70時間目「光龍VS魔龍」
一刀「桃香を庇うため焔の技を食らった俺は意識を失い竜宮神殿と言う場所に連れてこられた。そしてそこにいたトカゲもとい白竜という龍に今のままでは勝てないと言われ扉を開ける修行を開始する。扉はぜんぜん開くことはなかったが白竜に戦いの意味を思い出させられて真の意味を知り俺は聖騎士光龍となりみんなの元に帰るのだった 」
一刀の姿が消えてから30分後、決勝戦会場では
弧狼「ぐはっ!? 」
ズザザッー!
恋「…くっ!? 」
ズザザッー!
弧狼と恋が焔に苦戦していた。
焔「フンッ!貴様らは確かに強いが俺の足元にも及ばなかったようだな 」
ボロボロの二人に対して焔はほぼノーダメージだった。
桃香「まだだよ!まだ私が残ってるもん! 」
スッ
桃香は焔の前に立ちはだかるが
焔「雑魚は引っ込んでろ! 」
パシンッ!
桃香「きゃっ!? 」
桃香は軽く倒されてしまった。
焔「さてと 」
グイッ
焔は桃香の襟首を掴んで持ち上げると
焔「あの世で北郷に会いな! 」
ボォッ!
炎の拳を桃香に食らわせようとする。
弧狼「桃香!? 」
恋「…体が動けない!? 」
二人は桃香を助けようとするがダメージが大きすぎて動けなかった。
焔「死にさらせ! 」
ゴォッ!!
焔の拳が桃香に繰り出される!
桃香「(一刀くん…) 」
桃香でさえも諦めたそのとき、
ブンッ! スカッ
焔の拳は空振りに終わった。
焔「おかしい!?劉備はどこだ? 」
焔がさっきまでつかんでいた桃香の行方を探していると
ピクンッ
後ろにものすごく高い戦闘力を感じ、振り向いてみると
焔「(この戦闘力はまさか!?) 」
焔は信じたくなかった。何故ならそこにいたのは
バァーッ!
光り輝く鎧を身に纏った一刀がいたのだ。
弧狼「あれが一刀なのか!? 」
恋「…きれい 」
二人が一刀の出現に驚いていると
桃香「この暖かい感じは…もしかして一刀くん!? 」
桃香がさっきまで閉じていた目を開いてみると
一刀「待たせたな桃香 」
そこには間違いなく一刀の姿があった。しかも桃香は一刀にお姫様抱っこされていた。
桃香「やっぱり生きてたんだね。私は信じていたよ! 」
ギュッ
桃香は一刀を抱き締める。
一刀「(胸が〜///)桃香、それは後にしてくれ 」
一刀は頭に感じている下心を必死におさえて桃香を落ち着かせると
一刀「兄貴と恋もありがとうな 」
くるっ
一刀は弧狼と恋の方を向いた。
弧狼「ったく、お前はいつもいつも遅いんだよ!でもまぁあいつを倒したら帳消しにしてやるぜ! 」
グッ!
指を立てる弧狼に対して恋は
ギュッ!
動けないはずなのにいつの間にか一刀の腕に抱きついていた。
恋「…一刀、生きていてよかった 」
ギュ〜ッ!
一刀「(胸が〜///)恋、今は戦い中だからな 」
ふるふるっ
恋「…いや、もう少しこのままでいる/// 」
ギュ〜ッ!
恋がさっきよりも強く抱き締めると
桃香「恋ちゃんずる〜い!じゃあ私も♪ 」
ギュ〜ッ!
桃香も抱き締めてきた。
その様子に焔は
焔「ほぅ、どうやって生き返ったかは知らないが戦闘中に女を抱くとはふざけるんじゃねぇ! 」
ゴォーーッ!!
焔は一刀に火炎放射を繰り出してきた。
一刀「…!?二人とも、離れて! 」
ドンッ!
桃香「きゃっ!? 」
恋「…痛い 」
一刀は二人を押し出すと
ゴォーーッ!!
焔の炎を食らってしまった。
焔「フンッ!生き返ってきてまた死ぬとはバカな奴だぜ 」
焔は一刀は死んだと思っていたが
一刀「ちょっと熱いな 」
焔「!? 」
炎の中から一刀の元気な声が聞こえてきた。
そして一刀は
くるくるーっ!!
しゅぼぼ
その場で回転して風を巻き起こし、炎を消した。
一刀「マントが少し焦げちゃったじゃないか 」
これには焔も驚いた!?
焔「(バカな!?少なくとも俺はほぼ全開を出したんだぞそれなのに無傷なんて) 」
焔は驚いていたが少しすると
焔「フフフッ!お前はホントに面白い奴だよ北郷、最初に見た時は全力を出す相手じゃないと思っていたが撤回するぜ! 」
ゴォッ!!
焔の気がさっきよりも格段に上がった。
弧狼「マジかよ!?俺らとやった時でさえ100%じゃなかったってのかよ!? 」
焔「この俺が貴様らごときに100%の力を出すわけがないだろう!ちなみにさっきまでの俺の力はだいたい80%くらいだ。だが北郷喜ぶがいいぞ、お前は俺が初めて100%の力で戦う記念すべき相手なのだからな 」
ゴゴゴッ…!!
焔の気がどんどん膨れ上がってきている
そして、
ドドーンッ!!
焔の気は100%に達した。
焔「どうだ北郷!俺の力を見るがいい! 」
スッ
焔は拳を後ろに構えると
焔「『日輪の龍の息吹』! 」
ゴゴォーーーッ!!!!
焔は最大クラスの一撃を一刀に放った。
しかし一刀は
一刀「こんな程度とはな 」
鼻で笑うと
一刀「『聖俄龍四神弾』! 」
ズバーッ!!
