173時間目「ボディーガード」
一刀「フランチェスカ学園にも当然テストという悪魔が存在する。しかもテストで指定点以下の場合留年もあり得る!だがテスト前でも俺はいつものように帰ろうとするが桃香達がそれを許さず無理矢理テスト勉強をしてきた。だが俺の頭の悪さに秀才であるさすがの華琳も頭を悩ませたその時、月による恐怖の勉強法により俺はなんとか留年は避けたのだった 」
九州にある翠川家(一刀の父方の実家)
優神「・・・ 」
そこにある道場で一刀の祖父である翠川優神が座禅を組んでいると
ピキッ!
いきなり優神の目が開いた。
優神「何だか近々我が孫である一刀に最大の危機が訪れようとしている!?場合によっては死んでしまうかもしれん! 」
そう感じる優神だが、『子供の戦いに親は口出し無用』というのが翠川家の家訓なので手を出すわけにはいかなかった。
優神「だがほっておけば孫の命が奪われかねん!どうすればよいのだ!? 」
厳しいイメージのある優神だがやはり孫の扱いはかわいいものである。
優神が考えていると
優神「そうだ!確かあいつがいたな 」
ピポパッ!
優神はとある場所に電話をかけた。
かけた場所は
九州のとある監獄
看守長「おい連絡だ!あいつを一時釈放するようにとな 」
看守「何でですか?あいつはまだ刑期を終えてないでしょ 」
看守が看守長に聞くと
看守長「なんでもうちの監獄署長の古い友人の頼みだそうだ。あいつの力が必要になるから頼むとな 」
看守「上の人はわからないことばかり言いますね。わかりました、あいつを出しときますよ! 」
スッ!
そして看守はとある牢獄の前に立つ
看守「出ろ、一時釈放だそうだ 」
その牢獄には
ガチャンッ!
全身を拘束具で絡めた男がいた。
?「俺はまだこの部屋にいたいんだがな、外に出てもつまらないことばかりだぜ 」
看守「文句を言うな!だいたいお前はホントならとっくの昔に刑期が終わってるのに外がつまらないと言って無理矢理刑期を延ばしているだろう!それに今回はある人からの依頼だ。名前は確か翠川優神だったかな? 」
看守が言うと
ガキンッ!!
?「あの人の頼みなら何でも引き受けてやるぜ! 」
腕につけられた鎖を引きちぎる男であった。
その数日後、フランチェスカ学園
一刀「ふぁ〜、眠いな〜 」
テストによりゲームを禁止された一刀は昨日テスト終了と同時に徹夜でゲームをやりまくったのだった。
そして一刀がとぼとぼ学園に向けて歩いていると
男子生徒「あっ!一刀だ!? 」
ダッ!
一人の男子生徒が一刀に近づいてきた。
男子生徒「大変だよ一刀、誰だか知らない奴が一刀を探して暴れてるんだよ!? 」
一刀「なんだって!? 」
ダッ!
学園に向けて急いでいく一刀
そして校門では
男子生徒「がはっ!? 」
バタリッ
一人の男に次々と男子生徒が倒されていた。
?「ったく、どいつもこいつも弱い奴ばかりだな 」
こきこきんっ
男が腕を鳴らすと
一刀「誰だお前! 」
バンッ!
一刀が現れた。
?「お前こそ誰だ?俺は人を探しにここに来たというのにこいつらときたら急に襲いかかってくるんだからな 」
最近フランチェスカ学園では騒動が起きすぎているため一部の生徒は知らない奴を学園内で見かけたら迎撃するようになっているのだ。
一刀「それはすまないな、俺は元フランチェスカ学園生徒会長・北郷一刀だ!相手なら俺がしてやるぜ! 」
とはいえ生徒の噂では二期連続生徒会長確実という噂がたつ一刀であった。
一刀が男に名前を名乗った瞬間!
ガバッ!
?「あんたが北郷一刀だったのか!?失礼したな 」
男は一刀に対して土下座した。
一刀「えっ? 」
?「俺はあんたの爺さんに頼まれてあんたの護衛をすることになったんだ 」
ここで一刀は考える
一刀に祖父は二人いるがそのなかで一刀を心配してくれそうな人といえば…
一刀「優神爺ちゃんか!? 」
優神しかいなかった。
大貴「俺の名は作野大貴というんだよろしくな 」
男が名前を名乗ると
及川「大貴?どっかで聞いたような?…ってあーっ!! 」
一刀「及川、うるさいぞ! 」
一刀が及川に怒ると
及川「思い出したで!?こいつ確か十年ほど前に実の親を殺して監獄行きとなった犯罪者やんけ!? 」
何故バカな及川がその事を知っているかというと、当時8歳くらいの及川が読んだ新聞に大きく記載されていたのだ。(本人は隅の方にあったエロ記事に夢中)
及川が言うと
ガシッ! ドカッ!!
及川「ぐへっ!? 」
大貴は及川をつかんで殴った。
大貴「理由も知らないで世間の噂だけを信じる馬鹿者め、確かに俺は親殺しとして十年ほど前に監獄に入れられたさ!だが俺を助けてくれたのが優神さんなのさ 」
ここで話は十年ほど前にさかのぼる。
十年ほど前、大貴がまだ8歳の時、飲んだくれて暇があれば子供に暴力をふるう両親の間に産まれた大貴は暴力のターゲットであった。
このままではいずれ殺されると思った少年大貴は殺られる前に殺れ!と思い込んで両親を殺害した。
そして当然のごとく警察にしれわたり大貴は逮捕された。
少年法があるとはいえ、この小説の中では親殺しは大罪であり子供であっても大貴は死刑にあうはずだったが
その新聞の記事を見た優神と幼い一刀が
幼い一刀「じいちゃん、死刑はかわいそうだからやめさせて 」
優神「うむ、そうだな 」
幼い一刀の一言により大貴は死刑を免れたのだった。(一刀はその事を忘れ、大貴は優神が助けてくれたと思っている)
だが大貴は監獄を出たところでつまらないと感じ、長い間監獄に自分を拘束していたのだ。
現在
大貴「俺は優神さんに頼まれてあんたの護衛をすることになったんだ。これからは俺があんたを守るぜ! 」
勝手に話を進める大貴に
一刀「悪いけど別にいいよ 」
護衛を断る一刀
大貴「何故だ!? 」
大貴が理由を聞くと
一刀「俺なら頑丈だし、結構強いから大丈夫だ。他の人を守ってくれよ 」
この言葉に大貴は
大貴「だったらあんたが弱ければいいわけか、なら俺とあんたで戦おうぜ! 」
スッ!
構えをとる大貴
一刀「納得してもらうにはそれしかないか 」
一刀は已む無く(やむなく)大貴と戦いをすることになった。
そして舞台は学園の武道館、この施設は巨大怪獣が戦いあっても平気という頑丈な場所なのだ。
この場所で一刀と大貴の戦いが始まろうとしていた。
大貴「言っておくが俺は手を抜かれるのが大嫌いなんだ!手加減無用だぜ 」
一刀「わかってる。俺は相手をなめたりしないんでな 」
スッ!
そして準備を終えた二人の戦いが始まろうとしていた。
大貴「大貴だ!俺と一刀が戦いを開始した。だが両者はほぼ互角の戦いを繰り広げ互いに奥の手である魔進化を使うまでになった。次回、『戦いの決着』一刀、あんたは俺が守る! 」