第二話 ノミ発生
二~三日してロンのお腹の方を触っていると、小さな黒いものが動いているのを見つけた。
「ノミだ」よく見ると一匹や二匹ではない。
どうすれば良いのだろうと思い、会社に猫を飼っている女子社員がいたので聞いて見た所
「風呂に入れて石鹸で洗ってやりんさい」と教えてくれた。
家に帰って早速裸になり風呂の窓を閉め、ロンが逃げないように私の腹の所へ抱え、ぬるめの温度にしてシャワーで湯をかけると、嫌がって逃げようと手足を踏ん張ってあがいた為、私の胸も両足の内モモも、ロンの手足の爪で傷だらけになった。
それでも我慢して、そのままの体制で石鹸をつけて洗ってやった。いくら石鹸をつけてもあまり泡立たなかった。
シャワーで洗い流して、外で待っている女房に渡した。
女房はバスタオルにくるんで拭いてやり、乾かそうとドライヤーをかけると、嫌がって逃げて自分で舐めて乾かした。
ノミは殆ど残っていた。
「どうしようか、普通の人間用の固形石鹸ではダメなのか?」と思い、島内にあるホームセンターにいって探して見ると、猫用のシャンプーを売っていたので買って来た。
子猫をあまり続けて風呂に入れると、弱るかと思い四日開けて入れた。
又痛いのを我慢して、腹に抱えて洗ってやった。今度はいなくなっただろうと、調べてみると未だノミが残っていた。
猫を飼っている人に風呂に入れ方を聞くと、前足を風呂の壁に掛ける様にして、下に置いて洗っているのだと教えてくれた。
四~五日して丁度良い時に、百合がロンに会いたくて里帰りしてきた。ノミの事を話すとロンの身体を調べていたが、ノミが顔の所を出入りしているのを見つけ
「ほんまじゃ気が付かんかった」といった。
又風呂へ入れる事にした。
百合がバスタオルを持って外で待っていた。私は内股の傷を見てもらおうと思って
「これ見てや」と言ったら、百合が
「イヤン」と言って顔をそむけた。
今度はロンを下に置いて洗ってやった。
今までは洗って直ぐにあげていたが、ノミを殺す為にシャンプーをした後、泡がついたままにして、私が先に洗ってからも少し待って、ノミが窒息したのではと思う頃に、洗って上げた。
今度は完全にノミがいなくなっていた。




