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異世界エレベーター リストラされたオレが異次元の力で地球を救う、のか? ~復活の戦艦武蔵~  作者: Sakamoto9


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第71話 カニカニカニ

 ランチの後、女子高生3人組がモールへ行きたいということで、特に用事の無い呑兵衛大人2人組も一緒にモールへ向かった。


3人組は服を買いたいってことで色々と見て回っていたけど、そのうちにジュンさんも一緒にになって、女子チームでワイワイと盛り上がってる。

女子の買い物に付き合ったことなんかない、というか女子と付き合ったことがないオレとしては、この時間をどう過ごせば良いのか非常に悩むんだけど、こういうのって、もしかしてリア充ならではの贅沢な悩みなんじゃないのか?なんて思いながら一人で店の前でへらへらしてたら、通りすがりの人に不審者を見る目で見られてしまったよ・・。


 女子チームと別れて、一人で家電量販店でPCとかパーツを見たり、模型屋でプラモ見たりしているうちに、集合時間になった。


集合場所の、出入口脇のベンチに座って待っていると、大きな服を抱えた女子チームがやってきた。


「あれ?ユーさんは何も買わなかったの? わたしたちは、いっぱい買っちゃた―。沢山買い物したら、またお腹空いて来たよねー。」


買物しただけでお腹が空くというミズキの訳の分からない話に、女子チーム全員がうんうん頷いている。買物って体力を奪われるものなんだな・・。


車に乗り込んで5分程走ると海が見えて来た。車は更に海沿いの道を走ること10分弱、大きな和風の家のような造りの店の前で止まった。


「ここ、グルグルで1番評価が高い店だったんで選んでみました。」

シオリが言った。


「へぇ、それは楽しみだね。」

「期待しちゃうねー。」


店内に入ると、奥の個室に案内される。

この店、海岸沿いだから、窓からは海が一望できるんだね。


全員が席に着くと和服姿の店員さんが入って来た。


「本日は遠路はるばるお越しいただきありがとうございます。お料理はカニ尽くしのコースでご準備させて頂いております。カニの他にもお召し上がりになりたいものなど御座いましたら、お申し付け下さい。皆様、お飲み物は何をご用意いたしましょうか?」


「私はお茶、温かい緑茶をお願いします。」

「わたしも温かいお茶お願いしまーす。」

「アタシもお茶下さい。」


「サッポロクラシックはありますか?」


「はい、瓶でご用意しております。」


「わたしも同じものをお願いします。」


「温かい緑茶3つとサッポロクラシック2本、承知致しました。少々お待ちくださいませ。」


店員さんが出ていくと、3人組が話はじめた。


「カニ尽くしのコースって何が出てくるんだろうねー、たっのしみー。」

「カニ料理ってそんなに種類があったか?」

「カニの種類が違うとかもあるんじゃないですかね?」


店員さんが入って来る。


「お茶とおビールお持ちしました。」


続けて別の店員さんも入って来て、料理を並べ始めた。


「こちらはカニの刺身で御座います。こちらのお醤油か、軽くお塩を振ってお召し上がりください。こちらはカニ酢、こちらはカニみそ豆腐で御座います。」


「確かにみんなカニだー。」


「カニの刺身って良いね、早速食べようよ。頂きます。」


最初は塩から試そうか、カニ刺身に軽く塩を振って、と。パクッ。

うっわ、カニのうまみがギュッと凝縮されたような濃厚な甘味だ。

これは堪らないね。醤油も行ってみようか。少しだけ醤油につけてパクッと。

これも美味いよ。カニ、最高。


カニみそ豆腐も濃厚な味わいで、カニの時にはビールより日本酒が合うかもしれないな、よし、日本酒にしよう。


店員さんが入って来る。


「こちらはタラバガニと毛ガニの焼かにで、こちらが茹カニで御座います。」


「すみません、日本酒、熱燗でお願いします。」


「あら、わたしも日本酒熱燗お願いします。」


「あ、ジュンさんもやっぱりカニには日本酒ですね?」


「はい、濃厚な味には濃厚な日本酒が良いかな、と。ふふふ」


「ですよね。」


「カニだねー。」

「カニだ。」

「カニですね。」


3人組はついに、『カニ』しか言えなくなってしまったみたいだ。


静まり返った個室に、カニの殻を割るパキっという小さな音だけが聞こえている。カニを食べ始めると皆黙っちゃうって本当なんだね。


しばらくしてからミズキが口を開いた。


「ふー。食べたー、カニだったよ、すっごいカニ。焼くのと茹でるのでも味が違うし、タラバガニと毛ガニも全然味が違うんだねー。」


「アタシこんなにカニ食べたの初めてだよ。」

「私、焼かに初めて食べました。」


店員さんが入って来る。


「こちらは、かにしゃぶの紙鍋、カニ天ぷら、カニ釜めしで御座います。」


もうみんな目を大きくするだけで、カニ、カニすら言わなくなっちゃったよ。


大きなカニ足のむき身を鍋に入れて、しゃぶしゃぶして、もみじおろしを入れたポン酢をちょっとだけ付けて、ガブリっと。口いっぱいにカニが広がる。茹カニとも違って鍋の出汁が加わった味わい、奥が深いな、カニしゃぶ。でも、カニしゃぶの本当の力はここから、この出汁が染みこんだ野菜と豆腐、これなしではカニしゃぶとは言えないぜ。

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