表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/244

15時間目「アイドル達の秘密」

楽しくもあり、苦しくもあったGWが終わり、久々の日常に戻ってきた一刀達聖フランチェスカ学園一行。


そしてある日の昼休み


食堂


今日も一刀は桃香・華琳・蓮華から貰った手作り弁当を食べていた。


そんな時、


ピンポンパンポ〜ン♪


陳琳「皆さんお久しぶりの放送部部長の陳琳です。今日のお昼の音楽は我が学園のアイドル。数え役萬姉妹(やくまんシスターズ)の曲、『YUME 蝶ひらり』です。どうぞ! 」


陳琳が言うと


チャララ〜♪


音楽が流れはじめて


『前髪かすめた… 』


※これより先はキャラクターソングを聞いてください。


そして音楽が鳴り終るまで食堂は静かになった。少しでも音をたてようなら


男子生徒「ズズッ〜 」


全生徒『ギラリッ! 』


ドカカカッ!!(この時かかった時間が0.01秒)


そして音をたてた生徒はボロボロの姿になっていた。


そして音楽が鳴り終るといつものように騒がしくなる。


及川「う〜ん!やっぱり数え役萬姉妹は最高やで 」


一刀「ホントにすごいんだなアイドルって!? 」


一刀が驚いていると


及川「当たり前やんかずピー、役萬姉妹の天和ちゃん達はただのアイドルやないんやで!! 」


及川は語り始めた。


及川「役萬姉妹は学園はおろか日本全国、いや世界が愛するアイドルで過去の素性は誰にも知らないシークレットアイドルなんや 」


及川がそんな話をしている頃


麗羽「ほわ〜… 」


麗羽はまるで魂が抜けたように廊下を歩いていた。


猪々子「ようやく麗羽様、ナンパは勘違いだと気付いてよかったな 」


斗詩「でもそのせいでショックを受けちゃったね 」


二人がひそひそ話していると


麗羽「キー!!このわたくしが男に相手にされないなんて何かの間違いですわ!!! 」


麗羽はすごく苛立っていた。


麗羽「ムシャクシャしますわ、こんな時は誰かを貶め(おとしめ)たいですわ! 」


麗羽が苛つきながら歩いていると


天和「今日も疲れちゃったね 」


どこからか天和の声が聞こえてきた。


猪々子「麗羽様、ここは数え役萬姉妹のスタジオですよ! 」


斗詩「歩いているうちに着いちゃったんだね 」


二人が言うと


麗羽「それは好都合ですわ、アイドルの弱味を握って支配しましょう 」


性格が悪すぎだ。


そして麗羽達が壁に耳を当てて中の音を探ってみると


地和「ちぃはもう疲れたから休もうよう! 」


天和「それお姉ちゃんもさんせ〜い♪ 」


人和「仕方がないわね、じゃあ今日はこれでおしまい、休みましょう 」


役萬姉妹が会話をしていた。


そんな時


『チャラチャラチャララ…♪ 』


天和の携帯が鳴り出した。


ピッ!


天和「はい、もしもし 」


天和が携帯に出ると


天和「集会!?ふざけないでよ何で私達が集会に出なきゃいけないのよ! 」


ピッ!


