表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界エレベーター リストラされたオレが異次元の力で地球を救う、のか? ~復活の戦艦武蔵~  作者: Sakamoto9


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

80/255

第80話 ヒンナヒンナ

 北海道食祭りもフィナーレに向かって着々と進んでいるようで、3人組はデザートへとコマを進めている。


ミズキとシオリはメロン&アイスクリーム、レイナは生ハムメロンと、皆メロンを食べている。生ハムメロンがデザートなのかはちょっと微妙な気もするけど。


デザートも食べ終わって、遂に北海道職祭りが終わると、早速次の計画が動き出したようだ。

「ねぇねぇレイナー、シオリー、今日もカラオケボックス行かないー?昨日、すっごい楽しかったからさー。」


「いいぜ、アタシ、ぞうさん試したいしさ。」

「私、昨日ちゃんと歌えなかった歌練習しなきゃ。」


「ユーさん、わたしたち、車1台使うねー。カラオケ行くからー。」


「はいよ、了解。」


「ごちそうさまー。行ってきまーす。」

「ごちそうさま。」

「ご馳走様でした。」


嵐のような3人組が出ていくと、静かな個室が戻ってきた。


「連日カラオケって3人組は元気ですね。ジュンさんはこの後、どうします?」


「そうですねぇ、わたくしもデザートも要らない位おなかがいっぱいになってしまっているので・・。でも、せっかく北海道最後の夜なのに、これでホテル帰って寝ちゃうのももったいないですわよね?」


「オレも腹パンパンですけど、確かに、明日からはまた武蔵だし、軽くでも、もう1軒行っときたい、いや、行かなきゃいけない気もしますね。」


「では、軽く、昨日の漁火小町でどうですか?鍛高譚、美味しかったし。」


「そうですね、新規開拓するより、安心できる店が良いですね。行きましょう。」


車で10分弱走ると『漁火小町』の看板が見えて来た。昨夜一度来ただけなのに、知らない街で知ってる看板を見るとなんだか、既に懐かしく感じちゃうよね。


年季の入った木製のドアを開ける。


「あら、お帰りなさい。」

いらっしゃい、じゃない所が、また、良い感じだよね。

ママがカウンター右側の席を掌で指した。


「今日も鍛高譚の水割りで良いかしら?」

ママが冷たいおしぼりを渡しながら言った。


「はい、お願いします。ジュンさんも同じものですよね?」

「はい、わたしくも昨日と同じで。」


グラスに鍛高譚が注がれて、ママも一緒に乾杯する。

今日はカウンターの左側には先客が2人、60台位の男女が座ってる。


「氷下魚の天日干しがあるんで焼きましょうかね。」


「氷下魚ってなんですか?」

ジュンさんが訪ねた。確かに、コマイってなんだろう?


「あ、氷下魚は全国区じゃなかったね。タラの仲間でね、こっちでは一般的なツマミなんだけどね、あ、これね。」

ママがイワシの丸干しのような魚を見せてくれた。


「お二人は内地の方かね?」

先客の男性がこちらを向いた。


「えぇ、昨日から北海道へ来てるんですよ。」

ジュンさんが答える。


「あぁやっぱりそうかね、氷下魚は内地では見かけん魚やしね。」

男性客がうんうんと頷きながら言った。


「氷下魚は軽く炙って、七味かけたマヨネーズつけて食べるとおいしいっしょ。」

今度は女性客がこちらを向いた。


「お二人は御夫婦で床屋をされてるんですよ。」

ママが男女客の方に右手を向けて言った。


「あらまあ、ご夫婦で飲みに出かけてらっしゃるなんて素敵ですわ。」


ジュンさんがそう言うと、奥さんが照れ笑いしたように答えた。


「いやぁ、2人で家に居ても、なんもすることもないんで、飲んでカラオケ歌う位しかすることないべさ。アハハハ。」


その後、ご夫婦はそれぞれ演歌を数曲づつ歌って、〆に焼きおにぎりを食べて帰っていった。


腹パンだったんだけど、焼きおにぎりの醤油が焦げる香りで、どうしても焼きおにぎりが食べたくなってきたぞ。


「うちも焼きおにぎりで〆ましょうか。明日からは通常に戻るんで、あまり遅くなるのは・・。」


「そうですわね、わたくしも焼きおにぎり頂きますわ。」


店内にまた醤油が焦げる香ばしい匂いが立ち込めて、熱々の焼きおにぎりが出てきた。


少しだけ飛び出してるご飯粒と醤油が焦げてる焼きおにぎり、これは見た目だけでも美味しいって解るよね。熱いのでパカっと2つに割ると、中から湯気が出てくる。


ハフハフ言いながら食べてるとシジミとワカメのお吸い物が出てきた。


「これ、焼きおにぎりに合うよの。サービスね。」


「わぁ、ありがとうございます。」


早速一口頂いてみると、確かに、濃い醤油の焼きおにぎりに、シジミとワカメのあっさり出汁の汁がぴったりだ。


「ふぅ、ごちそうさまでした。美味しかったです。あ、北海道なんで、ヒンナヒンナですかね。」


「あら、ヒンナヒンナ知ってるんですか。あ、あのマンガですね。」


「はい、オレはアニメも見ました。」


「本当に楽しかったですわ。実は、明日の朝には苫小牧から出ることになってますので、次に来られるのはいつになるか分からないのですが、必ずまた来ます。いえ、帰ってきますわ。」


「明日出発ですか、道中お気をつけて。もちろん、また、いつでも帰ってきて下さいね。」


大きく手を振るママに、こちらも手を振り返して店をでる。

温かい店だったな。


車に乗り込むと、10分弱でホテルへ戻った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