60時間目「恋の本気、友情の地龍」
一刀「決勝戦が進んでいき、九龍が敵と出会った。しかし、九龍の相手は実の兄である死龍だった。九龍の手口を知る相手に九龍は苦戦するなか、見事に死龍を倒したのだが、互いにボールが割れたため九龍は死龍と共にコロシアムに戻っていくのだった 」
とある場所では
恋「…みんなどこ? 」
飛ばされた恋がみんなを探していた。
恋「…ここさっきも通った気がする 」
実は恋は重度の方向音痴でありいつもは学園に行く時でもねねや霞が案内していた。
ぐぅ〜
恋「…お腹空いた 」
おまけに恋のお腹の音が鳴り響く
仕方がないので食べ物を探す恋だが
いくら山とはいえ決勝戦の舞台に野草や食べ物が置いてあるはずがなく
恋「…お腹空いた 」
バタンッ!
その場で倒れこむ恋だった。
そんな時
モワ〜ン
どこからかいい臭いがしてきた。
ピクンッ!
そして恋の食べ物探し機能がある二本の触覚のようなアホ毛が食べ物の臭いを関知すると
恋「…こっちからいい臭いがする 」
ダッ!
恋は迷わず臭いのする方向に走り出した。
するとそこには
ジャーンッ!
骨付き肉がぶら下げられていた。
ガブッ
迷わず噛みつく恋、ところが
ガササッ! ガバッ!
肉に噛みついた直後に下に仕掛けられていた網が上がって恋を捕まえてしまった。
そこへ
閻華「こんな罠に簡単に捕まるなんてフランチェスカの奴はバカだな〜 」
デスドラゴンナイツのNo.3である神華の双子の弟、神谷閻華が現れた。
閻華「言っとくけどその網はチェーンソーでも斬れない丈夫な網だから暴れても無駄だよ。後はボクが君を軽くいたぶって… 」
閻華が最後まで言おうとすると
ブチンッ
恋「…脱出できた 」
恋が方典画戟を片手に網から脱出していた。
閻華「ふっ!どうやら君の力を見くびっていたようだね 」
スッ!
閻華はどこから取り出したのか小型パソコンを取り出すと
閻華「聖フランチェスカ学園2年B組・呂布恋。好物食べ物全般。高1にして黄巾高校を一人で壊滅させた実力者としてうちのスカウト陣が向かうも必要なしということで勧誘はされていない。そして君の大会前日までの身体能力は全て頭の中にインプットずみです。それによると君がボクに勝てる確率は…おおまけにまけて約0,01%だね。つまりボクが君に負ける確率は… 」
閻華が最後まで言おうとすると
ブンッ!
恋の方典画戟が閻華の髪の先をかすった。
恋「…話が長すぎる、時間の無駄 」
ジャキンッ!
恋が方典画戟を構えると
閻華「そんなに死にたいのなら相手をしましょう 」
ジャキンッ!
閻華も武器の魔剣・神討を取り出した。
閻華「君のステータスならばこの技は避けられまい!『巨大暗黒魔獣波』! 」
ゴォッ!
閻華は刀から獅子の気を放って恋にぶつけてきた。
ドカカッ!
技は恋に直撃したらしくものすごい音が鳴り響いた。
閻華「今ので終わりだよ、殺したら退場になるからボールを割るだけにしといたからね 」
閻華は安心した顔つきをすると
恋「…何が終わったの? 」
閻華「えっ!? 」
いつの間にか恋が閻華の後ろに立っていた。
実はさっきの一撃を恋は避けていたのだ。
コロシアム内
零頭「おかしいな!? 」
一回戦にて光魔学園に負けた大蛇学園の学園長・零頭
零頭「(さっきのあいつの避け方は大蛇学園が得意とする瞬間移動・蛇歩に似ているが何故あいつができるんだ?) 」
それが零頭にとって不思議だった。
決勝戦会場
恋「(…昨日、教えてもらっておいてよかった♪) 」
実は昨日の夜、こんなことがあったのだ。
昨日の夜、恋の部屋にて
恋「…ZZZ〜 」
恋が部屋で眠っていると
パチンッ
誰かの気配を察知して恋は目を覚ました。
恋「…誰? 」
恋が気配のする方を見てみるとそこには
七頭「…こんな遅くにすまない(ボソッ) 」
光魔学園との戦いで軽傷を負って生き延びた七頭が立っていた。
七頭「…光魔学園の奴らはみんな強い、一人だけでもあの実力だ。例外はいるが下手するとフランチェスカは負けてしまう(ボソッ) 」
恋「…だから何の用? 」
恋が聞くと
七頭「…君を死なせたくはないから大蛇学園に伝わる瞬間移動・蛇歩を教える。少なくともすぐ死ぬことはない(ボソッ) 」
七頭が言うと恋は
恋「…どうして教えてくれるの? 」
すると七頭は
七頭「…君が俺に似ているからさ、なんとなくだが同じような気がしてほっておけないのさ(ボソッ) 」
そしてその日の夜、恋の修行は始まり、恋は大蛇学園よりもすばやい蛇歩を身に付けたのだった。
その結果、前までなら避けられなかった閻華の攻撃も避けられるようになったのだ。
恋「…さっきのが本気ならお前なんて怖くない 」
ブンブンッ
恋は方典画戟を振り回す
閻華「くそっ!?こんなはずじゃあ!? 」
計算が外れたことにより閻華は動揺しまくっていた。
そしてついに
ズバッ
方典画戟が閻華の頬をかすめて頬から血が流れると
閻華「頬から血が!?よくも美しい顔を… 」
閻華はその場で震えると
閻華「テメェもう許さねぇぞ!デスドラゴンナイツNo.3『暗影の閻華』様の実力を思い知らせてやるぜ! 」
突然閻華は人格が変わったようにキレ出した。
ガンガンガンッ!
