118時間目「不死身の理由」
一刀「バットルの罠にかかり眠ってしまった俺達。そこへ黒龍が現れて全滅かと思いきや数が五人足らないことに不満を感じた黒龍はバットルに探すことを命じる。そして探すバットルだが逃げ出していた華佗達に捕まってしまう。一方その頃、飛琳先生が黒龍の相手をし、最大の一撃を黒龍に食らわしたのだが!? 」
飛琳「バカな!?確実に焼き殺したはずなのに!? 」
倒したはずの黒龍が立ち上がり飛琳を後ろから襲撃したことに驚く飛琳先生
黒龍「あいにくだったな。私は不死なのだよ 」
黒龍が言うと
飛琳「へぇ、それは… 」
ドカッ!
黒龍「ぐっ!? 」
飛琳はいきなり黒龍を蹴り飛ばすと
スッ!
飛琳「どれくらいで死ぬか試しがいがあるね 」
構え直す飛琳先生
黒龍「ほぅ、私が不死だとわかっていても挑むなんて余程のバカのようだな 」
スッ!
飛琳が構えたのを見て黒龍も構え出した。
飛琳「ハッ! 」
黒龍「フンッ! 」
そして同時に飛び出す二人
さてその頃、バットルを捕らえた華佗達は
美以「不死身だってにゃ!? 」
璃々「不死身ってなぁに? 」
風「何をしても死なないということですよ〜 」
バットル「そういうこった。貴様らが何人いても黒龍様は倒せない。何故ならあのお方は不死身だからな 」
バットルが言うと
華佗「何かあるんだろ? 」
バットル「えっ!? 」
華佗「俺の親父が言っていたからな、この世に不死などないってな。つまりお前は黒龍の弱点を知っているが話さないといったところだろ? 」
華佗がバットルに聞くと
ドキッ!?
あきらかに何かを隠している様子であった。
バットル「フンッ!確かにあの方だって弱点があるが死んでも言うもんか! 」
風「ほほ〜、やっぱり弱点がありましたか〜 」
言わなくていいことまで言ってしまったバットルだった。
華佗「死んでも言わないか、だったら死なずに白状させるしかないなぁ〜 」
コキコキンッ!
華佗が腕をならすと
バットル「何する気だよ!? 」
驚くバットルに対して
華佗「俺は医者だから人体については詳しいほうでな… 」
スッ
華佗は懐から針を取り出す。
華佗「体のどこをやれば痛がるのかわかるつもりだぜ 」
ジャキンッ!
今の華佗の顔はまるでマッドサイエンティストのような顔だったと見ていた風と美以は後に語る。(璃々ちゃんには目に毒だったので目隠しされていた)
バットル「バ…やめて!?…ギャーッ!? 」
しばらくして
バットル「わかったよ!言うよ! 」
そこにはボロボロにされたバットルがいた。※何が起きたかは想像に任せよう。
バットル「あの方の弱点は太陽だ。日の光を浴びると攻撃を受けるんだよ! 」
バットルが言うと
美以「なんだ♪簡単なことじゃにゃいか♪ 」
璃々「朝になったら倒せるね 」
ところがそう簡単にはいかない。
バットル「これだからガキは気楽でいいぜ!この世界には太陽なんて無いんだよ!つまり黒龍様は不死身なんだよ! 」
バットルが言うと
?「その通りだバットルよ 」
バットルの後ろからいきなり声が聞こえてきた。
バットル「へっ? 」
くるっ
バットルが声の聞こえてきた方を向いてみると
バァーンッ!
そこには黒龍がいた。
バットル「こ…黒龍様!? 」
華佗「こいつがか!?飛琳先生はどうした 」
華佗が聞くと
黒龍「飛琳?あぁ、あの男のことか人間にしてはなかなか強い分類だったが… 」
バットルの住み処
この場所には
バァーンッ!
傷付いた飛琳先生が倒れていた。
森
黒龍「不死身の私の前では足元にも及ばなかったようでな、先程始末したよ 」
華佗「なっ!? 」
華佗が驚くのも無理もない。
飛琳先生はメンバーの中でも強いクラスである。その人がやられるとなれば残ったメンバー(華佗、風、美以、璃々)に勝ち目はなかった。
黒龍「それにしてもバットルよ 」
ガシッ!
バットル「ひぃっ!? 」
黒龍はバットルの頭をつかむと
黒龍「私の弱点を話すとはいい度胸してるな♯ 」
めきめきっ!!
バットル「ギャーッ!?お許しを〜!? 」
黒龍はバットルの頭を潰そうとする。
華佗「(今だ!) 」
その瞬間、華佗は
ガシッ!
璃々を脇に抱えると
華佗「風、美以!この場から逃げるぞ! 」
風「その方が良さそうですね〜 」
美以「逃げるのにゃ! 」
ダダッ!
四人は急いで逃げようとするが
黒龍「逃がすものか 」
スッ!
黒龍は構えて力を溜めると
黒龍「『ファイナルダークネスバースト』! 」
ドゴゴゴォーッ!!
ものすごい気が華佗達めがけて迫ってくる。
風「このままじゃやられてしまうのですよ〜!? 」
美以「もう逃げられないのにゃ!? 」
そして気が華佗達に近づいた時
華佗「風!璃々ちゃんを頼む! 」
パシッ!
