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34時間目「風はキューピッド?」

今回は華琳の話です。

聖フランチェスカ学園2年C組の級長・曹操華琳。


彼女は今、悩みを抱えていた。


華琳「(何で私は一刀とイチャイチャできる機会がないの!?) 」


華琳は自分で言うのもなんだが、小さい頃から天才少女と呼ばれ、現在までの成績は常にトップクラスの秀才だった。(それ故についたあだ名が覇王)


しかし、そんな自分が桃香・蓮華・月にさえ負けているもの、それは…


一刀ヘの好感度だった。


華琳「(桃香とは学園祭でキスしたし(22話参照)、蓮華の様子からすると恐らく蓮華ともキスしただろうし(24話参照)、恋に聞いたら月ともキスしかけたって言うし(30話参照)、どうして私だけがまだ一刀とキスしていないのよ!) 」


華琳はキスが出来ないせいでいらついていた。


華琳「(でも覇王である私が素直に一刀にキスしてなんて言えないし!?) 」


妙なところでプライドが邪魔をしていた。


華琳「(蓮華のように部下に協力を求めようにも) 」


確かにほとんどは聞いてくれそうだが一部のものは


春蘭「華琳様の命令ならば北郷の奴に強引に華琳様と付き合うように言います! 」


桂花「華琳様があんな全身精液変態白濁男なんかと一緒にいてはいけません! 」


強引な人と厳しい人がいて難しいのだ。


町の案内を頼もうにも昨日蓮華にしたので他の女に見せた場所は行きたくないという華琳だった。


華琳「(何か手はないかしら?) 」


華琳が考えていると


ドスンッ!


華琳「うっ!? 」


華琳の頭の上に


季衣「ムニャムニャ〜 」


寝惚けた季衣の足が乗った。


ちなみに言い忘れていたが今は夜でここは華琳達が寝泊まりしている道場の中である。


華琳「まったく、季衣はねぼすけさんねぇ 」


スッ!


