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3話

俺氏はアラモスおいたんに庇われて、と言ってもやつはまだ二十代だ。


聞いて驚け、こんな形で23歳。



筋骨隆々の身体、太ももサイズはある二の腕に大剣を振るう様はまさしく剛剣士と言えるだろう。



これでもアラモスはA級冒険者だ。


通常人の限界と呼ばれる冒険者ランクでBランクとされている。


Aを超えると英雄候補に仲間入りだ。



俺が不思議パワーを使ったことさえ、彼の一言で闇に葬られる。



そのことに感謝しつつも、一度体勢を整えるために町へ帰る。



途中Bランクの索敵使いが他にゴブリンの集落がないか探すことに。


アラモスの信用がおける冒険者なので皆は安心して帰る。



呼ばれて来た冒険者たちは皆実力者で腕っぷしは良い。


だけどAランクはアラモスだけだ。



アラモスは町の商人だけでなく、貴族からも信用されている。


その若さでまさに傑物と言えるだろう。



彼が大剣を振るえば、木々は瞬時に伐採された。


なんか剛剣を使う俺ほどの筋力があって、俺が霞んでしまう。



まあまだ成剣と毒剣があるし、これからももっと増える。


さらに、筋肉痛を経験した後光を当てると前より筋力がついたと思う。



もしかしたらこれを続ければ、俺は筋肉チートになれるかも知れない。



男はパワーだ。



まあ魔法が使えない言い訳に過ぎないけれど。



だからこそ、魔法が必要なことはできない。



わかっている時点で魔法、錬金術ってところ。



薬の調合にも魔力を使うので、せっかく割りの良い小遣い稼ぎなのに俺はできない。



きっと学園の学生たちがやれることだろう。



悔しいです。



途中、冒険者たちに剣のレクチャーを受けたり、アラモスからパワー重視の剣の使い方を教えてもらう。



無償で教えてくれるこいつらはなんてお人好しなんだろう。



俺にはとてもじゃないが真似はできない。



さて、町について門をくぐる。


門番には俺に服が血がつきボロボロなので「大丈夫か?」と言われたが、とりあえず薬草を見せて何を逃れたと教えた。



俺が持ってきた立派な薬草を見て驚く門番たちだが、疑う様子もなく「坊主って採集の才能あるんだなぁ」と褒められる始末。




俺たちが冒険者ギルドに戻ると、俺の姿を見た受付嬢が慌てて駆けてくる。



「あ、アラモスさん!

彼はどうしたんですか?」


「ああ、ホブゴブリンが出たんだ」


「え!?この間間引いたばかりですよね?」


「でも俺らも確認した。


まあおそらくだが、集落ができてるな」



その言葉に絶句する彼女。



「皆さん事情お聞きするのでお待ちください!

至急ギルドマスターおよびしますので!」


そう言うと、彼女は奥の階段へ駆けていく。


慌ただしいイメージだが、それだけ緊急なのだろう。



すると扉が開いた。


ちょっと慌ててたようで忙しくあく。



「おう!帰って来たか!」



それは調査にでいていたB級冒険者。



「へい、アラモスの旦那。

実はそれなりの規模の集落を見つけました。」



「やっぱりな……


あん時俺らで倒したはずだが、まさか……?」



「そのまさかです。

ジェネラルがいました!」



ジェネラル、それはゴブリンジェネラルのこと。



ゴブリンの上位種であるホブゴブリンを超えた更なる上位種。



そんな大物は滅多に出ないはずだ。




「やはりな……」



するとアラモスは思慮深く考え込んだ。



ちょっと声かける雰囲気でもなく、俺たちはただ様子を見る。



すると、ちょっと慌ててた足音が二つ。



「あ、アラモス君!

集落が見つかったって本当か!?」



「あ、叔父貴。

調査に出てたこいつが言うにはジェネラルいるそうですぜ」



「何だって!?

ゴブリンジェネラルといえば災害クラスで町壊滅だってあり得る!


それは個体としての強さじゃないが、でもゴブリンジェネラルだけでもA級相当の実力者が数人必要だ!


