112時間目「いざ龍界へ!」
一刀「鬼龍と狐々が去ったあと、俺はあることを思い出して一人九州の爺ちゃん家に向かった。そして着いた先で優神爺ちゃんから龍界について聞かされた俺は龍界に行くことを決意するがそれを気にくわない聖龍騎士団の一龍と戦うことになったのだった 」
一刀が龍界に行くことに納得のいかない聖龍騎士団の一龍は一刀に戦いを挑んできた。
制限時間は1時間、それまでに一刀が一龍に一撃でも与えなければ一刀が龍界に行くことを諦めなければならない。
優神「それでは始め! 」
一刀の祖父である優神が審判をつとめるなか、試合が開始された。
一刀「ハァッ! 」
シュンッ!
超進化した一刀は先手を決めようといきなり瞬間移動して決めようとするが
ガキンッ!!
一刀「なにっ!? 」
その一撃は一龍に止められた。
一龍「これが瞬間移動だとは笑わせてくれる。これなら鈍間移動と名付けた方がいいぜ! 」
ブォンッ!!
一刀「うおっ!? 」
一龍は剣に一刀を受けたまま投げ捨てた。
一龍「そもそもお前のような弱い奴が優刀さんの息子だってのが気にくわない 」
聖龍騎士団の隊長であった一刀の父・優刀を一龍は尊敬していた。
それはまだ学園対抗武道大会が始まる前の日のこと
一龍「優刀さん、聖龍騎士団はあなたがいなくてはいけません!寿退団だなんて言わず戻ってきてください! 」
一龍が優刀に聖龍騎士団に戻ってきてくれるよう頼んでいた。
優刀「確か一龍君って言ったよね。悪いけどもう僕に戦う気はないよ 」
一龍「そんなこと言わないでください!先輩達から聞きました。あなたのように強く優しき人は他にはいません俺はあなたを尊敬してるんです 」
一龍が聖龍騎士団に入団したのは三年ほど前である。(現在一龍は高二の18歳)
一龍「お願いします!是非とも俺に修行をつけてください! 」
ガバッ!
一龍は必死に頭を下げるが
優刀「そんなに強くなりたいのなら君と年が近い僕の息子の一刀と戦って強くなるといい、一刀は僕より強くなるよ。それに一刀と戦えば何かわかるかもしれないしね 」
ダッ!
そして優刀は一龍の前から去っていった。
一龍「(優刀さんはあぁ言っていたが俺はそうとは思えない!だがこいつと戦って勝ちさえすれば優刀さんは俺に修行をつけてくれるに違いない!) 」
ジャキンッ!
そして一龍は剣を構える。(ちなみに今は二人とも鍛練用の木刀を使用)
一龍「でいやっ!! 」
ブォンッ!!
一龍は剣を勢いよく降り下ろしてその衝撃で強風を巻き起こした。
一刀「うおっ!? 」
ビュゴーッ!!
強風に飛ばされてなかなか思うように動けない一刀
一龍「今だ! 」
その一瞬の隙を一龍は見逃さなかった。
シュンッ!
一龍は素早く一刀の懐に入ると
一龍「『龍の気の魂』! 」
ドゴゴーッ!!
必殺技を一刀に食らわした。
一刀「ごはっ!? 」
そして技をもろに食らった一刀はぶっ飛んでいき
ドガガッ!!
壁を破壊して外に出てしまった。
一龍「どうした?まさか今のでくたばったんじゃないだろな?俺はまだ全力を出していないぜ 」
一龍が言うと
ガバッ!
一刀「冗談じゃねぇぞ! 」
瓦礫の中から一刀が出てきた。
一刀「俺だって今まで死ぬ気の戦いを何度か繰り広げてきたんだ!こんなとこで負けるかよ! 」
バシュンッ!
そして一刀は気合いを入れ直して究極進化した。
一龍「究極進化したからって偉そうにするなよ!お前の力はまだまだひよっこなんだよ! 」
究極進化の力を十段階で表すなら、一刀の力は2である。
一刀「それくらいわかってるさ!だけど俺は龍界に行かなければいけないんだ! 」
バシュンッ!
一刀は高速で一龍に迫っていく
一龍「なめるなよ! 」
ザッ!
一刀を迎え撃つため構える一龍
だが
一刀「せいやっ! 」
ドシュンッ!
とっさに一刀は地面めがけて攻撃すると
モワァーッ!!
物凄い煙が舞い上がった。
一龍「目眩ましのつもりかよ!こんなものがなんだ! 」
バシュンッ!
バサーッ!!
だが一龍は煙を簡単に吹き飛ばしていった。
ところがだ!?
一龍「あいつの姿がいない!? 」
土煙が晴れていくと一刀の姿が消えていた。
きょろきょろっ
辺りを探す一龍だが一刀の姿は見当たらない。
一龍「どこいったんだ? 」
一龍が消えた一刀を探していると
ボコッ!
急に一龍の足元が崩れて
一刀「おりゃーっ!! 」
そこから一刀が奇襲を仕掛けてきた。
一龍「なっ!? 」
サッ…
一龍はとっさに避けようとするが
ザシュッ!!
