表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/36

4

1000文字くらいで1話更新しようと思っていた日から早4日。

全部3000文字オーバーでごめんなさい、、、(´;ω;`)

でも納めるの難しくてー!!!

下校時間。

1人でぶらぶらと帰路につく。

今日は狼秋(ろあ)は生徒会、帝は彼女とデート(死ねばいいのに)、琥珀(こはく)はサッカー部に入った為部活で忙しく1人で帰ることとなったのだ。

元々1人が好きなので変わりないのだが。

ちなみに言い訳ではないのだがオレは1人が好きなのだ。

決して友達が少ないから1人なのではなく、孤独が好きなのだ。

無駄にうるさくなく、静かに優雅な時間を過ごす方が遥かにいい。

オレは孤高の存在!

オレは友達ができないのではない、選んでいるのだ!


「あ、今日親帰ってこないんだっけ?」


家に帰ると夜ごはんと共に小さな紙きれが一枚、『食器洗っときなさいよ』と一言。

狼秋(ろあ)に押し付けよう、そうしよう。

ちなみにオレ達の家は母子家庭だ。

父親が事故で早くに他界し、今は母親一人でオレ達を育てている。

バリバリのキャリアウーマンらしく、いつも忙しく働いてはいるがいつもオレ達のことを気にかけてくれており、行事には必ず参加してくれている。

本人曰く、『その分の仕事はしてるんだから当たり前』とのこと。

だからというわけではないがオレも狼秋も家事、洗濯、掃除はある程度はできる。


「ま、女子力あっても使う機会とか存在しないけどな」


その後、自分が使った食器を片付け、風呂も済ませるとコーラを片手に部屋に戻り、PCの電源をつける。

オレは昔からゲームが大好きでこのPCも手に入れるのに一苦労した。

じいちゃんの家が居酒屋をやっており、中学生ながら半年の間働き続けて手に入れたのだ。

勿論、中学生が給料をもらうことはできないので無償で働く代わりに達成したら買ってもらうというちょっとした抜け道で買ってもらった。

母親を説得するのには本当に苦労した。

大泣きして土下座して、狼秋(ろあ)には事前に根回しして説得に協力してもらったのだ。

なんと情けない兄の姿だっただろう。

2人してドン引きしていた。

そういったプライドを捨てたおかげでオレは20万円もするゲーミングPCを手に入れ、晴れてゲーマーとなったのだ。


「あ、今日もログインしてんな。バードさん」


オレがやっているのはRORという長年続いているゲームで、内容は5対5でお互いにキャラを選んでスキルを駆使し、

相手のタワーを破壊した方の勝ちというものだ。

これが中々奥深いゲームでこのPCを手に入れてからというものずっと続けている。


「どもっすバードさん」


オレはVC、ボイスチャットに入りバードさんに話しかける。


「クレイジーバニーさんおはよー」


向こうから明るい女性の声が聞こえる。

バードさんはこのゲームでは珍しい女性プレイヤーでオレが初心者の時にこのゲームのイロハを教えてくれた人だ。

今では2年以上の付き合いもあり、ネットでの唯一の友人でもある。


「いやー今日もバードさん強いっすねー。マジ楽ですよ」


「いやいや、クレイジーバニーさんもうまくなりましたよ。今では頼れるTOPレーナーですよ」


「おかげさまで強くなりました」


「うむ、精進を忘れないようにするのじゃぞ?」


「なんですかそのキャラww」


いやー、バードさんとのゲームはマジ癒されるなぁ。

気配り上手でノリも良い。

ネットのみの関係とはいえ、意識せずにはいられないよな。

ま、だからといって何かする気もないけど。

オレ陰キャだから無理だしな!


「そ、そのさ、、ちょっと相談があるんだけど、、」


「ん?なんすかバードさん?珍しく歯切れ悪いっすね」


「えと、リアルの話になっちゃうんだけど、まじめに相談に乗ってくれる?」


リアルの話をオレに相談だと!?

こ、これは2年の付き合いがあるオレとしても初めての経験。

なにより!オレとしてもぜひリアルの情報を知りたいところではある!!


「ぜ、全然まじめに相談乗りますよ!それで、どうしたんすか?」


「じゃ、じゃあ言おっかな、、、////」


かいつまんで要約すると、最近バードさんは引っ越しをしたらしい。

そこにはめちゃくちゃ美形のイケメンがいてたまたま困っていたところを助けられて一目惚れ。

ただそのイケメンには学校でTOP3の美少女達がいて太刀打ちできないらしく、どうすればいいのか八方塞がりとのこと。

これまで恋愛もしたことはないらしく、本気で挑みたいとのこと。

まぁ、つまりこういうことだ。


「(オレには可能性なんて0ってことだよな、、、!!!)」


告白する前に振られるなんて、陰キャにはあるあるだよな、、、、(´;ω;`)

まぁ告白する勇気なんて元からないけど。

けどこれを俺に相談するとなるとかなり深刻だろう。

本来、こういった話をするのは余程の信頼がないとできないと思っている。

つまり、俺のことを信頼してくれているのだ。

俺もその思いに応えなければ男じゃねぇ!!


「大体はわかりました。ちなみに確認なんすけど、そのイケメンとは友達にはなったっすか?」


「ま、まだ話したこともなくて、、、」


「あー、そうっすか、、、」


「同じ学校なんだけど、まだ名前しか知らないの、、」


んー、まだ関係もできてない状態、と。

正直、陰キャの俺には荷が重い。

だが、恩人でもある彼女を見捨てるわけにはいかない。


「実は俺に弟がいるんですけど、俺の弟もかなりのイケメンでめっちゃモテてるんですよね」


「空想上の弟くんを作ってまで相談に乗らなくても大丈夫だよ、、、」


「いやマジっすから!リアルですよ!!」


「ほんとにぃ???」


「バードさん、もう相談乗らないっすよ」


「ご、ごめんって、、」


まさか存在しないと疑われるとは、、、。

バードさんの俺の認識がわかってきたなぁ、、、。

あれ、今日雨降ってたっけ?


