68時間目「乙女達の祈り、甦れ一刀」
一刀「俺と蒼魔の戦いが終わった後、俺は気を使ったせいで再び闇の気が暴れてしまい危機に陥る。そんななか、焔が現れて蒼魔を挑発し、蒼魔までも倒してしまう。俺は必死で闇の気を押さえようとするが焔の手により闇の気を溢れ出されてしまい俺の体は闇一刀(ダーク一刀)になってしまったのだった 」
焔は魔龍炎龍焔に強化して更なる絶望を桃香に見せつけると
焔「北郷、さっさと劉備を殺してしまえ! 」
一刀に命令を下した。
闇一刀「ウゥゥ… 」
闇の気に染まった一刀は少しずつ桃香に近寄ってくる。
桃香「一刀くん!?なんでこっちに来るの!? 」
桃香が驚いていると
ブンッ
ドカッ!
桃香「きゃっ!? 」
ズザザーッ!
一刀は目にも止まらぬ速さで桃香を殴り、桃香は地面を転がっていった。
闇一刀「お前…、死んでしまえ! 」
もはや今の一刀には桃香の声は聞こえないくらいに闇の気に染まっていた。
桃香「嘘でしょ一刀くん!? 」
桃香はよろめきながらも立ち上がると
焔「何をしているんだ北郷、そんな雑魚ごときすぐに片付けてしまえ! 」
焔が一刀に命令すると
闇一刀「了解… 」
ジャキンッ!
一刀は腰にあった剣『髑髏龍獄丸』を抜くと
ゴォッ!!
剣に闇の気を注ぎ始め、
バサッ! キーンッ!
翼を広げて空高く舞い上がると
闇一刀「『獄俄龍四神撃』! 」
ブンッ!
桃香相手に最大級の技を放った。
ゴォッ!!
技は桃香目掛けて襲い掛かってくる。
桃香「そんな…一刀くん…!? 」
桃香はいまだショックから立ち直れずにいて避けることができない、たとえ避けたとしても今からでは間に合わない!?
ゴォッ!!
そして闇一刀が放った技は
ドッゴーーンッ!!!
半径10mを巻き込んで爆発した。
焔「やったな北郷 」
誰もが桃香は殺されたと思うが
シュ〜
爆風が吹き消されていくと
焔「なっ!? 」
桃香がいた場所には
弧狼「間一髪だったようだな!? 」
恋「…桃香、大丈夫? 」
そこには真黒神状態の弧狼と超進化状態の恋が桃香を守っていた。
桃香「恋ちゃん!?兄貴さん!?どうしてここに!? 」
弧狼「あれだけデカイ闇を感じたら来るのが当たり前だろう 」
恋「…一刀に嫌な予感を感じたから来た 」
三人が会話をしていると
焔「バカな!?貴様らが相手をしていたデスドラゴンナイツはどうしたんだ!? 」
焔が聞くと
弧狼「あいつなら目が覚めないように一発殴って気絶させたぜ 」
恋「…気絶して寝てる 」
二人が相手をしたのはデスドラゴンナイツでもNo.2、3クラスの強敵である。
焔「おのれ、フランチェスカごときがデスドラゴンナイツを舐めやがって!!北郷、こいつらを片付けてしまえ! 」
闇一刀「ウゥゥ… 」
焔は闇一刀に弧狼達の相手をするように命令する
弧狼「やはり恋の嫌な予感が当たったようだな!? 」
恋「…一刀!? 」
二人は一刀の変貌ぶりに驚いていた。
弧狼「仕方ねぇ!たとえ相手が仲間であっても戦うのが千頭中の礼儀ってやつだ。俺はやってやるぜ 」
恋「…ホントは嫌だけど一刀を止めるには戦うしかないのなら恋も戦う! 」
ジャキンッ!