うちにはアラモス君しかいないし、ああどうしよう!」



叔父貴と呼ばれたギルドマスターは慌てふためく。


まだ歳は40歳ぐらいだろうが、若干天上が薄かった。



「へ!

俺様を誰だと思ってるんだ?

S級に最も近い剛剣のアラモスとは俺のこと!


闘王兄弟の片割れってこと忘れちゃいけないぜ!」



アラモスの二つな初めて聴いた。



だが闘王兄弟とは一体何か?



「アラモス君!

それは君のお兄さんである剛拳のゴウケツ君が揃ってだろう!


それに君のお兄さんは今五大龍王に関する任務で今いないはずだ!」



アラモスには兄貴がいたのか。



だが五大龍王に関することとは並大抵の実力者じゃないってわけだ。



するとくいくいと俺の服を引っ張る者が。



「坊主、ゴウケツさんってのは巷でも有名なS級冒険者なんだぜ?


それにお二人は以前ジェネラルのさらに上位種であるキングを倒したことがあるんだ。


と言ってもジャンケンで負けたアラモスさんは後方支援だったそうだがな、だからきっとリベンジしたいんだろう」



ジェネラルよりさらに上?


やばいなこの世界は。



俺ですらホブでやっとだったのに、その上が2つもあるのか。




「まあでも叔父貴、わかってると思うが例の予言」


「ああ、あれは痴呆老婆のボケだと思ったがな。


だが実際に魔物の出現頻度が年々増えている。」



「ああ、こりゃ救世主ってやつも本当なのかもな」



この二人は一体何の話を?



「あの話の輿を折るようで申し訳ないですが聞きたいことが。


その予言と救世主ってのは一体……?」



「まあ別に刊行令引かれてるわけじゃないがいっちまうと、ほら昔話の魔神ってやつだ。」



「ああ、ありますね。

僕も旅の冒険者さんに聴いてました」



「ああ、それが復活するって噂だったんだよ。


ぶっちゃけ眉唾だって思ったが、実際数年前に天災級の下位であるゴブリンキングが出やがった。


俺たちで何とか倒したが、まあ結構きつかったな。



ああ、それと救世主だったな。


そいつは、例の魔龍王を倒した勇者と聖女ってやつの子供らしくてな。

予言ばばがそいつが魔神を倒して世界を救うって予言したんだよ。」



「へえ勇者と聖女ですか……」



「ああ、勇者ってのは聖なる輝きを持つ剣を召喚するらしくてな?

聖女ってのがどんな傷すら癒す光を放つらしい。


まあ魔龍王の件でばったり出なくなったが、今でも民衆は英雄って言ってるよ。


そのおかげでゴブキン倒した俺らはかすんじまったけどよ!」




俺はその勇者と聖女の力に心あたりがあった。


俺もまた、聖剣とは言えんが何故か禍々しい剣を出せるし、真っ黒だけど輝きで傷が治せる。



俺の実の親もそのつながりがあるのだろうか?



「まあそんなことより、坊主、てめーもくるか?」


後ろ背にしたアラモスがニヤリと笑い俺にそう提案した。



「ちょっとアラモスさん!

ナナシ君は下位冒険者でまだ6歳なんですよ?」



「なーに心配ねーよ!

こいつはホブゴブ1体だけだが他にもゴブリンの群れを殲滅してる。


多分上位種はジェネラル一体だけだろうが十分こいつも戦力だ!


人でがたんねーなら、今すぐこいつをDランクにして参加させろ!」



すると「それは前例がありません!」と喚く受付嬢。


だが、



「他の冒険者の諸君に聞くが、アラモス君はそう言ってる。

みんなの意見はどうだい?」



ギルドマスターはギルド全体に声が響くように言った。



反対されるか?と思ったが、周りは「ああいいぜ!」「坊主なら大歓迎だ!」とプラスな意見が出る。



「ではナナシ君、君をDランク冒険者に任命する!」


ギルドマスターは新しい証を俺に渡した。



すると小声でB級冒険者が、「坊主、承りますだ」と助言をくれる。



「承ります!」



「おお!!」とギルド全体に歓声が響いた。




俺たちはクランを組みゴブ狩りへ向かうことになる。



戦闘は索敵専門の冒険者、俺はタマモを抱えていつでも敵が現れたら知らせる係だ。


後ろではB級でも腕っぷしのある冒険者たちと黒い大剣を持ったアラモスがいた。



実はこの世界では名工しか加工できない黒い鉱物があるとか。


それをアダマンタイトと呼ぶ。



魔法伝導の良いミスリルとは違う、武人専門の装備だ。





「アラモスさん本気っすね」


周りの冒険者たちはつぶやく。



「ああ!

