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異能アカデミー夜月学園!!  作者: 稲荷
辛い記憶も宝物 編
15/19

第15話 大乱闘

「オラオラオラオラァ!!」

「なんだコイツ!?」

「速ぇ上に強ぇ!?」


開戦。先陣を切ったのは小牧(こまき)さん。目にも留まらぬ動きで相手を翻弄して殴り倒しまくる。


「パッ(君は私の後ろね。)」

「…はい。」

「オラァ!!ここから先は一歩も通さん!!」

「木槌がひとりでにっ!?」

「怖ぇよもぉぉぉ!?」

ドガァァァンッ

「「ギャァァァ!?」」


(もも)さんが私の守護をしてくれるようで、こっちもこっちでどこに収まってたんですかと言うほどでかい木槌で相手を潰したりホームランしたり…怖。

そういえば叶音(かなと)さんは…


晴天朱雀(せいてんすざく)日本晴(にほんばれ)!!」


と、炎の弓矢を用いて3人同時に相手にしていた。相手はリーダーと、その側近。


「ちょっと君硬そうだね!借りるよ!」

「ハァ!?ウワッ!?」


時折外部から入るチンピラも、足元救ってハンマー投げみたいに相手にぶん投げる。人で人を攻撃するって…


「ウオッ!?…チィ…舐めんなよガキィ!!」

「よっ!」


が、そこは確かにリーダー。ひらりと交わしてすぐ攻撃に転じる。叶音さんも動く。こちらもこちらで接戦。

…だけど私は知ってる。ヤツらには数の利があるという事を…


「チッ!!敵が多い!!」

「ざっと90人。行ける?」

「やるしかねぇだろ!!」


桃花台(とうかだい)姉妹の二人もそう己を鼓舞しているが限界というものは必ずある。息が荒い。


「マズイな…耐久戦ではこっちが不利だ…」ドカドカッ

「だね…」クワッキィィィンッ!!

「グワァァァ!?」

「空から人が!?」


あのー、なんでだめだこりゃ感出しながら敵ボッコボコにしてるんですか?あぁっ…桃さんの人間ホームランで遠くの敵にも被害が…。ここまで来ると敵さんが可哀想…


「桃、やればまとめて片付けられるか?」

「勝率はあるんじゃない?ざっと3.14パーセント。」

「十分だ。十分すぎる。」


いや円周率ですか?それある意味無限ってことですよ?

そりゃ十分ですよ。

あーダメだ。頭狂ってきてる…もう考えるのやめよ…


「よし。準備はいいな?」

「あいよ!!任せて。」


と二人は手を組んで構える。


「オラァたたみかけるぞ!」

「待て待て!!なんだあれ!」


敵は突っ込んでくる。が、すぐにその足は止まる。

なぜなら、彼らの目の前には巨大なエレキボールが形成されているからである。


「行くぜ…」

「うん!」

とある(A Certain)姉妹の(Sisters)超電磁砲(Railgun)!!」

「「ドワァァァァァァァァァァァ!?」」ドゴォォォォンッ!!



そして二人揃ってそれを発射する。マッハと言っていいスピードで飛び、目の前の敵を一掃して奥の壁に大穴をぶち開けた。…普通に怖い。


「どうした!?何が起きた!?」

「君の相手は…」

「…!!」

「僕でしょ!!」ドカァァァンッ!!!

「「ギャァァァ!?…アッ…」」ゴキッ

「グフッ!?熱いっ!!」


とリーダーと側近が慌てているうちに、叶音さんが側近二人を爆炎で吹っ飛ばし、リーダーにアッツアツのアッパーカットを叩き込んでいた。うわぁ痛そ…側近二人なんて頚椎(けいつい)(首の骨)損傷して再起不能でしょ絶対…


「さて…他に手を回しますか!!」

「…!!叶音!!危ねぇ!!」

「…!?」

「フッ…死ね!!」ガオムッ

「…!!」


なにかに気づいた小牧さんがそう叫ぶと同時に…ひとつの銃弾が叶音さんの体を貫いた…。

リーダーはまだ気絶していなかった。叶音さんが他へ気を向けるのを狙って発砲した。


「ガフッ…」ドサリ…

「叶音さんっ!!」

「叶音っ!!アガッ…」


叶音さんが吐血して倒れる。そしてそれに声をかけた小牧さんも、後方から鉄パイプで殴られて倒れる…状況は一気に絶望的になった…




「…小牧…」


朦朧とする意識の中、僕は殴られて倒れた小牧の方を見る。小牧も重症だ…。あのままだと死ぬ…。次の瞬間には…僕はあの日の出来事を思い出していた。

6年前、一家が一気にバラバラになったあの日を…


「走馬灯…」


きっとそういう事。もう死ぬ直前だから見えている。


カキィィィンッ!!


そんな綺麗な…音…?


「ヌォォォォ!!粘り腰!!粘り腰!!」

「…桃…」

「まだ死なないでよね。姉ちゃんも叶音も。

私はこの生活が大好きだからさ。」


…桃が敵を薙ぎ払いまくっていた。

…僕がやらないでどうするのさ。僕には決めたことがあるじゃん。()()を守るって。姉ちゃんを見つけるって。決めたじゃん…


ヒィィィィヒョロロロロロロ!!バサッバサッ


不意に、そんな鳥の鳴き声がした。それは羽を散らしながら僕に振り向きもせずに飛び去っていく。燃えるような、赤い鳥。…その羽は、まるで僕に授けられたかのように、仰向けで倒れる僕の左手の上に…トンと舞い降りた。


カッッッッッッッッッッ!!ボワッ!!

「…!!」


次の瞬間、僕は宙にフワリと浮き上がり、光と炎に優しく包まれた。

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