「とにかく!弟が帰ってきたら聞いてみますよ。どんな女性だと話しやすいーとか理想の彼女とか」


「ありがとー!いやー、頼りになるなぁクレイジーバニーさんは!」


「まっかせてくださいよぉ!」


その後、RORを続けて調子に乗った2人は連敗し互いに責任を擦り付けて喧嘩してその日は終わった。

次の日の朝、お互いに謝罪のチャットを送ったので和解はした。

ゲームって怖いね!!











「てことで、お前的にはどうなん?」


「なんでお前と恋愛話なんか、、、きもい」


「たーのーむーぜー。お前めっちゃモテてるから状況似てるしわかんだろ?恩人なんだよ」


「はぁ、それで、なんだっけ?」


「モテてるお前が理想とする彼女と、友達になるならどんな女子って感じの話」


「はぁー、、、、めんどくさい」


学校への道すがら、昨日頼まれた件をさっそく狼秋に聞いてみる。

今までこんな会話をしたこともなかったために嫌がってはいるが、今回ばかりは必ず達成する。


「、、、、正直な話するけど、いいの?」


「おう」


「はぁ、なら言うけど」


狼秋は気だるそうに秋兎に話し始める。


「まず、理想の彼女像とかはない。別に欲しくもないからな。今は忙しいし、それどころじゃない」


「より取り見取り出しな」


「それだよ」


「?」


頭に?を浮かべる秋兎(あきと)狼秋(ろあ)は再度深いため息と吐く。


「俺も俺がモテるってのはわかってる。ただそれで彼女を作ったとしてどうなるかも想像がつくんだよ」


「ははー、なるほどな」


家族ひいき抜きで狼秋はイケメンだ。

そんな奴の彼女になった人がどうなるか、想像に難くない。

女子にはハブられ、裏で嫌がらせを受け、精神的に追い詰めるのだろう。

なんでわかるかって?

俺が女子ならそうするからだよ?


「逆に友達なら?」


「んー、相談とか、何気ない話とかできる人、かな。気負わない人だとかなり楽」


「あー、、、、お前、いなそうだもんな」


「はぁ、、、、」


完璧超人すぎるがゆえに起こるジレンマなのだが、狼秋(ろあ)にも友達はあまりいない。

浅く広く、それが狼秋(ろあ)なのだ。


「帝くらいだな、お前の悩みに応えれんの」


「あの人もあの人で癖はあるけどな、、」


帝は俺の友達ということもあって狼秋(ろあ)とも顔見知りである。

なんだったらかなり仲もいい。

俺がいないときに家で遊んだりもする仲だ。

イケメンはイケメンと共鳴するのだろう。

女子への対応の仕方など、たまに助言をしているのを見たこともある。


「イケメンにも苦労はあるってことだな」


「中学の時に女子全員的に回した誰かさんよりかはマシだけどな」


「はは、誰のことやら」


視線を逸らして明後日の方向を見る。

いやいや、そんなことあるわけないですやん。


「まぁいい。それで、参考になったか?」


「おう!あんがとな」


「あいよ。今日の食器洗いよろしくな」


「あ、ちょっずるいぞ狼秋!卑怯者め!」


冗談だよな?弟ジョークだよな?










その夜、俺は早速バードさんに狼秋(ろあ)から教えられた内容を伝える。

彼女的には何か理解したらしくしきりに頷いていた。


「本当に弟くんいたんだ、、、。うん、でもそれならなんとかなるかも」


「なら良かった」


本当に良かった。

弟が唐揚げを作ってその後の食器洗いをやらされた甲斐があった。

油がこびりついて洗いにくいったらなかったけど本当に良かった!!!


「そろそろ中間テストがあって、勉強会に誘おうって思ってたから」


「ほほう、そこで親睦を深めるってことっすね」


確かに勉強会なら自然に力になることもできるし、なにより話すきっかけが作りやすい。

友達としての1歩は踏み出せるだろう。


「ただ、私1人じゃないからそこが心配なんだけどね、、」


「まぁ、うまくやるしかないっすね」


「うん、、、でも頑張るよ!応援しててね!」


「勿論っすよ。あ、あとそこ行くと死ぬっすよ」


「え?あ、あー!!なんで早く言ってくれないの!?」


「わざとっすww」


「こ、このー!!!」


バードさんとふざけながらゲームをしたのち、明日の作戦を練るということで今日は早めに解散した。

どうせならうまくいってほしいが、話を聞く限りだと現状かなり厳しい。

なぜなら勉強会自体の作戦はいいのだが、席順次第では話す機会さえないと予測しているからだ。

俺が仮にその場にいる女子ならば席を決める際に必ず工作して近くにバードさんを近づけさせず孤立させる。

場所もファミレスにすれば席の移動は面倒くさいため移動はなく、長時間目当ての相手と近い席をキープできる。

クズだからこその発想だが、バードさんはそういったことを好む人でもないし、やる人でもない。

これは俺のようなクズしか浮かばない。


「、、、、うまくいってくれるといいんだが」


俺の予想が外れてくれると願いながら就寝するが、嫌な予感はぬぐえなかった。

もはや毎日更新目指して頑張ろうかなと思う。

明日もやれたら10時。

できなかったら1週間以内に投稿します!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