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第五話  爪研ぎと爪切り

 ロンは百合が買った爪研ぎ用段ボールには見向きもせずに、居間の和室の柱で爪を研いだ為、柱がキズだらけになった。

 このままでは柱が徐々に細って駄目になるので

「何か良い方法はないか」と考えた、家を探して見ると丁度15ミリ位の厚みの板があったので、それを柱の巾に切り爪研ぎをする場所に、業務用の強力な両面テープで貼り付けた。

 ロンは初めは何か戸惑って、爪研ぎをしなかったので、私が前足をそこに持って行き、無理矢理させようとしたがしなかった。

 「ダメか、失敗したか」と思っていたら二~三日したらそこでするようになり安心した。

 

 ロンの爪切りは私が一人で出来ないか、と何回もチャレンジしたが、嫌がって逃げる為、女房に抱っこしてもらって、二人がかりで行った。


 甥っ子「私の妹の息子」夫婦が二人の子供を連れて、お盆の墓参りで帰って来た。

居間の障子の近くで遊んでいた。

「破らなければいいがなあ」と心配していたら案の定破った。

 2日後妹夫婦が墓参りに帰って来た。破れた障子を見て、ロンが破ったのだろうと言うような事を言ったので

「あんたの孫が破ったんよ」と言ってやりたかったが黙っていた。

 数日して我が家の裏の細い道を、二人連れの人が歩いていて、ロンが破れた所から覗いていたら

「可愛い猫じゃね」と言いながら通り過ぎて行った。

ロンが又犯人にされたようで、嫌な気分だった。

 その後女房が障子を全部張り替えた。

障子は今日迄ひとつも破れていない

ロンはそんな事をするような、悪い子ではなかった。


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