一龍「!? 」
一刀の木刀が一龍の頬をかすった。
その瞬間
優神「それまで! 」
審判である優神が試合を止めた。
優神「一龍よ、時間は49分じゃ。文句はないな 」
ほんの少ししか時間が経っていない気がするが実はすごく時間が経っていた。
一龍「完敗です。まさか俺がこんなやつに一撃を食らってしまうなんて 」
一龍が残念がっていると
一刀「いや、今のは運だ。俺もまさか当たるとは思ってなかったしな、それにしてもあんた強いなまた修行したら対戦しようぜ 」
ニコッ
一刀が笑顔で返すと
一龍「(優刀さんが言っていた一刀と戦えば何かわかるかもしれないとはこの事だったのか。俺はしばらくの間、戦いは勝つことのみだと考えて楽しんでいなかったがこいつのように楽しむのもいいかもしれないな) 」
一龍が一刀を認めた瞬間だった。
一刀「優神爺ちゃん、俺はまだまだ弱いから龍界に行くまでの間、修行をつけてくれ! 」
一刀が優神に言うと
優神「よかろう。バッチリしごいてやるから覚悟しておくがよい。それと一龍、一刀だけでは心配だからお前も行け 」
優神が一龍に言うと
一龍「わかりました優神さん! 」
元気よく返事を返す一龍だった。
そして月日が経つのは早く、龍界に出発する日
優神「一刀、お前は更に強くなった。だが慢心するなよ!龍界にはお前より強い奴がたくさんいるからな 」
一刀「わかってるよ優神爺ちゃん 」
優神「それと、これは俺からの餞別だ。受けとるがよい! 」
パシッ!
優神は一刀に胴着を投げ渡した。
優神「それは我が一族に伝わる免許皆伝の証の胴着だ。簡単には破れないからな 」
一刀「ありがとう優神爺ちゃん 」
翠川優神 同じ一刀の祖父でも刃とは月とすっぽんの差がある。
一龍「一刀、いくぞ 」
一刀「あぁ、今いくぜ 」
そして二人は旅立っていった。
結界のある竜神山
聖龍「ようこそいらっしゃいました。私は現聖龍騎士団隊長の聖龍です 」
紫龍「私は聖龍騎士団の紫龍だ 」
銃龍「同じく俺は銃龍 」
鎧龍「俺は鎧龍 」
紅龍「同じく紅龍 」
白龍「俺は白龍 」
美龍「私は美龍。よろしく頼む 」
そこには聖龍騎士団のみんなが一刀を出迎えてくれた。
聖龍「話はすでに優神さんから聞いています。こちらにどうぞ 」
そして案内された先は
ゴゴゴッ…!!
一刀「これが龍界と人間界をつなぐ門かよ!?予想外だぜ!? 」
さすがの一刀も門の力が恐ろしいと感じていた。
一龍「そろそろ結界を一時的に解くが仲間に別れの挨拶はしなくていいのか? 」
一龍が一刀に聞くと
一刀「みんなに言ったら絶対止められるから言わない方がいいんだよ 」
と一刀が言うと
?「バ〜カ、誰が止めると言った? 」
!?
一刀は聞き覚えのある声を感じて声の聞こえたところを見てみると
バンッ!
蒼魔「よっ! 」
一刀「蒼魔!?何でお前がここに!? 」
蒼魔「俺だけじゃねぇよ 」
スッ
そして蒼魔が指を指した先には
ジャンッ!
桃香達フランチェスカ学園の生徒と教師達(オリキャラ除く)
華佗、左慈、于吉、鳳賀、九龍、ついでに及川
ドラグーンナイツ(イワン除く)
飛琳先生 そして…
孤狼「今回は俺も参加させてもらうぜ! 」
孤狼も来ていた。
一刀「みんな!?なんで!? 」
一刀が驚いていると
蒼魔「お前は水くさいんだよ! 」
焔「貴様が龍界とやらに行くのなら俺も奴らに借りを返さなくては気がすまなくてな 」
桃香「一刀くん、危険なのはわかってる。でも、そんな危ないところに一刀くんが行くなら私だっていくもん! 」
ビリー「俺達ドラグーンナイツもいかなきゃな! 」
飛琳「すまないね、事情を話したらみんなも行きたいと言ったからな。私も観察者として龍界に行くけどね 」
みんな龍界にいく気満々である。
だが数名は欲望まみれで行く気だった。
及川「(龍界には狐龍ちゃんのようにかわいい娘が他におるかな?) 」
麗羽「(龍界のお宝は全てわたくしがいただきますわよおーほっほっほっ!) 」
しかし断れない一刀は
一刀「ありがとうみんな、一緒にいってくれるなんてな 」
涙ぐむ一刀であった。
聖龍「それでは結界を開きます 」
そして一龍を除く聖龍騎士団が結界の回りに並び立つと
聖龍・紫龍・銃龍・鎧龍・紅龍・白龍・美龍『結界解放! 』
聖龍騎士団が言うと
ゴゴゴッ…!!
さっきまで張られていた物凄い結界が消えていった。
一刀「それじゃあ行くぜ! 」
全員『おぅっ! 』
スッ
そして一刀が龍界への第一歩を進もうとした時
璃々「璃々も行く〜♪ 」
ダッ!
紫苑「璃々!? 」
紫苑と手を繋いでいた璃々ちゃんが一刀の方に走っていき
コテンッ!
璃々「あ〜!? 」
スッ
転んだ拍子に門の中に入ってしまった。
一刀「ヤバい!?璃々ちゃん!? 」
スッ!
そして璃々の後から門に入り込む一刀だった。
桃香「桃香です。龍界か〜、かわいい龍がいるのかな?でも着いた先はグリーンランドっていうまるで焼け野原のよう、そんなとき偶然出会った龍族の親子と友達になった私達。だけども…次回、『第一の国グリーンランド』龍界っていうからやっぱり龍がたくさんいるね 」