19時間目「フランチェスカ学園7不思議」
個人的に他の二人に比べて華琳との絡みが少ないと思い、華琳との話にしました。
6月はじめ、
どの学園にも7不思議があるようにこの聖フランチェスカ学園にも7不思議があった。
食堂
一刀「7不思議を解明するって!? 」
突然の及川の言葉に一刀は驚いた。
及川「そうや、今までの6つと最近できた1つでようやく7つ揃って7不思議になったわけやからな! 」
ビシッ!
及川はそう宣言した。
しかし一刀達の反応は
一刀「やりたきゃ好きにやってくれ 」
華佗「口をはさむ気はないからな 」
左慈「くだらない話に付き合わせるんじゃねぇよ 」
于吉「左慈の7不思議の解明なら参加するのですが 」
スッ!スッ!スッ!スッ!
みんなは及川から離れていった。
あまりの冷たい反応に及川は
及川「冷たすぎやん!?一人くらい『俺も参加するぜ!』って言う人はおらんのかいな! 」
及川が叫ぶと
四人『別に興味ないし 』
四人はきっぱりと言った。
この反応に及川は
及川「ひどいやん!?わいら親友やろ、わいが悪霊に呪い殺されてもいいんかい薄情もん! 」
及川が叫ぶと
一刀「だったら行かなきゃいいじゃん 」
華佗「周りの人を巻き込むのは感心しないぞ 」
左慈「勝手に悪霊の仲間にでもなっちまいな! 」
于吉「案外悪霊と仲良く出来るかもしれませんね 」
相変わらずの冷たい反応に及川は
及川「仕方ないな、これだけは使いたくなかったんやけど 」
スッ!
及川は懐に手をのばすと
及川「手伝ってくれたら食堂の割引券一人3枚やるから! 」
及川が取り出したのは食堂の割引券だった。
バァンッ!
割引券を見せられた3人は
華佗「仕方ないな、今回だけだぞ 」
左慈「まぁ、貴様とはくされ縁だしな! 」
于吉「左慈が行くなら私も行きます 」
3人は引き受けたが
一刀「俺は弁当だし、また今度な! 」
一刀が食堂を去ろうとすると
華琳「待ちなさい一刀! 」
ビシッ!
華琳に呼び止められた。
一刀「何だよ華琳? 」
一刀が聞くと
華琳「あなたそれでも生徒会長なの!学園の7不思議だなんてあぶなっかしいものをほうっておいていいと思ってるの! 」
ビビシッ!
次々と出てくる華琳の言葉にさすがの一刀も
一刀「わかったよ、行けばいいんだろ 」
行くのを認めるしかなかった。
実は華琳は怖いものが苦手で7不思議を何とかしてほしかっただけなのだ。
華琳「(ふぅっ、これで安心ね) 」
華琳が安心していると
春蘭「7不思議なんぞにビビるとは愚か者め!華琳様なら簡単に解明してくれるわ!ねぇ華琳様、今夜こいつらについて行って解明しましょう! 」
華琳「えっ!? 」
春蘭の言葉に華琳は驚いた。
華琳が怖いもの嫌いだということは華琳しか知らない秘密なのだ。
春蘭に言われた華琳は
華琳「も…もちろんよ!私に任せなさい! 」
華琳の性格上、断ることが出来ずに引き受けてしまった。
華琳「(春蘭、後でお仕置きよ!!!) 」
そして深夜12時になり、7不思議解明が始まった。
あの後、華琳が行くということで桂花が、姉が行くならばということで秋蘭が加わり、総勢9人の7不思議解明が始まった。
及川「それでは全員揃ったことやし、わいが調べた7不思議の説明するで 」
聖フランチェスカ学園7不思議
・図書館から聞こえる不気味な声。
・話しかけてくる学園長の銅像。
・言葉を話す人体模型。
・人が消える廊下。
・血が流れる水道。
・叫ぶ階段。
・空中に漂う鬼火。
及川「以上が学園7不思議や! 」
及川が言うと
華琳「対したことないじゃない!? 」
ガタガタッ
華琳はそう言いながらも震えていた。
秋蘭「華琳様、そんなに震えて怖いのですか? 」
秋蘭が聞くと
春蘭「何言ってるのだ秋蘭よ、天下の華琳様が7不思議ごときに怖がるなんてあるはずなかろう!ねぇ華琳様! 」
こうまで言われた華琳は
華琳「その通りじゃない!この私が怖がるわけないでしょ!震えているのは武者震いよ! 」
華琳はもう強気でいるしかなかった。
及川「それじゃあ行くで! 」
こうして一刀達は出発した。
図書館
及川「毎晩夜になるとここから声が聞こえるんやで!? 」
確かにこの時間は閉門時間なので誰もいないはずだ。
華琳「アホらしいわね、どうせそら耳よ… 」
華琳が言うと
?「ハァ…ハァ…!? 」
図書館から声が聞こえてきた。
華佗「今の声は何だ? 」
秋蘭「確かに中から聞こえたぞ!? 」
みんなが騒ぎ出すなか、
春蘭「ビビっている場合か!さっさと開ければよかろう! 」
春蘭が扉に手を掛ける。
左慈「見付からねぇようにそっと開けろよ!? 」
春蘭「わかったぞ! 」
そして春蘭は扉をそっと開ける。
一刀「(しかしさっきの声ってどこかで聞いたような?) 」
ガララッ!