天和は携帯を切った。


地和「姉さん、今の電話誰から? 」


地和が聞くと


天和「黄巾高校の張曼成の奴が今夜集会があるから来てくださいって 」


天和が言うと二人は


地和「ふざけるんじゃないわよあの馬鹿、私達はもう黄巾高校の生徒じゃないんだからね! 」


地和が叫び出した。


人和「もしこのことが学園にバレたら私達退学かもねアイドルとしても… 」


人和ががっかりしだした。


普通ならそうはならないと思うが、黄巾高校は近所じゃあ有名な不良校であるし、聖フランチェスカ学園の教師や生徒にも迷惑ばかりかけているので世間からの評判が悪いのだ。


天和「大丈夫だよ!私達が黄巾高校の元番長だって知られなかったらいいんだからさ 」


天和は妹達を元気づけると


地和「姉さんの言う通りよ、このことは誰にも知られてないから大丈夫だって! 」


人和「そうね、バレさえしなければいいんだし 」


天和「それじゃあ、これからも頑張っていこう! 」


三人『おぉっー! 』


しかし三人は知らなかった。扉付近に人がいることを、しかもその相手が…


この会話を聞いていた麗羽達は


猪々子「斗詩、今の話聞いたかよ!? 」


斗詩「聞いちゃったよ文ちゃん、まさか役萬姉妹が黄高(黄巾高校)の元番長だったなんて驚きだね!? 」


そして麗羽は


麗羽「ぐふふっ、いいことを思い付きましたわ 」


そして次の日


一刀「おはよう! 」


一刀が元気よく教室に入ると


シ〜〜ン。


教室内が静かになっていた。


一刀「一体どうしたんだ!? 」


一刀が?を浮かべていると


華佗「原因はこれだよ 」


スッ!


華佗から一枚の学級新聞が渡され、読んでみると


『学園のアイドルの正体は実は黄高の元番長!? 』


華佗「この紙が学園中はおろか町中に貼られていたぞ! 」


華佗が話すと


一刀「何だってそんなものが!? 」


その時、


ガラッ!


教室の扉が開かれて及川が中に入ってきた。


一刀「お…及川!? 」


一刀が呼ぶと


及川「大変や!?さっき天和ちゃん達が学園長に呼ばれて学園長室に!? 」


学園で騒ぎが起きた頃、事件の犯人は


麗羽「おーほっほっほ!いいざまですわ 」


学園の秘密の部屋で麗羽が高笑いをしていた。


猪々子「ちょっとやりすぎじゃないか? 」


斗詩「バレたらこっちが退学だよね 」


二人は身の安全を心配していた。


麗羽「フフフッ、これで後は学園長と会長が認めればあの娘達は退学決定ですわ! 」


そして学園長室前


天和「ありがとうございました 」


天和が学園長室から出てきた。


地和・人和『姉さん、どうだった!? 』


二人が聞いてくると天和は


天和「学園長は会長の判断に任せるだって… 」


天和が言うと


地和「会長って、あの北郷一刀のこと!? 」


人和「それしか考えられないでしょう 」


地和の叫びに人和が突っ込んだ。


天和「あっ!?もうすぐライブの時間だよっ!急がなきゃ! 」


そして三人はライブ会場に行くが…


シ〜〜ン。


会場には人が一人もいなかった。


人和「悔しいけど、これじゃあライブはできないわね 」


人和がガッカリすると


地和「あー!!もうっ!!ちぃ達を簡単に見捨てるなんて何て奴らよ!! 」


ガンッ!。


地和はマイクを床に叩き付けた。


天和「私達はただ歌を歌いたかっただけなのに 」


ポロッ


天和の目から涙が流れ出した時、


一刀「一人もいないってことじゃないぜ 」


バッ!


三人が落ち込んでいると一刀が現れた。


地和「何しに来たのよ!!ちぃ達を馬鹿にしに来たの!! 」


地和が怒鳴りちらすと


一刀「君達の過去については黄高の張曼成から聞いたよ 」


実は一刀は会場に来る前に黄高に乗り込んでいたのだ!。


ここで時間は少し戻り、黄巾高校。


張曼成「あの人達が元黄高というのはホントです。でもあの人達は歌を歌いたかっただけで勝手に暴れていたのは俺達だけなんだ! 」


張曼成の話によると、去年彼女達が黄高に入学した時、黄巾生は彼女達を襲おうとしたが彼女達はとっさに歌を歌って食い止めた。その歌に黄巾生が感動し、彼女達を番長に仕立てあげたのだ。しかし黄高の評判は日々悪くなり彼女達は耐えきれずに素性を隠してフランチェスカに転入したのだ。


張曼成「でもそのせいで天和ちゃん達が退学になっただなんて!? 」


張曼成が落ち込んでいると


一刀「心配するな!俺が何とかしてやる! 」


そして現在


一刀の話が終わると


地和「だったら何なの!!アンタが私達の何の役に立つって言うのよ!! 」


地和が叫ぶと


一刀「俺に出来ることといえば… 」


スッ!


