第六話 ネコアレルギー
長女の梅香が盆休みに帰って来た。梅香は
25歳で広島市で就職して、一人でアパート暮らしをしていた。
ロンとは初対面だった。
「可愛い」と言ったが近付こうとしなかった。
ダイニングの椅子に座って、離れた所から見ていたのに、首筋が赤くなって目もかゆくなった。ネコアレルギーだった、その為泊まる事が出来ないし、アパートへ帰ってもその夜は大変だったらしい。
梅香が笑いながら
「私を取るか、ロン君を取るか、どちらかにして」と言った。女房が
「空気清浄機を買ってやろうや」と言うので買いにいった。
そして次から帰ったら、ゴーグルをするようになった。
私の家は小さくて、一階は八畳のダイニングキッチンと、六畳の居間がくっついており、居間に押し入れがあり、洋服ダンスが一棹置いてある。その横に高さ85センチ位の衣装ケースが置いてある。洋服ダンスより少し高い所に、小さな棚を取り付けていた。
ロンは衣装ケースから洋服ダンスに上がり、その上の棚に座って、高い所から見下ろす様になった。
ちなみに階段を上がると、女房のベッドがある八畳と、アコーディオンカーテンで仕切られた、私のベッドがある八畳がある。私の家は複雑な構造になっており、子供が三人出来成長した時、子供たちの部屋が必要になり、隣接している親の家の屋根の上に、梅香と百合の六畳の間二部屋を増設した。
ロンはポリ袋やナイロン紐の様な物を、うっかり置いておくと、必ず見つけて噛んで喉にひっかけて
「ゲッ、ゲッ」とゲロを吐いた。もし食べてしまって、喉や食道に詰まったら大事になるから、気をつけているつもりでも、つい油断して出している事があったが必ず見つけて
「ゲッ、ゲッ」とやっているので、失敗したと反省することがよくあった。