今回の敵がものたんねーが、リベンジマッチだ!」



道中、ゴブリンの先兵がいたがタマモが感知してB級たちが瞬殺する。



俺があれだけ手をこまねいたゴブリンどもをあっさり倒すってこの人たち強すぎん??




さて、森の奥地ついにそれは姿を見せる。



「ありやしたね、あれが集落です……」


索敵冒険者がそう小声で話した。



「そうだな、坊主、お前の従魔って人感知できるんだよな?」


「あ、はい可能です」


「んじゃいるか?」


それはおそらく被害者だろう。


ゴブリンに犯された人がいれば救うのが鉄則。



だがボロボロの人を治すところを見られたくない。



『あるじ、残念だけど誰もいないの!

あるのは人の残留視線だけ。

きっと犯すんじゃなくて、このゴブリンたちは食べたの!』



人喰いゴブリンか。



「アラモスさん、人はいないそうですが、おそらく食われた後らしいです」


「マジか、人の味を覚えたゴブリンか。

こりゃ被害が出る前に潰さなきゃいけねぇ。」



手順としては周りの油を撒いてファイアパーティするらしい。



だがその前に俺は待ったをかける。



「なあタマモ、黒球って出せるか?」


『うーん、威力弱くなっちゃうけど出せるの』


「それってどれくらい?」


『前やった時の5分の2ぐらいなの』



なるほどあの黒球ってのはチャージ制だったか。


だが良かった。


半日経っただけでそれだけ溜まったか。



「アラモスさん、あの集落の半分ぐらいしか威力出せませんが、俺らの切り札が出せます」


「っあ、あれかあの小集落でさえ森巻き込んでボロボロにした」


「はい、それを放つので少し離れたもらえますか?」



「わかった。


おい、みんなちょっと離れてろ」


アラモスの声に疑問を持った冒険者たち。


だが勘づいた中には俺が森で倒れてた惨状を思い出して、納得いったようだった。




「タマモ頼むよ」


『はいなの!』



するとタマモの九本の尾が一つに集中する。



あの時よりは小さいけれど、それでも立派な砲撃が完成した。



『いくの!』



ドガーンと爆発音が鳴り響く。



すると建物はボロボロに破壊され、ゴブリンたちは傷を負ってひれ伏せていた。



そこには鎧はひび割れているが大きなゴブリンがいる。




「グギャ……!」


ゴブジェネは俺睨んだ。



俺は思わず身震いしたが、でもうちなる感情が抑えを効かない。



(戦ってみたい)



「アラモスさん良いですか?」



「あ?あいつは俺の獲物だぜ?」


アラモスは黒剣をブオンを振るう。



「すみません、僕戦いたいんです!」


するとアラモスはニヤリと、



「へっ!

良いね!

