第十話 去勢する
大分大きくなったので、ぼちぼち去勢しなければならないかと思い、ネットで調べてみた。
「生後六ヶ月頃(性成熟が始まる前)が目安で発情行動(スプレー行動など)を、覚える前に済ませるのが一般的です」と書いてあった。
呉の動物病院に電話してみた。
一軒目は
「手術代は2万5千円で、痛み止めをすると2万8千円です」と言った。
二軒目は
「手術した後一週間後に、抜糸のためもう一回連れて来い」と言った。
三軒目は
「雄はあまり成長しないうちに、去勢すると、尿道結石になった時、チンチンが成長不足で手術出来ないので、もう一ヶ月位待った方が良い」と言った。
一ヶ月程待って広島の病院にも電話してみた。
「手術代は2万5千円です」と言ったが、他の事は何も言わなかった。
「何処の病院にしようか」と迷ったが、一回お世話になった広島の病院へ行く事にした。
前回と同じ様にケースに入るのを嫌がり、道中はフェリーの中でも、市電でもずっと鳴いていた。
病院でケースから出したら、先生が触ってもおとなしくしていた。
「何かあるかわからないので、一晩おいて明日取りに来て下さい」と言われたので、次の日迎えに行った。
「抜糸のために、又連れて来なければいけないのですか」と聞いたら
「縫っていないので抜糸はありません」と言われた。
抱えて確認した、周りをきれいに剃られて、タマタマが抜かれていた。
同じ男として、男の悦びを無理矢理奪ったような、申し訳ない気持ちがした。