一刀は座席に座った。


人和「ちょっと!?どういうつもりですか!? 」


人和が言うと


一刀「俺に出来ることといえば、君達の歌を最後まで聞くことさ 」


一刀が言うと


天和「でも、たった一人のお客じゃあ… 」


天和の声が弱々しくなると


一刀「何言ってるんだ!客が一人だろうが一万人だろうが気持ちは同じだろ!客の数だけで気持ちが変化するならアイドルなんて名乗る資格がない! 」


ビシッ!


一刀が叫ぶとそれを聞いていた三人の体が震えはじめて


天和「そうだね会長の言う通りだよ!お客の人数だけで気持ちが変化するなんてアイドルじゃないよ! 」


天和が叫び終わると


天和「地和ちゃん、人和ちゃん、頑張って歌おうよ!たとえ一人でも私達を待っているファンのためにさ! 」


天和が二人に呼び掛けると


人和「確かにそうね、私達人気アイドルになって気持ちが変化しちゃったみたい。私達は大好きな歌を歌えばいいんだよ 」


地和「よく聞いてなさいよ生徒会長!ちぃ達の歌を目一杯聞かせてあげるんだから! 」


二人もやる気になった。


天和「それでは只今より数え役萬姉妹のライブを始めま〜す♪ 」


チャララ〜♪


音楽が流れ始めて三人が歌い出した。


天和・地和・人和『前髪かすめた…♪ 』


その後、彼女達は歌い続け、最後まで楽しんで歌った。


そしてライブが終わる頃


天和・地和・人和『どうもありがとうございました〜! 』


ライブが終了すると


パチパチッ!!。


どこからか拍手が聞こえてきた。


地和「どういうことよこれ!? 」


人和「どこからこの拍手が!? 」


三人が驚いていると


一刀「ごめんね、実はこれで伝えてたんだ 」


スッ!


一刀は懐から校内放送用のマイクを取り出した。


一刀「君達の歌は学園中に広まったということさ 」


この拍手は学園中から聞こえていた。一刀が言うと


天和「ひっど〜い!!私達を欺く(あざむく)なんて!! 」


天和が怒り出すと


一刀「それで生徒会長としての判断だけど… 」


ドキッ!?


三人は驚いた。


何故なら一刀の一言で自分達が退学になるかもしれないのだから


そして一刀の口が開くと


一刀「こんなに生徒達に愛されている君達を退学にしたら俺が殺されちゃうかもしれないから退学は無しだ! 」


・・・・・


一刀の言葉に三人は


三人『やった〜〜♪ 』


盛大に喜んだ。


一刀「(ホントにいい歌だったな) 」


そして次の日の昼休み


一刀がいつものように桃香達から贈られた弁当を食べていると


スッ!スッ!スッ!


新たに弁当箱が3つ追加された。


一刀が置いた人の顔を見てみると


天和「昨日はありがとうね一刀♪ 」


人和「これは昨日のお返しのお弁当です 」


地和「ちぃ達の手作り弁当を毎日食べられるんだから感謝しなさいよね! 」


弁当箱を置いた人は天和達数え役萬姉妹であった。


当然一刀が断われるはずがなく


一刀「あ…ありがとう 」


一刀は弁当箱を受けとるのだが、この後一刀は六人分の弁当を食べたため腹が苦しくなり、そのうえ食堂で天和達から弁当を受け取ったところを見られてしまい、彼女達のファンに睨まれる日々が続く一刀であった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