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5話

道中何もなかった。



特に力も使うってわけでもなく、タマモとのんびり歩いただけだったが。



あれだけ魔神どうのこうので騒いでたのが嘘のようだ。



この国でも最も栄えてるこの都市は、むしろ王都より活気があった。



あの魔龍王ベルゼフリードを倒しただけあって、英雄たちの住む土地なら安全だって。


そう浅はかだが考える者は多い。



それでも次の英雄になるのは俺だと研鑽を積む冒険者たちはまだいる。



あのアラモスでさえ、流石に龍王に挑むっては言わないけれど、自分の生きてる時に魔神が現れたことを想定して冒険者たちの育成をしている。



例えば親を亡くした孤児とかを率先して保護して鍛えてるって噂だ。


実はあの町に立ち寄った冒険者と会ったりしたが、皆元気らしい。



朗報だったのが、なんとアラモスが一児の父になったそうで、その子は受付嬢のマーサさんに似て美形だとか。



まあアラモスはどっちかといえば中ボスにいそうな悪役な雰囲気だしな。



それに影響されて俺もアラモスみたいなワイルド系を目指している。


と言っても、元の体格が細すぎて変身の腕輪を使うが女みたいに細い。


それでも筋肉だけなら亜竜すら投げ飛ばせる程だけど。



そして俺はこの都市のギルドについて、毎度恒例のアレをする。



「おう、お前ら!


今日はこの黒剣様の奢りだ!


好きなだけ飲め!」



と俺はなんとびっくり白金貨をポイっとカウンターに置く。



それをみた冒険者たちは、至る所から知り合い連れてきて、まるで祭りみたいなパーティになってしまう。



俺の名前をを連呼したジークジオンのかけ声もどきに呆れながら。


俺は適当に手を振った。



そして、俺は目的の学園へ目指した。




学園は大きく、まるで一つの街。


セキュリティも厳重で門前にはマジックアイテムのような高価な鎧を着る兵士たちがいる。



「そこの者、今日はなんのご用かな?」


「ああ、俺はB級冒険者のベルゼ。


実は勇爵家の依頼でまずは学園に来るように言われたんだが……」



「そうですか……


それではお名前と冒険者証を拝見しても?


それとそちらの狐は従魔ですね?」



「そうっすね。


ああ、俺はベルゼって言います。


B級冒険者でこれが証っす」



「はい、確かに承りました。


それでは応接室にお連れしますので後をついてきてください。」



俺は事務員のような男性に連れられ学園内に入った。



ぶっちゃけ圧感だった。



道中練習場のような場所で生徒たちが魔法を使っていた。



「へぇあれが魔法ですか」


「ええ、あれは下級魔法の練習ですね。


中級以上は流石に教師監督の元行わないといけませんが、


今年の生徒は豊作で、特に2人」



「ああ、英雄令嬢と天才魔女ってやつですか?」


「そうです。


二人とも既に上級魔法すら身につけていまして、特にユーリシア様はまるでお父君のような優秀な魔法剣士です!」



英雄令嬢の名前はユーリシア。


聞いた話だと才色兼備で、剣と魔法も一流。



噂ではこの国で主流剣術の剣聖流も免許皆伝だとか。



それに剣聖流とは魔法剣主体の剣術。


まあ俺の知り合いは魔法使いいなかったし、皆我流だった。



一応アラモスから手ほどきは受けたが、それでも荒いと思う。




「はい、ここが応接室です。


依頼主はもう直ぐおつきするそうなので、ベルゼ様は席にでも座ってくつろいでください。」



「ここまでありがとうございます。


また何かあればよろしくお願いします。」



俺は事務員のお礼を言って彼は後にした。



さて入るか。



俺はその豪華な扉の前に、どれだけ金がかかってるか呆れているが、それでも俺に持ち前の筋肉でその重い扉を開ける。



(ん?なんか硬いぞ?)



この扉やけに重い。



俺はあらかじめ剛剣を召喚した上で扉を思いっきり開けると、バッチっと魔法が弾ける感覚がする。



「待ってたわ」



そこには日差しに照らされる一人の少女が。



金と銀の混ざった髪質をしており、何より人工的でまるで芸術的な。



それでもやや幼い顔が印象的の美形な子がいる。



「私はユーリシア・フォウ・ブレイブルよ。


あなたが依頼を受けた冒険者?