お前さんも戦闘病か!」



戦闘病とはこの世界の住人が稀にかかるバトル狂。


ぶっちゃけ光の力じゃ治らない、精神的状態だと思う。



「良いぜ。

坊主、骨は拾ってやる。

思いっきりやんな!」



周りの冒険者たちは諦めて何も言わなかった。



だがゴブリンを狩るのに忙しくて、気にしてられないのだろう。




俺は魔剣を召喚した。



それは俺のパートナーである筋力の剛剣。


今ここでアラモスの血を吸えば強化できるだろうが、それは人徳に反するのでしない。



「へえ、俺と同じ大剣使いか!」



アラモスは同じ太い大きな剣を持つ俺に親近感を抱いて喜んだ。


まあ俺は他に毒の短剣や鬼の骨剣、あとは木刀なんだけどね。



だけど、この人の呪怨を吸った剣は大きかった。




「グギャ!!」


ゴブジェネは駆けた。



それはその体格に似合わない俊敏さで。



だけど俺は他の剣の権能も使い戦う。



毒剣の毒、巧剣の器用さ、成剣の雑草を使った妨害。


それらをフルに活かして応戦している。



ゴブジェネは技で捉えきれないようで、途中力むことで力差を使いズルをする。


まあ俺もズルをしているが、それはどちらも同じ。


だが相手は成体の大型、一方俺は非力な子供だ。



撃ち合いは数十分続く。



傷付けば俺は瞬時に再生して、剣を振るう。


一方ゴブジェネも傷ついているがその厚い皮膚で致命傷ではなかった。



俺とゴブジェネの攻防を見て感嘆する冒険者たち。



だが俺が傷を治しているのをすでに皆に知られてしまった。



傷を治す力はまるで聖女、どこからか剣を召喚する姿はまるで勇者。



だがどちらも禍々しくてとてもヒーローとは言えなかった。



俺は疲れが来たせいか、力が抜けて隙を見られぶっ飛ばされる。



トドメを刺されそうになったと駆け出す冒険者たち。


だが、他でもないアラモスが待ったをかけた。



「まちな、坊主のやつ一体何を?」



そこにはちょうどゴブリンたちが飼育していたグレイウルフと大蚕の死体がある。



それを俺は瞬時に剣を刺して血を吸った。



【灰狼の感剣】、【大蚕の糸剣】を入手する。



感剣の方はレイピアのようで、感知ができる。


一方糸剣は鞭のようだが、先から糸を出した。



それでゴブジェネが迫ってきた時、俺は糸でやつを巻きつけて、感剣で心臓を目掛け突き刺した。



もがくゴブジェネ。


だが剣で血を吸われたゴブジェネは次第に光を失った。



【邪鬼の巧剣(大)】獲得。


俺の最初の中を超えた剣。


おそらく、小→中→大でさらにゴブリンキングがいるからその上があるはず。




俺が疲れのあまり、地面にひれ伏すと、周りはポーション持って駆け出してきた。



だが光が自動発動して傷が治る。



俺は冒険者の一人に起こしてもらいつつ、周りの言葉をまった。



「ああ、何つーかお疲れ。

まさかお前がゴブジェネ倒せるとは思わなかった。


だが聞きたいことがある?

お前は勇者の一族か?」



戸惑いを持つつ俺に話しかけてくれたアラモス。


だがその言葉は俺が英雄の一族なのかと疑念だった。



「わからないんだ。


俺は親がいなくて前の村で奴隷扱いだったから。


いたとしても死んだんじゃないか?」



まるで勇者だったとつぶやく冒険者。


まあ勇者は光剣であんな真っ黒じゃねーよと茶化してくれるその他もいる。



「何つーかよ、お前さんのこと詮索する気はなかったけれど、実はさ数年前、そうだな6年前だ。


勇者と聖女の目撃情報が聖域前の村にあったって情報があった。


もしかしてよ、お前さん英雄の子供なんじゃねーか?」



「いやアラモスさん、仮に坊主が英雄の子供だとしてもすでに救世主だって少女の噂がここまであるじゃないですか?」



「ああ、あったな


だが仮に英雄の子供が双子だった場合だ。


その片割れがお前さんで、わけあって村の残した。


そう考えちまうぜ。



まあそのわけは英雄たちしか知り得ないけどよ」



俺はその言葉に胸が高鳴った。



憧れていた自分も両親にもしかしたら妹か姉もいるだって?



そりゃ喜ばないわけがない!




「まあ坊主、今から会いにいくってのもいいけど実は救世主関係で不穏な噂がある。


だからお前さんが会いにいくのはもうちょい時間空けた方がいいだろう。



そうだな、それこそ実力をつけるってのはどうだ?