一刀は俄龍四神弾を放ったが
弧狼「おいっ!?俺は何度かあの技を見たことがあるが威力は今までとは桁違いじゃねぇか!? 」
一刀の技を見続けていた弧狼さえも驚いた一撃は
ズババッ!! ゴォーーッ!!
焔の技とぶつかり、相殺していった。
焔「バカな!?俺の技があんな技ごときに相殺されるなんてあり得んのだ!? 」
焔が打ち消されたことに一番驚いていると
シュンッ
一瞬で一刀は焔の目の前に現れ
一刀「お前は悲しい奴だよ、強さを求めるあまり悪に染まるなんてな 」
とささやいた。
しかし焔は
焔「だまれだまれ!貴様に何がわかると言うんだ! 」
ブンブンッ!
焔はがむしゃらに邪魂大蛇丸を振りまくった。
一刀「どうやら悪の気が深いとこまで入り込んでいるらしいな。だが、安心しろ俺がお前を救ってやるぜ! 」
焔「だまれだまれ!貴様に俺の何がわかると言うんだ! 」
スッ
焔「『九頭炎獄滅』! 」
ゴォーーッ!!
焔は一刀に技を繰り出すが
一刀「白虎砲! 」
ドキュンッ!!
一刀の放った弾丸で焔の技は消滅した。
一刀「はっきり言わせてもらう!今の悪に染まったお前じゃあ俺には絶対勝てないぜ 」
焔「まだそれを言う気か!だったらもっと力をつけるまでさ! 」
スッ
そして焔は身を丸くして構えると
ゴゴゴッ…!!
焔「うぉーっ!! 」
ブチブチッ!!
ゴキゴキッ!!
ビリリッ!!
焔の体が服を破くほど大きくなり、体が龍のように変貌していった。
そして
ジャーンッ!!
とうとう焔の体は翼の生えた赤い龍に変身した。
焔「これが俺の最終兵器、その名も龍力開放だ 」
どうやら龍に変わっても焔の意識はあるようだ。
焔「北郷、今からお前に一撃を食らわせる!避けたければ避ければいいさ!ただし、貴様が避けた瞬間周りの人間が死ぬがな! 」
一刀「どういうことだ 」
焔「簡単なことだよ、技の範囲はおよそ半径30メートルすなわち貴様のいる位置から半径30メートルの距離だ。だが、貴様が避けたら技は周りにいる劉備・呂布・弧狼を巻き込むのさ!俺は他の奴が死のうが別に構わないがな 」
一刀「なにっ!?桃香、恋と兄貴を連れて遠くに逃げるんだ!? 」
桃香「えっ!?わ…わかったよ 」
ダッ
桃香は直ぐ様弧狼と恋の元に向かい引きずりながら遠くに運ぼうとした。
弧狼「桃香、俺は大丈夫だ!俺は奴が見捨てた奴を運んでやるぜ! 」
ガバッ!
そして弧狼はボロボロの体ながらも紫電と地王を担ぎ上げた。
焔「そんな雑魚を助けてる間があるなら逃げればいいのに、バカな奴だぜ 」
スッ!
焔は大きく口を開けると
焔「『神玉獄炎龍大蛇』! 」
ゴゴゴォーーーッ!!
ものすごい技を繰り出した。
しかし、みんなは逃げ切れずまだ近くをさまよっていた。
一刀「ちくしょー! 」
ガシッ!
一刀は少しでも速度を落とすよう焔の技を受け止める。が
ジジジ…
一刀「くっ!? 」
いかに聖騎士光龍とはいえどもこの技を長時間受け止められるはずがなかった。
あと数分も受け止めていればいくら聖騎士光龍状態でも一刀は死んでしまう!?
一刀「(それにしても奴はなんで技をバラしたんだ?) 」
一刀がその事を考えていると一つの疑問を思い出した。
回想
焔「劉備・呂布・弧狼 」
そこで一刀は気付いた。
一刀「しまった!? 」
少なくともこの近くには桃香達だけでなく近くで倒れている蒼魔と鳳賀がいたのだ。
焔「ようやく思い出したようだがもう遅い、もう貴様は限界だろう!仲間を見捨てれば貴様の命は助かるぞ! 」
しかし一刀が仲間を見捨てられない性格であることは焔もわかっている。
だが、今さら誰かが向かったところでボロボロの弧狼達では間に合わない。
一刀「くっ!? 」
一刀が迷っていたその時
ビュンッ! サッ!
突然ものすごい早さで駆けてきた者がおり、蒼魔と鳳賀を抱えて走り出した。
小春「今なのでしゅよ一刀しゃん! 」
二人を抱えたのは小春だった。
一刀「助かったぜ! 」
シュンッ
そして一刀は瞬間移動で焔の技を避けた。
焔「バカな!?消えただと!? 」
聖騎士光龍状態の一刀は瞬間移動が可能なのだ。
そして
シュンッ!
焔「うわっ!? 」
一刀は焔の目の前に現れると
一刀「今からお前にある悪の気を消し去ってやるよ 」
スッ!
一刀はかめ〇め波のような体制をとると
一刀「『光龍と項羽の気光波』! 」
ゴォーーッ!!
項羽の姿をした光の波動を焔に食らわした。
焔「ぐおーっ!? 」
光の波動を食らった焔の龍力開放は解けていき
パンッ
焔のボールを割った。
そしてこの瞬間、聖フランチェスカ学園の勝利が確定したのだった。
光魔「光魔だ。デスドラゴンナイツが敗れるなんてそんな馬鹿なことが!?やはり使い物にならない連中だったようだな。次回、『鉄拳粉砕、野望を粉砕せよ!』俺はまだ負けてなぞいない! 」