね! 」
蓮華「私だって! 」
月「へぅ、私ももらってあげます! 」
バチバチッ
四人の火花が飛び散るなか
一刀「さっさと撮影しようぜ 」
撮影が開始された。
そして
華琳「それではシーン1、一刀が学園の門に入るシーンからよ 」
そして
一刀「今日から俺の… 」
華琳「カット!一刀、あなたは今女装しているのよ!俺じゃなくて私!心を女にしてもっとかわいく言いなさい! 」
そして
一刀「今日から私の女としての生活が始まるんだわ♪ 」
と、いうわけである。
その後も撮影は進み、
華佗「どうして男がこの学園にいるのかしらん? 」
桃香「女の子を好きになった私って変なの? 」
及川「バゥバゥッ! 」
そして撮影は終盤に
華琳「それじゃあ最後のシーン、一刀の正体が学園にバレたのを恋が庇うところよ! 」
そして
蓮華「わかってるのよ!あなたの正体が男だってことはね! 」
月「この変態っ! 」
みんなに責められる主人公
一刀「仕方がないわ、もうこの学園を去るしかないな 」
パサッ
一刀はカツラを脱いで去ろうとすると
恋「…ダメ!行かないで! 」
ギュッ
一刀の腕をつかむ恋
一刀「俺は男なんだぜ。女子校に通う男なんて変態だろう 」
一刀が言うと
恋「(ふるふるっ)…変じゃない。実はあなたの正体を知っててみんなに話さなかった。だってあなたのことが好きなんだから!あなたが去るなら私も学園を去る! 」
そして
一刀「ありがとう、俺も君が好きだよ 」
恋「…ありがとう 」
ジャーンッ
クライマックスに入って撮影は幕を閉じたのだが
華琳・桃香・蓮華・月『(ぽぉ〜〜///) 』
一刀の告白シーンにおもわず顔を赤くする四人だった。
そして撮影終了後
華琳「じゃあ、みんなこの映画が公開されるのを楽しみに待っててね♪ 」
一刀「えぇーっ!?公開されるのかよ!? 」
一刀が驚くと
華琳「もちろん全国の映画館で上映するわよ♪ 」
一刀「やめてくれ〜!? 」
そして数日後、一刀の願いもむなしく映画は公開された。(もちろんキャストはふせてある)
そして映画の最後には
※この映画は実際の学園・人物が使われています
と、テロップが新しく付け加えられていた。
そして映画公開数日後
がやがや
学園には多くの人が集まっていた。
桃香「これってみんな私達を撮りにきた人かな? 」
みんなは校舎の窓から人だかりを見ていた。
月「へぅ〜、なんだかスターになった気分です〜/// 」
しかし人だかりの原因は桃香達を撮るためではなく
人「主人公役の娘ってどの娘かな? 」
人「あれだけの美貌ならものすごい美少女に違いないぜ 」
人だかりの原因は女装した一刀を撮るためであった。
華琳「一刀、女装して挨拶してきなさい! 」
一刀「断る!もう女装なんてしないからな! 」
そしてしばらくの間、学園に謎の美少女が現れたという噂が流れるのだった。
一刀「ぼくは誰だ?自分がどこの誰なのかも思い出せない!?そして唯一覚えていることといえば、次回、『一刀、記憶喪失になる』ぼくは一体誰なんだー!? 」