何なら俺らがお前を鍛えてやるし。」



その言葉が嬉しかった。


俺には家族がいた。


しかも俺を認めて優しくしてくれる人たちがいる。



だからこそ俺は、



「よろしくお願いします、皆さん!」



そして俺の新しい日々が始まった。




***




パワーオブパワー、ベストオブ筋肉です。



そう俺は筋トレにハマりました。



マッスルマッスル。



やることは簡単、体にめちゃくちゃ負荷かけまくって光で癒すってとこ。



まああれから俺は4年経って10歳になった俺の能力は極力身内同士でしか認知させず、口の固いメンバーとしか依頼に出ない。


そして治療の依頼があるとギルド裏でこっそり治す。



そして冒険者たちの鍛えられ、能力の真価に気づいた俺は筋肉をつけていた。



それは前回のゴブジェネ戦で反省したからだ。



普通貴族とか育ち良いやつは強化魔法ってのを使うが俺はそれができないわからない。


バク転できないガキにバク転やれってのは無理ってもんだ。



できないやつは一生できない。



さて、俺の筋力はどこら辺かわけわからんが、単独殴り合いでもホブゴブをワンパンするので、結構な筋力を手に入れたと思う。


あれからタマモも成長して、ピンポイントに絞れば、10km先すら感知できる。



さらに黒球を前の数倍の威力に、チャージ速度も上昇した。



今だと黒剣が異名に俺は、何故か黒砲にまっちまってる始末。



だけど男なら厨二臭い二つなは必須だろう。



さて、



「皆さん、長い間ありがとうございました!」


俺は今日この町を出る。



理由は俺の本当の両親に会うため。



「ナナシくん、元気でね!」


受付嬢さんやみんなも涙を流した。



「そういえば、アラモスさん来ませんでしたね」



俺の恩人にして人生最高の師匠、アラモス師だ。



「ナナシくん、アラモスさんも悪気があるわけじゃないのよ。

それに酒場でよく愚痴ってたわ、自分の弟分がもすぐ行っちまうって。

今頃宿でぐずってるじゃないかしら?」



最後に師匠に別れを言いたかったが、仕方ない。



俺は手軽なバックを背負い、ちょっと大きくなってタマモを引き連れ、門を後にしようとした時。




「ナナシ!」


アラモスが汗だくだくで全力で駆けてきた。



「師匠……」


俺は涙が出そうだった。



最後に何だかんだ会いにきてくれる。


彼は最高の師匠だ。



「そうだこれやるよ!」


アラモスは包んだ瓶のようなものを取り出すと、



「ほら吸わせてみな」


その言葉に従い、俺は剣に吸わせた。



それは真紅の液体だった。



【魔龍王の魔剣】



「え!?師匠これって!!」



それは昔錬金屋で白金貨百枚で売ってた代物。



とてもじゃないが一生買えないと思っていた龍の血だった。



「おう!

まあ俺からの選別だ!

お前が例の子ならきっとその敵だったやつの力を扱った方が敵の仲間にも精神的ダメージあるだろうしよ!」



ガハハハと悪的な笑みを浮かべるアラモスだったが、それはでも清々しいものだった。



「まあ俺の金はなんだかんだまだあるしな!

これは出世払いだ!

お前もいつか俺と同じ(S級)に上がってこい!」



そうそれからアラモスは天災級モンスターを倒したことでS級になっていた。


俺は足で纏いとわかっていたので辞退したが、彼もまた高みへ至った。



「はい師匠!


まあ後何年になるかわからないですけど戻ってくるんで、それまで奥さんできたら紹介してください!」


と俺もまた受付嬢を見てニヤリと笑った。


すると二人は顔を赤くして、「馬鹿言ってんじゃね(言わないの)!」と息を合わせて言う。



まあ二人は何だかんだできていた。



まあ俺の甥分も見る日もそう遠くないはずだ。




「んじゃ行きますね!」


「ああ、また来いよ」


俺たちは拳を合わせて最後の別れをする。



ほんと、数キロ離れたのに涙が止まらない。


後ろを向けば、みんな泣いていた。



(ありがとう)



きっと世の中クソだろって思ったけどそうそう悪くないかもな。



そして数日に及ぶ長旅の末、ついに英雄たちが住む都市へやってきた。




だがそこに見たのは絶望だった。



それは家族3人使用人に見守られながら、仲良く。


微笑み合う。


そこには家族が一人いなくて悲しむ姿はない。



ああ、そうか。


俺に本当の居場所なんてなかったんだ。




この日、世界から人類の希望が消え去った。



彼は、反救世を掲げ、自身の名前を魔龍王から取ったベルゼという名前にした。

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