ふーん、全然若いじゃない!」



俺はこいつの言葉で確信した。



「ああ、私が依頼を受けた黒剣のベルゼと申します。」



「ふーん、黒剣ねぇ、特に剣持ってないようだけど?」



「ええ、依頼主と会うのに武器は不要かと」



するとユーリシアは顔を顰めて、



「ダメね!


なってない!


私はこれでも命狙われてるの!



不用心よ!



それに!」



すると彼女は腰に携えた、おそらくミスリルの剣を持つと、俺の目の前にスパンと斬りつける動作で突きつけると、



「ふ、全然反応できてないじゃない。


全然ダメ!


あんた不合格よ!」



唐突に否定の言葉を突きつけてきた。



すると小虫がぱらりと目の前で真っ二つだった。



確かに腕前で言えば一級品。



「腕はだいぶ立つようですね?」


俺はとりあえず褒めてみる。



「あなたは全然ダメだったけどね。


それに私は自衛のために武器の特別携帯が許されてるの。


正直あなた程度が護衛に就こうが足で纏いよ!」



俺はまあ、キレるのを我慢する。


(相手は貴族、相手は貴族、相手は貴族……)



俺が怒りを堪えて我慢し続けると、きっとムカつきすぎて記憶が飛んでいたが、俺は学園の門の外にいた。




そして俺はこの都市のギルドマスターに出会い、



「黒剣様、お待ちしてました。」


すると見知った顔がそこにはある。



「え?あんた俺のいた町のギルマスだろ?」


「ああ、あれは私の兄でして、私はその弟です。」



ぶっちゃけ顔はそっくり。


若干こっちの方が若造な気はするが。



「ベルゼ様、こちら通信の魔道具です。」



「ああ、助かる。


ギルマスにも今回の件報告しようと思ってな。」



「となると、もしや?」


「まああんたが悪い方に期待してるなら正解だよ。


バッサリ断られたし、剣も突きつけられた。」



「左様ですか……


あ、あっちの兄も方にも繋がりましたよ。」




魔道具を除きこむ。



それはガラス張りのような鏡みたいな。



これはかの賢者が作り出したという逸品。



これは白金貨一枚ほどで取引されるが、それだけこれの登場で時代は革新した。



『おやおや、ベルゼさん』


「おっすギルマス」



『まあ弟から事情は聞きましたよ。


まあ、期待通りっと感じでした。』



「ああ、あっちの奴らには秘密にしてくれ。」



『ふふ、賭け事の方は把握してます。


正直、私もダメな方に賭けました。』



「っち、そーかよ!


んじゃアビスのやつにはお前の言うとおりだったって言っておいてくれ。」



『むむ!

もしや手を出されたので?』



「ばっかじゃねーの!?


流石にそんなことすれば不敬罪じゃ済まねーよ!」



『そうですね、相手は国王陛下のお孫様でもあります。


まあなんというかお疲れ様でした?』



「なんで疑問系だよ。


まあ来週にはそっち戻るから、宿でも手配しててくれ。」



『了解しました。


まあそちらでは弟の方にわがまま言ってやってくださいね?』



「あんたなぁ、俺を子供だと思ってるのか?」



『ふふ、背伸びしてるお子様ですね』



「おい、そっち行ったら覚えてろよ?」



と最後を言う前にブツっと切れた。



あの野郎、絶対覚えてろよ?




俺はここのギルマスに別れを告げると、手配してもらった宿に向かうことになった。



すると、



「やめてください!」



それは少女の絶叫だった。


表通りで人が通る場所だが、


そこには二人の少女が。



一人は美少女だがいたって普通の学生で、だけどあちこち切り傷がある。



そして一方は、あいつだ。




「あんたたち、私にこんなことしてただで済むとでも?」



それは服を切り裂かれて肌が顕になった、ユーリシア。



なんか、いかにもヤクザっと感じのやつに襲われてるし、



ここは助けるべきですか?

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