表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/17

第一話  ロン君うちの子になる

 二週間ぐらいして、百合がロンを連れて帰って来た。

「泊まり掛けで、研修に行くので、ロンを預かって来れ」と言う事だった。

 ロンはカリカリの餌を食べて、小さいのに、ちゃんとトイレも出来ていた。

「偉いもんだ」と感心した。

 ロンは何処にでも、居るような雑種で、毛色はキジトラで、尻尾が少し短かった。顔は目がキリッとした、なかなかの二枚目だと思った。

明るい茶色で、両前足の同じ位置に、濃い焦げ茶の、太い横線が入り、セーターを着ている様で、好ましかった。


 私達は二階で寝ていた。私はロンと一緒に寝たかったが、猫の毛で汚れるからと、女房が嫌がった。

 ロンは爪を引っ掛けて、引き戸を開ける事が出来たので、一階の戸に鍵を掛けて、二階に上がれないようにした。

 朝は私の方が早く起きた。一階に降りると、ロンが、直ぐに私の側に来て、遊ぼうと誘うので、嬉しくて思わず大きな声で、

「ロン君、ロン君」と遊んでいると、

女房が後から起きてきて、

「ロン君、ロン君、やかましい」と怒られた。

一週間ぐらい預かって、百合が迎えに来た。


 それから間もなく、又ロンを連れて帰って来た。

「夜勤があるけん、心配なんよ」と言うので、

「暑くなって来たけん、閉めきったアパートに、一匹で置いておくのは、可哀想じゃけん、うちで飼ってやるけん、置いて帰りんさい」と言うと、寂しそうにしていたが、自分では飼いきれないと思ったか、素直に置いて帰って行った。

 その頃には、女房もロンに、メロメロになっていた。

「ロンの鼻は、ちょっと赤みがかっているのう」と言うと、

「そこが可愛いんじゃないの」と女房が言った。

 ロン君はうちの子になった。

私が55歳、女l房が50歳 の時だった。

 最初に私に会った時、直ぐに寄ってきて、スリスリしたのは、

「宜しくお願いします」と言っていたのだろう。我が家に、次男が出来た様な気持ちだった。


 女房が、友達に、

「トイレの砂が木材で出来ていて、あまり臭くないのよ」と教えてもらい、近場では、宇品のホームセンターにしか、売っていないので、フェリーに自転車を乗せて、トイレと猫砂と、ペットシートを買いに行った。猫砂は3ヶ月毎に買う必要があった。ホームセンターは、宇品の桟橋から、2kmくらい離れており、8kgと重たい為、女房は自転車で、私は歩いて行くため、かなり重労働だった。

 餌と、水と、トイレは、ダイニングに置いた。狭い家なので、教えなくても、ロンは直ぐに覚えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