恋「…くっ!? 」
閻華は神討をめちゃくちゃに振り回して恋を追い詰めると
閻華「食らいやがれ!『暗黒の破滅龍』 」
ゴォッ!
閻華の放った闇の龍が恋に襲いかかる。
恋「…逃げないと!? 」
恋はとっさに蛇歩で避けようとするが
ドゴォッ!!
攻撃の速度が早すぎて避ける暇がなく、技は今度こそ恋に直撃した。
コロシアム内
光魔「フフフッ!閻華があの技を使うとはな選手がかわいそうだな。なにせあの技を耐えきれたのは焔・神華・雫しかいないのだからな。まぁ相手を殺したら閻華は戻ってしまうがあの雑魚共相手ならば残りのメンバーでかたがつくだろう 」
光魔が落ち着いていると
ヨロッ
恋はよろめきながらも無事であった。
光魔「あの一撃を食らって生きてるだと!? 」
しかし恋の体はボロボロであった。
閻華「しぶとい奴め、もう一撃食らわして今度こそ殺してやるぜ! 」
スッ!
閻華は今度こそ殺すべく力をためる。
体力がほとんどなく、必死に立ち上がるだけの力しかない恋がもう一度食らえば死はまぬがれない!!
そんななか、恋は独り言を話していた。
恋「(…恋は小さい頃から一人ぼっちだった…。でも、月や詠…、ねね…、霞…、セキト…、華雄達…、そして一刀に出会ってからずっとずっと楽しかった…。恋は…、皆ともっともっと楽しく過ごしたい…!だから…、一刀達は恋が守る…!!) 」
と、その時
パァーッ
恋の体が光り出してきて、両手の甲と額に「地」という文字が浮かび上がる。
恋「…これはなに? 」
恋が驚いていると
?「汝、我が力を望む者か? 」
バァンッ!
恋の目の前に龍が現れた。
龍「我が名は地龍、汝が力を望むのならば力を貸すぞ!しかし、汝が我が力を悪用するのならば容赦はせん! 」
龍の言葉に恋は
恋「…恋はみんなを守る力が欲しい!仲間のため、友情のため、そして愛する人を守るために 」
恋の言葉を聞いた地龍は
地龍「汝の願いしかと聞き入れた!我の力を汝に貸すぞ! 」
スッ!
そして地龍は恋の体に入っていった。すると!?
ゴォォンッ!!
地面から龍が現れて
バクンッ
恋を飲み込むと
バキバキンッ
龍の中から頑丈な鎧を身に纏い、髪がロングになり、いつものスカートとヘソ出し姿の恋が現れた。
恋「…これは!? 」
これには恋が一番驚いていた。
と、その時
閻華「今さら何しても遅いんだよ! 」
ブンッ!
閻華は神討を振り下ろすが
ガキンッ
閻華の神討が折れてしまった。
閻華「なんて固さなんだ!? 」
ジ〜ン!!
閻華の手は痺れていた。
恋「…今度はこっちの番 」
スッ!
恋は方典画戟を取り出すと
ザクッ
地面に突き刺した。
すると
ゴゴゴッ!!
戟を突き刺した場所から光が出ると
ドドドォーッ!
刺した場所から六頭の地の龍の気が飛び出してきた。
恋「…これぞ『地龍六頭撃』みんな、あいつをやる 」
恋が指示すると六頭の龍の気は
ゴォォンッ!!
一斉に閻華に襲いかかった。
閻華「なっ!?そんな馬鹿な!? 」
閻華はなんとか防ごうと思うが武器が破壊されては防げるはずがなく
ドドドォーッ!
閻華「ぐわぁーっ!? 」
技を食らってしまった。
このままいけば再起不能になるところだったのだが
恋「…みんな、止めて 」
恋が龍の気に攻撃停止を呼び掛けた。
そして龍の気が次々と消えていき、残ったのは
ボロ〜ン
ボロボロになりながらもボールが割られていないため戻されていなかった閻華が倒れていた。
コロシアム内
光魔「馬鹿な!?あれほどの逸材を何でスカウト陣はほっておいたんだ!? 」
実は一年前、黄巾高校を撃破した恋を当然スカウト陣がスカウトしにいったのだが
恋「…ZZZ〜 」
恋の外見と態度にスカウト陣は「こんな奴が呂布なわけがない」と見捨てていったのだった。
左慈「左慈だ。他の奴らが頑張るなか、俺だけ休んでたまるかよ!…って俺の相手は于吉みたいなホモ野郎かよ!お前のような変態には絶対負けないからな!次回、「変態を撃破せよ!」って于吉の野郎いつまでチアガールの格好してやがるんだ♯ 」