そしてみんなが中を覗いてみるとそこには!?
穏「ハァ〜… 」
興奮している穏がいた。
2年B組 陸遜穏。彼女は見たことない本を読むと興奮して欲情する性格なのだ。なので普段は冥琳先生の許可がない限り図書館の入室は出来ないはずだが
ピシャンッ!
襲われてはたまらないので急いで扉を閉めた。
華琳「おそらくこっそり本を読むために深夜に入ったのね!? 」
一刀「だな!? 」
図書館の鍵は読書部部長である穏なら手に入れるのは簡単だ。
とりあえずここはおいといて他に移動する。
銅像前
及川「ここにある銅像が夜になると話しかけてくるんやで!? 」
しかし銅像におかしな所はなかった。
桂花「バッカじゃないの!今度こそそら耳よ 」
桂花が言うと
?「そこにいるのは誰なのよ? 」
シィ〜ン。
辺りが静かになった。
そして次の瞬間!
全員『わっーー!? 』
ダダダッー!!
全員逃げてしまった。
そしてみんなが逃げた後で銅像が動き出した。
貂蝉「んもぅ、せっかく美貌を保つため月夜で全身泥パックしてたのに! 」
銅像の位置が一番月明かりがよかったのだ。
そして逃げた一刀達は
桂花「何で私があんたなんかと! 」
及川「わいかて巨乳の春蘭ちゃんや秋蘭ちゃんと一緒がよかったわい! 」
各自バラバラになってしまった。
桂花「ブサメンのあんたに言われると腹が立つのよ!!! 」
及川「何やて!猫耳貧乳!!! 」
二人が言い争っている間に保健室の前を通りすぎると
?「私ってどうして…薄いんだ? 」
ピタッ!
二人が保健室を覗いてみると
?「だから忘れられるんだろうな 」
人体模型が話をしていた。
及川・桂花『ギャー!!? 』
バタッ!
そして二人は仲良く気絶して倒れた。
ガラッ!
音に気付いて保健室の扉が開くと
白蓮「何してんだこいつら!? 」
出てきたのは白蓮だった。
実は白蓮は日頃の陰の薄さを人体模型に話していたのだ。
別のところでは
春蘭「今の叫びは何だ!? 」
左慈「何か出やがったのか!? 」
左慈が慌てていると
于吉「慌てる左慈も素敵ですね〜 」
于吉が左慈を見ていると
ドカッ!
左慈「変な顔で見るんじゃねぇ! 」
左慈は于吉に蹴られた。
春蘭「こんなとこで遊んでないで早くみんなを探すぞ! 」
左慈「わかってるっての!行くぞ于吉! 」
ダッ!
于吉「待ってくださいよ左… 」
スッ!
左慈「どうしたんだ于吉? 」
左慈が後ろを見てみると
後ろにいたはずの于吉の姿がなかった。
春蘭「そういえば!この場所は7不思議の一つの… 」
・人が消える廊下。
これを思い出した二人は
バタッ!
同時に倒れた。
そして別のところでは
秋蘭「みんなはどこに行ったのだろうな? 」
華佗「慌てて逃げてしまったからどこに行ったか分からないからな、携帯も通じないし 」
二人が話していると
ピチョンッ!
華佗・秋蘭『!? 』
水滴の落ちる音が聞こえた。
秋蘭「確かこの近くに水道があったな!? 」
華佗「行ってみよう!? 」
ダッ!
