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異世界エレベーター リストラされたオレが異次元の力で地球を救う、のか? ~復活の戦艦武蔵~  作者: Sakamoto9


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第87話 洗うの?

 シオリが工房へ向かって艦橋を出た後、ミズキが話し始めた。


「さっきシオリが言ってたことってー、実は間違ってたよねー?」


「え? そうだったかな?」

「そうか? オレは気づかなかったけど、どこがおかしかった?」


「ほら。甘みが増したから、ターメリック加えたって言ってたでしょー。でも、ターメリックってカレーの印象が強いから辛いイメージ持ってる人が多いけど、実は、あれ、全然辛くないんだよねー。あんまり味しないし、強いて言えば漢方薬っぽい苦みがあるって感じかなー。」


「そうなの? それは知らなかったよ。アタシも辛いもんだと思ってた。」


「ねー、そう思ってるひとが多いのよー。多分、シオリもそう思ってたんだろうねー。でも、使う前にちゃんと味見すれば気づいたと思うんだけどなー、残念ー。」


・・いや、だから、味は関係ないっしょ。仮に、万が一すっごく美味しかったとしても、誰もあれ、食べないよね?


「そ、そうだね(棒読み)」


レイナとミズキがそのままカレーの話しで盛り上がってるうちに、シオリが戻ってきた。


「まずは10発出来ました。続けて制作中なので、もう使い始めて大丈夫です。」


「そうか。じゃ、レイナ、頼むよ。」


「了解、さっきの左端から順番に当ててくよ。1番主砲、放物線軌道モード、対戦車用強粘弾を装填、目標左端左隣の敵戦車!」


クォォォン。バッシュッ。


黄色の塊が放物線を描いて、左から2番目の敵戦車の上に落ちる。


『着弾しました。』


「よし、次。ってこれ、1台づつ仕留めてかないといけないから、結構手間がかかるな。1番主砲、放物線軌道モード、対戦車用強粘弾を装填、目標左端から次の敵戦車!」


レイナはブツブツ言いながらも、1台づつ順番に、岸壁の敵戦車に対戦車用強粘弾を撃ち込んだ。


「はい終わり! はぁこれはイライラする攻撃だよな。」

レイナの顔が険しい。


確かにレイナの性格的に、連射!すべて薙ぎ払え!って感じだから、戦車を1台づつ精密射撃みたいのは似合わないかもな。


「レイナ、お疲れ様。ほら、もうすぐランチだからさ、そんなにイライラしないで、な。」


「そうか、もう昼だ。今日のランチはなんだろうな。」

「配膳ロボ呼ぶよー。」


レイナの表情がいつも通りにもどった。お腹空くとイライラするって本当なんだな。


「それではお待ちかね、本日のランチメニューの発表でーす。Aランチ、鶏つくねライスバーガー、串カツセット。Bランチ、豚まん、からあげ棒セット、Cランチ、チリドッグ、ロールケバブセットだってー。やっぱりワンハンドメニューだねー。」


「アタシは、Bの豚まん、からあげ棒だな。」


「オレは、Cセット頼むよ。ロールケバブなんて面白うそうだよ。」


「そーねー、ケバブ、珍しいよねー。わたしもCランチにしよーっと。」


チリドッグを食べ終えて、残りのロールケバブを口に持っていこうとした時だった。


『こちら小樽港制圧チーム。武蔵、応答応答願います。』


「こちら武蔵。どうぞ。」


『こちら小樽港制圧チーム、現在、小樽市街まで進行、交戦中。偵察班からの報告によると、岸壁に敵戦車部隊が居るが、全ての戦車が黄色の液体のようなもので覆われていて動かないようだ、とのこと。何か情報があれば教えて欲しい。』


「こちら武蔵、黄色の物体は本艦が発射した対戦車用強粘弾で、強粘度の液で戦車の動きを封じているものです。」


『やはりそういうことか。敵戦車からの攻撃がないので、制圧が容易に進んでいる。助かった。間もなく港湾エリアまで進行できる予定。また連絡する。以上。』


小樽港奪還ももうすぐみたいだな。地上部隊が小樽に着くのは最短でも午後ってことだったから、予定より少し早いってことだね。やっぱり戦車の動きを止めたってことが影響してるんだろうな。


残りのケバブを食べ終えて、食後のコーヒーを飲んでる所で無線が入った。


『こちら小樽港制圧チーム。現在港湾地区へ展開中。質問だが、戦車についてる強粘度の液体に毒性はあるか?対処方法を確認したい。』


「こちら武蔵。強粘度の液は食品から作られているため、毒性はありません。対処方法としては、お湯や台所洗剤で、繰り返し洗うことしかありません。」


『え、食品? お湯と洗剤で洗う? え? はぁ、了解です。』


まぁ、そういう反応になるよね・・ それ以上突っ込んで聞いてきてくれなくてありがとうね。


メインモニタに映る敵戦車に、地上部隊の兵士が近づいていく姿が見えた。


「よし、武蔵も岸壁へ向かおう。武蔵、微速前進、目標、小樽港。」


「了解ー、機関出力10%、武蔵、小樽港へ向けて微速前進。」

ミズキが操艦する。


防波堤灯台の間をゆっくりと港内へ進む。


「あ、あそこにガントリークレーンがあるね、あの岸壁なら陸揚げも出来そうだ。よし、あのガントリークレーンの岸壁に停船しよう。」


「了解、目標、ガントリークレーン岸壁、速度そのまま。」


岸壁に近ずくとサイドスラスターが稼働したのか、ゆっくりと艦が回頭し始めて、ゆっくりと岸壁と平行になり、そのまま、岸壁から10メートルの位置で停船した。



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