二人は武器を一刀に構えるが
桃香「そんなのダメだよ!一刀くんだって苦しいんだよ戦うなんてダメだよ! 」
桃香は必死で戦おうとする二人を止めていた。
焔「確かにそいつらに北郷の相手は少しヤバイからな、お前らにはこいつらの相手をしてもらうぜ! 」
スッ!
焔が手を挙げると
ババッ
焔の後ろの草葉から二人の男が飛び出してきた。
紫電「俺の名は紫電、貴様らの相手をしてやる 」
地王「オレは地王、ほむたんの邪魔する奴は俺が倒す! 」
この二人はデスドラゴンナイツの残る二人だった。
焔「紫電、地王、劉備は北郷に任せるから残りの二人を殺れ! 」
紫電「わかった 」
地王「任しといて 」
スッ
二人は弧狼と恋の前に立ちはだかると
紫電「北郷を助けたくば先に俺達を倒すことだな! 」
地王「ほむたんの邪魔は絶対させないもんね〜! 」
弧狼「ちっ!邪魔な奴等め! 」
恋「…すぐに倒せば問題ない 」
ジャキンッ
仕方がなく弧狼と恋は二人の相手をすることになった。
焔「北郷、さっさと雑魚(桃香)を殺してしまえ! 」
闇一刀「了解… 」
スッ
闇一刀は桃香の前に立ちはだかった。
桃香「一刀くんもうやめてよ!これ以上無駄な戦いはしたくないよ! 」
桃香は涙を流して叫ぶが
闇一刀「耳障りなんだよ! 」
ドカッ!
一刀は話を聞かずに桃香を殴った。
桃香「どうしても戦うことしか道がないのなら私だって戦うもん! 」
ジャキンッ
桃香は得物である宝剣・靖王伝家を抜いた。
桃香「たぁーっ! 」
桃香は一刀に向かっていくが
ガキンッ!
女子の中でも最弱である桃香が剣の腕前で一刀に勝てるはずがなく靖王伝家は軽く弾かれてしまった。
弧狼「桃香!? 」
恋「…桃香が危ない!? 」
スッ
二人は桃香の助けに向かおうとするが
紫電「ここは通さん! 」
地王「邪魔はさせない 」
スッ
二人に回り込まれてしまった。
この二人は実力ならばデスドラゴンナイツの中でも下クラスなのだが攻撃を避けて時間稼ぎしているため簡単には倒せなかった。
闇一刀「終わりだ桃香! 」
ブンッ!
闇一刀は髑髏龍獄丸を振り上げる。
これが下ろされれば桃香は確実に死ぬ!?
闇一刀「くたばれー! 」
ブォンッ!
そして剣は無情にも桃香に降り下ろされた。
桃香「(一刀くん!?) 」
ここで時間は少し戻り。闇一刀が桃香に攻撃を仕掛けるところまで戻る。
コロシアム内
闇一刀「耳障りなんだよ! 」
ドカッ!
闇一刀が桃香を殴った時、華琳達は
蓮華「もうやめてよ一刀! 」
月「そんな一刀さんの姿なんて見たくないです! 」
二人は必死にテレビ画面を見ないようにしていたが
華琳「諦めるのは早いわよ! 」
華琳はただ一人、画面を見続けていた。
蓮華「華琳!あなたあんな一刀の姿を見て平気なの! 」
蓮華は言うが
華琳「平気なわけないじゃない 」
蓮華「えっ!? 」
華琳「私だってあんな姿の一刀なんて見たくないわよ!でも桃香だって戦いたくないのに戦っているのよ!だから私達だって見なきゃいけないのよ! 」
華琳は強く発言した。
蓮華「ごめんなさい華琳、あなたがそこまで考えているなんて知らなかったわ 」
華琳「別に構わないわよ、私も強く言ってごめんなさい 」
二人が互いに謝っていると
月「あっ!? 」
そのとき闇一刀は
闇一刀「終わりだ桃香 」
剣を振り上げていた。
華琳「やめてよ一刀! 」
蓮華「降り下ろさないで! 」
月「二人とも、テレビに話しかけても聞こえませんよ!? 」
華琳・蓮華『そんなことわかってるわよ! 』
月「すみません〜!? 」
華琳「こうなったら私達ができることは 」
蓮華「最後まで一刀のことを 」
月「祈ることですね 」
そして華琳達は一刀が元に戻るように必死で祈った。
闇一刀「くたばれー! 」
ブォンッ!