二人が水道に到着して調べてみると
華佗「別にただの水道だな 」
当たり前である。
秋蘭「ホントに血が流れるのか? 」
キュッ!
秋蘭が水道を回すと
ドジャッー!!。
軽く回したはずの蛇口から勢いよく水が流れ出した。
華佗「まさかな!? 」
ペロッ。
華佗が恐る恐る水滴を舐めてみると華佗の動きが止まった。
秋蘭「どうしたんだ華佗!? 」
秋蘭が聞くと
華佗「これは血だ!? 」
華佗が言うと二人は
華佗・秋蘭『ギャーー!!? 』
バタッ!
倒れてしまった。
そして一刀と華琳は
一刀「さっきは慌てて逃げたけど、よく考えたらあの像の声もどこかで聞いたような? 」
一刀が考えていると
華琳「春蘭、秋蘭、桂花!応答しなさい! 」
華琳は携帯に呼び掛けるが
華琳「何で出ないのよ!? 」
3人からの応答がなかった。
一刀「まいったな!?俺は携帯忘れてきたし、仕方ないから一旦外に出る… 」
一刀が言う途中で華琳の方を見ると
華琳「怖いわよ、もう悪戯しないから許してよお父様!? 」
華琳は涙を流して震えていた。
華琳がお化けなどを嫌いな理由、それは小さい時に悪戯をして暗い物置に長時間閉じ込められたお仕置きからきたものだ。(最後は父に許されて出された)
そんな華琳を見た一刀は
一刀「ほらよっ 」
おんぶの構えをとると
一刀「おぶってやるから乗りな! 」
一刀に言われた華琳は
華琳「ありがとう 」
スッ!
素直に一刀の背中に乗った。
そして華琳を背負った一刀が階段に着いて降りていくと
?「ギャー!! 」
階段から叫び声が聞こえてきた。
華琳「ひっ!?叫ぶ階段なの!? 」
一刀に乗った華琳が震えていると
一刀「今の声も聞いたことあるぞ? 」
そして一刀は周りを探ると
一刀「ここか! 」
ドスッ!
その場所に刀を突き刺した。
すると…
タンポポ「いったーい!? 」
隠れていた場所から人が出てきた。
1年B組 馬岱蒲公英。馬超翠の従姉妹で悪戯好き。
さっきの声は隠れていたタンポポが出していた。
タンポポ「見付かっちゃった!?それじゃっ! 」
ビュンッ!
タンポポは逃げていった。
一刀「人騒がせな子だな!? 」
華琳「もしかして7不思議は全部あいつの仕業じゃないの? 」
そう思うしかなかった。
そして校舎を去ろうとする一刀達は途中、腐った床に落ちた于吉を救出し、見回り当番の最中、転んで鼻の穴に水道管が刺さり、更に妄想して鼻血を噴射していた稟を救出し、行方知れずだった他のみんなも発見し救出した。
一刀「それにしてもあと一つの正体は何だろな? 」
一刀は華琳を降ろしてみんなを背負いながら言う。
確かにあと一つの漂う鬼火をまだ解明していなかった。
華琳「その7不思議は最近起きたそうよ、徒歩より早いくらいの移動で男子寮から出てきたって聞いたことがあるわ 」
華琳が説明すると
一刀「あっ!? 」
一刀は何かを思い出した。
それは最近、一刀がみんなのお弁当を完食するため、少しでもお腹が空く様にジョギングしていたことを思い出したからだ。(頭にはろうそくを装着)
これを思い出した一刀は
華琳「あなた、何か知ってるの? 」
華琳が聞くと
ビクッ!
一刀は驚きながら
一刀「イヤ、ベツニナニモ!? 」
脅える一刀であった。
ちなみにその後、一刀はジョギングから筋トレにメニューを変えた。
聖フランチェスカ学園7不思議
・図書館から聞こえる不気味な声。
正体は穏の欲情の声。
・話しかけてくる学園長の銅像。
正体は学園長の泥パック
・言葉を話す人体模型。
正体は人体模型に話しかける白蓮の声
・人が消える廊下。
原因は廊下に出来た腐った床に人が落ちただけ
・血が流れる水道。
正体は水道管に突っ込んで鼻血を流した稟
・叫ぶ階段。
正体は蒲公英の悪戯
・空中に漂う鬼火。
正体は頭にろうそくをつけたジョギング中の一刀