表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ザコの僕には無理だと思うのですが  作者: 柚穐
2章 新兵
41/583

魔物使い

司令部の指示であった材料収取の4日が過ぎた。この期間の間で、野営地の中ではザクスの呼び名が、二つできた。


『魔女の弟子』、『魔物を操る者』。


ザクスはどちらの呼び名も好ましくないし、実際のところどちらの呼び名も間違っている。訂正しようとしたが、どちらの呼び名を否定しても打ち消すことができなかった。


そして、次に下された指示は指定された薬の調合であり、その期間が1日だけであることが指示され、更には翌日に全軍の出陣命令が下るということとその出陣時の作戦内容の指示もあった。


出陣の日、ザクスは特務部隊を連れて出陣した。部隊は補充人員を受け入れ、65名の部隊になっていた。


ザクス達に指示された通りに作戦を実行する。

5つの部隊13名ずつに分けてある程度離れて、森に入る。部隊を分けて、行動することを伝えた時、部隊のメンバーは怯えた。今回の作戦では魔物との戦闘をする必要がないことをザクスは説明した。そして、指示通りに動くことによって危険はないことも。先日の時は、副長に丸投げで、指示を出していなかったこと、今回はザクスが指示を出すことも伝えた。兵員たちの怯えは治まらなかったが、それでも副長、兵長らは戦場を経験してきた者達ばかりだったので、作戦の実行は問題ないという事で行動を開始する。実際にそれほど難しい作戦ではなかった。


各部隊は複数の種類の薬を渡された。大きい分類は3種類だが強度が異なる薬を準備していた。部隊を等間隔に配置した。そして、魔物除けの薬を自分たちに使用した。この薬は、ザクスの初戦撤退時に使用したものと違い、毒が含まれていないもので、この森で採取した素材を使用して作ったものだった。ただ、臭いはきついため部隊の者達はつらいものと感じたが、同時にこの臭いがしている間はほとんどの魔物に襲われることはないと教えられていたので、怯えもごまかせるというものだった。


この魔物除けの薬によって、前方の魔物は奥に追いやられていった。そして、風下の魔物たちはかすかに臭うこの臭いに引き寄せられ、様子を見に来るが、臭いがある程度強くなるとそれ以上は近寄らなくなるようで一定の距離を保って部隊の様子をうかがっているようだった。


部隊を分けて、範囲を広く行動したため少なくない数の魔物が森の中を移動した。


「奥にはオオカミ型の魔物と熊型の魔物、それに、鳥型の魔物もいるな。後ろにも少し、進行方向とは違うけど、大蛇の魔物…誘導するべきか。大蛇は魔物除けにつられるかな?風下でもないか」


これらの魔物に一匹でも襲われたらこの部隊は全滅するかもと思いながらもザクスは周りの鋭敏な気配を感じ、魔物を連れて進軍した。他の部隊は気配を感じなくても、魔物の姿を遠目に見て、気分を沈ませながらも進軍した。時間を確認しながら魔物除けの薬を使用し、効果を切らさないようにし進軍する。そして、森を抜ける。すると、魔物は森の外や森の境に集まった。その次に魔物寄せで効果の弱い薬を設置する。進軍し、徐々に強くなるように、設置していった。それにひきつられ、魔物の大群が移動する。つられて移動する魔物も魔物除けの範囲の外をゆっくりと特務部隊の進行速度に合わせて移動する。各部隊から数人が、最後に一番強い魔物寄せの薬を弓の先に付け敵陣に射かける。


「敵軍へ向かって、行け~~!!」


と弓を放つ。それにより、ひきつられていた魔物が、特務部隊を追い越し、敵陣に攻撃を仕掛ける。それぞれの部隊が魔物をゆっくり引き連れて移動した後、最後に魔物に仕掛けさせる。その様子はまさに魔物使いの様相を示した。


「『魔物を操る者』、魔物使いが我らに魔物をけしかけてきた!!全軍迎え撃て!!」


とエンバルト皇国の将校たちが号令かけながら、押し寄せる魔物に攻撃を開始した。そして、特務部隊はもう一度森に引き上げた。まだ残っている薬を使用し、森を1刻進み往復した。その移動で、魔物寄せの薬も使用し、森の魔物をさらに誘引した。そして同じように引き連れて、魔物を使用し、敵軍を攻める。