闇一刀の剣が桃香に降り下ろされた。
そんなとき、
ドクンッ!
闇一刀「うっ!? 」
ピタッ
桃香「えっ!? 」
闇一刀の剣が桃香すれすれで止まった。
今、闇一刀の頭の中には
華琳「一刀、しっかりしなさいよ! 」
蓮華「あなたは闇にのまれる人なんかじゃない! 」
月「負けないでください一刀さん! 」
華琳達の叫びが頭の中に流れていた。
闇一刀「やめろ…なんだこの叫びは…!? 」
そして闇一刀の動きが鈍くなったときに
ガバッ!
桃香が闇一刀に抱きついた。
桃香「もうやめてよ一刀くん!こんなのホントの一刀くんじゃないよ! 」
桃香は泣きながら叫ぶ
焔「何してるんだ北郷、さっさと劉備を殺せ! 」
闇一刀「ウゥゥ… 」
闇一刀が再び動きだそうとすると
桃香「ホントの一刀くんは強くて、優しくて、かっこよくて、ちょっとエッチだけど、私達はそんな一刀くんのことが好きなんだよ!だから正気に戻ってよ! 」
ポチャンッ
桃香の涙が地面に落ちた。
焔「何してるんだ北郷め、こうなったら俺自身で… 」
焔は桃香に攻撃を仕掛けようとするが
紫電「ぐほっ!? 」
地王「ぐへっ!? 」
バタバタッ
弧狼「いっちょ終わったぜ 」
恋「…早く桃香を助ける 」
ようやく二人がデスドラゴンナイツの二人を撃破した。
焔「おのれ〜!!♯ 」
この様子に苛立つ焔
そんなとき、
闇一刀「『獄俄龍…』 」
ゴゴゴッ!
闇一刀が再び剣に闇の気を注ぎ込んでいた。
焔「よくやったな北郷、さっさとこいつらを消し飛ばしてしまえ! 」
ビシッ!
焔は弧狼達を指差した。
闇一刀「(コクリッ) 」
焔の言葉に頷く(うなづく)闇一刀。そして
闇一刀「『四神撃』! 」
ゴォッ!!
闇一刀は必殺技をぶちこんだ。
しかし、方向は
焔「なっ!? 」
ドッゴーーンッ!!!
何故か焔に向けられていた。
闇一刀「さっきからぶつぶつ言いやがって… 」
スッ
一刀「耳障りなんだよ! 」
バンッ!
一刀は完全に闇の気を取り払い元の姿に甦った。
桃香「やったー♪一刀くんが元に戻った〜♪ 」
ギューッ!
喜びのあまり強く抱き締める桃香
一刀「と…桃香、今はそれどころじゃ/// 」
そんなとき、
焔「闇の気を取り払っただと、ふざけやがって女共々消えちまえ! 」
スッ
焔は両手を合わせて構えると
焔「『日輪の龍の息吹』! 」
ゴォッ!!
両手から高温度の炎の龍の気を桃香目掛けて放った。
桃香「えっ!? 」
あわてて避けない桃香に
一刀「危ない桃香!? 」
ドンッ
一刀は桃香を押し出して
ゴォッ!!
一刀「ぐおーーっ!? 」
桃香の代わりに技をうけることになった。
桃香「一刀くん!? 」
一刀「一刀た。焔の一撃により、重傷を負った俺は意識を失ってしまう、そんなとき、俺の目の前に現れたのは一匹の龍だった。次回、『龍の試練、聖騎士光龍あらわる』龍よ、俺に貸してくれ! 」