華琳は寝ている季衣の足を持ち上げて季衣を布団の中に入れてあげた。


華琳「さて、どうしたものかしら? 」


華琳はその後、一刀と二人っきりになれる策を考えていた。


ちなみにその時、華琳の側で話を聞いていた者がいた。


そしてあっという間に九州四日目の朝がやって来た。


華琳「うぅ… 」


華琳はあれから寝ずに策を考えていたが結局浮かばずに朝がきてしまい一睡も出来なかった。


そして朝食を食べに台所に向かおうとした時


一刀「おはよう華琳 」


華琳は一刀に呼び止められた。


華琳「か…一刀!?何の用かしら!? 」


華琳が驚きながら聞くと


一刀「今日一日空いてる? 」


これを聞いた華琳は


華琳「(え〜〜!?) 」


華琳は驚いた。何故なら朴念仁である一刀が自ら誘ってきたのだから


しかし華琳は疑問を感じた。


華琳「(いくらなんでも話がうますぎよ、これは夢に違いないわ) 」


そう考えた華琳は


華琳「一刀、私の頬をおもいっきり引っ張りなさい! 」


そうすれば目が覚めると考えた華琳だった。言われた一刀は


一刀「ホントにいいの? 」


一応聞いてみることにした。すると、


華琳「別に構わないわよ!あとで絶対に怒ったり、殴ったりしないから早くしなさい! 」


華琳から許可をもらうと


一刀「それじゃあ遠慮なく! 」


ムニッ。


一刀は華琳の頬を掴むと


ぐい〜〜ん!。


言われた通りおもいっきり引っ張った。


すると華琳は


華琳「痛いじゃないのバカッ!### 」


バッチーン!!。


華琳は一刀に平手を喰らわした。


一刀「怒らないし、殴らないって言ったのに!? 」


叩かれた一刀が言うと


華琳「怒ってないし、殴ったんじゃなくて叩いた(はたいた)からいいのよ! 」


強引な理屈だった。


華琳「(痛かったから夢じゃなさそうね) 」


華琳が少し考えると


一刀「もしかして都合悪かった?嫌なら別に… 」


一刀が言うと


華琳「誰が嫌だと言ったのかしら?一刀がそこまで言うのならば仕方がなく付き合ってあげるわ! 」


えらく態度がでかかった。


華琳「ただし、蓮華とは別のルートよ! 」


それだけは強く言う華琳だった。


そして二人は出かけていった。


しかし二人は気付いていなかった。二人の後ろから誰かが覗いていたことを


?「作戦その一成功だな! 」


ちなみに他のみんなは


桃香「ス〜ス〜… 」


蓮華「ス〜ス〜… 」


桂花・春蘭『ぐが〜! 』


秋蘭「いびきをかく姉者も可愛いいな 」


流琉「さすが風さん特製の眠り薬ですね 」


凪「一口食べただけで寝てしまうとは!? 」


魏の真面目人である秋蘭・流琉・凪そして出かけた一刀・華琳そして風以外が寝ていた。


秋蘭「さてと、あとは風に任せて我々も一眠りしようではないか! 」


流琉「そうですね、朝から眠り薬入りの料理を作ってましたから眠いですし 」


凪「少しくらいなら寝ても構わないでしょう 」


そして三人も眠りだした。しかし三人が起きたのは少しではなくほぼみんなと同じ時間に起きることを三人は知らなかった。


その頃、一刀と華琳は


華琳「(まさか一刀の方から誘うだなんておかしいけど今は気にしている場合じゃないわね♪) 」


そんな華琳を見た一刀は


一刀「(あんなに嬉しそうにして、そんなに出かけたかったのかな?もしそうなら風の言った通りだな) 」


ここで話は華琳が起きる前に遡る(さかのぼる)。


華琳が起きる前、一刀の部屋


一刀「う〜ん…!? 」


一刀はまるで上に何かが乗っているような感じだった。


一刀「(これってもしかして金縛りか!?) 」


そして一刀が目を開けてみると


風「お兄さんようやく起きましたか!以外とお寝坊さんなんですね〜 」


一刀の布団の上には風が乗っていた。


1年C組 程イク風。いつも飴をくわえており、よそ見をするとすぐに眠ってしまう娘(主に寝たフリが多い)。だが勉学においては華琳の次に頭が良い。猫に好かれる体質で何より最大の特徴が…


?「おいおい兄ちゃん!乙女を待たせていつまで寝てやがるんだ! 」


風の頭に乗っている太陽の塔に似た人形・宝ケイ(会話は風の腹話術)だ。


一刀は風が乗っていることに驚いて聞いてみることにした。


一刀「何で上にいるの? 」


すると風は


風「ZZZ〜… 」


いつの間にか寝ていた。


一刀「寝んなっ! 」


ビシッ!


一刀が突っ込みをいれると


風「三途の川ですね〜 」


一刀「古いモノマネはいいから答えなさい! 」


一刀はあえて突っ込まないことにした。


風「つれないお兄さんですね〜。まぁいいでしょう!文字数が半分をきりましたし手短に言いましょう 」


一刀は風が何を言ってるのかが理解できなかったが突っ込まないことにした。


風「短刀直入に言います!お兄さんは今から華琳様を誘って町に行ってください! 」


風の言葉に一刀は?を浮かべたが


宝ケイ「兄ちゃん兄ちゃん!乙女に最後まで言わす気か!とっと華琳を誘って町に行きやがれ! 」


宝ケイに言われて一刀は慌てて部屋から出ていった。


現在


風「華琳様は結構恥ずかしがりやの強情ですから自分から誘うことはできませんしね〜。そこで風が華琳様のキューピッドになってあげるのですよ〜 」


昨日の夜、華琳の策を聞いた風は二人の中を進展させようと秋蘭達に協力を頼んで計画を立てたのだった。しかしなかなか風の思うようにはいかなかった。


華琳「…/// 」


一刀「? 」


さっきから二人は黙ったままだった。


風「仕方がないですね〜 」


スッ!


じれったい二人に風が行動に出た。


一刀と華琳が歩いていると


風「そこの仲の良さそうなお二人さん。占ってみてはどうですか〜? 」


二人の目の前には占師に変装した風がいた。


風「ムムムッ!見えるのですよ! 」


ちなみに一刀と華琳は


一刀・華琳『((してるんだ・してるの)風?) 』


すでに風の正体を見破っていた。


風「お二人はこれからあの屋形船に乗るといいのですよ〜 」


ビシッ!


風が指差した先には一艘の屋形船があった。


華琳「あれに乗れっていうの!? 」


一刀「何であんなとこに屋形船が!? 」


二人が驚いていると


風「さっさとお乗りくださ〜い♪ 」


ドンッ!。


一刀「うわっ!? 」


華琳「キャッ!? 」


二人は風に突き飛ばされて強引に屋形船に乗せられた。


風「それではごゆっくり〜♪ 」


シュルリッ!。


風は屋形船に繋いであったロープをほどいた。


ロープをほどかれた屋形船は流れてしまった。


一刀「痛た…!?大丈夫か華琳? 」


華琳「大丈夫よ、風には後でお仕置きしなきゃね!# 」


しかし華琳は今気付いた。今、この屋形船には一刀と華琳のみ、すなわち二人っきりということを


一刀「参ったな、携帯置いてきちゃったぜ。華琳の携帯は? 」


華琳は携帯を持っていたが


華琳「私も忘れたわ 」


小さな嘘をついた。


そして時間がたちあっという間に夜になった。


一刀「どこまで流されるんだろうな? 」


いまだに屋形船は流されていた。


幸い屋形船の中にはろうそくがあったので中は明るかった。


一刀は窓から外を眺め、華琳はその場でじっとしていた。


しかし華琳は少し考えると


華琳「一刀 」


一刀「んっ?な… 」


華琳は一刀を呼び出すと


ゴチンッ!!★彡。


一刀「な…何で!? 」


バタッ!


華琳は頑丈な一刀が気絶するくらいおもいっきり殴ると


華琳「あなたに起きてもらうと困るのよ/// 」


そして華琳は気絶している一刀の顔に近付くと


ちゅっ♪


華琳は一刀の唇にキスをした。


華琳「さてとキスはできたしそろそろ迎えに来てもらおうかしら 」


華琳は携帯を取り出して連絡した。


数時間後、駆け付けた秋蘭達によって一刀達は救出された。


当然みんなは華琳に尋問したが


華琳「早いもの勝ちなのよ♪ 」


華琳は白々しく言うのだった。


しかし一刀は


一刀「(何で俺は華琳に殴られたんだ?) 」


それだけが疑問に残っていた。


長く続いている九州編ですが、もうそろそろで九州編を終わらせて新たな展開に進ませようと思います。

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