魔物の襲撃により、エンバルト皇国の軍は大きな被害を受けていた。オオカミ系やクマ系の魔物により、部隊を混乱させられ、鳥系の魔物により空から襲撃を受ける。止めとばかりに大蛇系の魔物に蹂躙される。そこかしこに死体が転がり、大量の血が流れ、骨や肉がまき散らされていた。そして、魔物寄せの薬の効果が切れていないため、次々と魔物が森から雪崩れてくる。エンバルト皇国の軍としてはオオカミ系やクマ系の魔物を集団で駆逐しても次々に現れ、そして、鳥系の魔物を撃ち落としてもまだまだ飛んでいるという感じであった。そして、大蛇系の魔物に対してはほとんど歯が立たず、噛み千切られ、飲み込まれ、踏みつぶされ、払い倒されと散々な状態であった。もう、どうしようもないという状態が続いた。その間に特務部隊は集合し、65名の部隊は部隊とは合流せず、魔物たちの通り道から離れて、退避した。そして、敵軍の惨状と味方の突入の合図を観察し、待つことになった。


魔物の進撃が始まったとき王国軍は大きく迂回して攻める位置を確認し、待機した。王国軍は魔物の進軍ルートの反対側に位置するように陣取っていた。魔物との戦いにより、皇国軍の数もかなり減少し、森からの魔物が押し寄せる中で、魔物側に注意が向いていたところで、王国軍は進軍を開始した。敵が疲弊して、魔物との戦闘で苦戦していたため、部隊の一部を魔物側に追加したことにより、王国軍の進行に気付くことが遅れた皇国軍はドミアートレの街の壁に取り付かれた。


王国軍は手薄になった隙に歩兵部隊に紛れた工作部隊が壁を乗り越え、王国軍側の門の入り口を開いた。


訓練された兵による素晴らしい手際の良さだった。それができる部隊が存在していたために皇国領の奥深くまで進軍し、王国領を広げていたともいえる。


まだ、そのころ魔物との交戦中の皇国軍は王国軍の側に兵を戻せず苦戦していた。鳥系の魔物が街の壁の上や中まで攻め入り、そこに配置されていた皇国兵達に襲撃し襲撃範囲を広げていた。そして、大蛇の魔物はその巨体で強い攻撃を街の壁に対してもいくつか行ったことにより、街の壁の向こう側がのぞけるような穴が開いていた。その穴から、オオカミ型や鳥型の魔物がさらに侵入。街の内外で魔物による蹂躙劇が繰り広げられることになった。


これらの襲撃の結果、皇国領のドミアートレの街と皇国軍は魔物と王国軍の挟撃により大被害を受けた。そして、街の中を進軍した王国軍は魔物と相対した時、準備していた魔物除けの薬を散布し、徐々に魔物を街から追い出しつつ、皇国軍を攻め立て、街を陥落させた。街を落とされた皇国軍の敗北は決定し、捕まって捕虜になるか、捕まる前に撤退するかの選択を迫られた。


ただ、撤退しようにも大部隊が存在する側にはまだ魔物が跋扈し、戦闘は収まらず被害を拡大していた。そのため、街の中の者達は降伏し、捕虜になり、街の外の者達の大半は魔物により死を迎え、一部の部隊のみが、その魔物との戦闘から逃げ、皇国領に引き上げて行った。



王国軍の勝利し、街の占拠を確認したザクス達の特務部隊は最後の仕上げに、除臭・消臭用の薬を散布し、森から、魔物が出てくることを抑えた。そして、街に近づき皇国軍に降伏を呼びかけ、降伏の条件として、魔物からの救出を伝えると、皇国軍の降伏と投降を聞き入れ、魔物を追い払った。あくまでも、魔物除けの薬の効果により追い払っただけで、魔物を倒したわけではないが、王国軍に街の外で包囲された皇国軍を大勢とらえた。


これにより、王国軍はドミアートレの街を征服し、王国領とし、国境線を塗り替えた。


うまく、表現できないことがたくさんあって、

しかも、いろいろと不十分で、矛盾しているところもある気がします。

ある程度はおおらかな目で読んでいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1章、2章のサイドストーリーが別のページに存在します。
時間があるなら、ご覧ください。
ザコの僕には無理だと思うのですが1章~サイドストーリ~
ザコの僕には無理だと思うのですが2章~サイドストーリ~
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