華佗は璃々を風に渡すと
華佗「せいやーっ! 」
バッ!
華佗自らが気にぶつかっていった。
華佗「俺だって一刀達ほどではないが気が多いほうでな、俺の気でこの技を相殺してやるぜ! 」
だが、そんなことをすれば華佗だって無事でいられるわけがない。まさに命懸けである!
バチバチッ!!
ぶつかり合う華佗の気と黒龍の気
だがやはり華佗程度では七天皇将軍である黒龍に勝てるはずがなく、徐々に華佗の気が押し負けてきていた。
華佗「(このままでは風達まで巻き添えになってしまう!?こうなったら…) 」
スッ!
華佗は指を立てると
華佗「『五斗米道流究極奥義・気力解放壺』! 」
ズビシッ!!
華佗が自らの壺をついた途端
ドゴォッ!!
華佗の気が何倍にも膨れ上がった。
この技は本来持つ自分の気を限界以上に引き出す危険な技で大手術のときにしか使われない。何故なら下手をすれば命を落としかねないのだから
シュンッ!
華佗の気が膨れ上がったことにより何とか黒龍と互角の気になったことで互いの気は相殺された。
だが
華佗「がはっ!? 」
バタンッ!
何とか一命はとり止めたものの、力の一部しか使っていない黒龍と力を限界以上使った華佗ではダメージの消費が違いすぎたのだった。
風「華佗さん!? 」
美以「華佗!? 」
璃々「華佗お兄ちゃん!? 」
タタッ!
すぐさま倒れた華佗に近付く三人
華佗「バカ…早くにげろ… 」
もはや華佗には立ち上がる力すらも残っていなかった。
華佗が言うと
風「バカなのは華佗さんの方なのですよ! 」
美以「美以も戦うのにゃ! 」
璃々「璃々もやるもん! 」
逃げようとせずに黒龍と戦おうとする三人
だが三人の力ではたとえ倍になっても黒龍に勝てるはずがない。
黒龍「さて残りはチビ共か! 」
ジャキンッ!
黒龍はバンパイアウィップを取り出すと
黒龍「無力なものは消え去るがよい! 」
バッ!
風達三人に迫っていく!
このまま攻撃を食らえば三人の命はない!?
華佗「早く逃げろ!? 」
華佗は何とか叫ぶがもう逃げたところで遅すぎる。
黒龍「消し飛ぶがよい! 」
シュンッ!
黒龍の繰り出したバンパイアウィップが三人に迫ろうとしたその時!
ガキンッ!
バンパイアウィップは何かに弾かれた。
黒龍「誰だ 」
黒龍が探していると
飛琳「俺だよ! 」
バンッ!
そこにはボロボロの姿になった飛琳先生がいた。
飛琳「うちの生徒に手を出すな! 」
先生なら大抵言いたいセリフを飛琳先生が言うと
黒龍「死に損ないが!今度こそ殺してくれる! 」
バッ!
黒龍が飛琳先生に迫っていく!
飛琳「(カッコつけてみたけど、もう残ってる気は大技を繰り出すのみ、もし外しでもしたら俺の敗けだ!?) 」
さすがの飛琳先生も悩むしかない。そして黒龍が飛琳に迫ったその時!
華佗「ハァハァ…『五斗米道流・鈍足壺』! 」
シュシュッ!
華佗が残った力を振り絞って黒龍に針を投げていき
ブススッ!
黒龍に針が刺さった瞬間
黒龍「な〜〜〜っ!? 」
急に黒龍の動きが鈍くなった。
華佗「俺の力じゃあせいぜい30秒くらいしか鈍くできないが、それくらいあれば大丈夫だろ先生! 」
華佗が言うと
飛琳「確かに、ありがとう華佗君 」
ゴゴゴッ…!!
黒龍の動きが鈍くなっている間に飛琳の炎の熱がどんどん上昇していく
風「飛琳先生〜、そいつの弱点は太陽なのですよ〜 」
風が黒龍の弱点を飛琳先生にバラすと
飛琳「太陽か…ちょうどいい 」
スッ!
飛琳は炎のエネルギーを右手一本に集中させると
ドゴゴゴォーッ!!
右手がまるで太陽のように真っ赤に燃え上がった。
飛琳「さっきはよくもボロボロにしてくれたな。でも俺は優しいから一発殴るだけで勘弁してあげるよ 」
黒龍「ひ〜〜っ!? 」
一発とはいっても弱点の太陽を食らえば黒龍はおしまいである。
飛琳「『太陽拳』! 」
※決して三つ目人間の得意技ではありません
パッ!
黒龍「ようやく戻ったか!? 」
そして黒龍がまともに動けるようになったときには
ゴォッ!!
すでに目の前に飛琳先生の拳が迫っていたという。
ドグボッ!!
黒龍「がはーっ!? 」
飛琳の太陽拳を食らって今度こそ燃え尽きる黒龍だった。
鈴々「鈴々なのだ!黒龍を倒した鈴々達は傷付いた飛琳先生と華佗のお兄ちゃんを置いて先に行ったのだ。そして次の世界にいった鈴々達は熊さんにこの世界を平和にしてほしいと頼まれたのだ。次回、『第三の国ファクトリーランド』鈴々も早く戦いたいのだ! 」