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反逆の魔王(回転木馬)

(´・ω・`)…。

勝利を土産に魔王城に帰ったら。

イロイロやることが山積みであった。


問題を探して。

知っている者を探して。

必要な物を聞き出して。

計画を立て。

指示を出して。

予算に頭を痛めた。

場当り的な対応しかできない。


以外に何も資料が無く。

ネコミミ女中に”今までどうやっていたのか”と問いただすと。

”ノリと、雰囲気と、気合だにゃ”というファジーな答えしか返って来なかった。

魔王に聞いても黙ったままで、まるで親の仇でも見るような目だ。

おかしい、膜しか傷つけていないし。ストールはしっかり洗ってから返したのだが。


そんなおり思い出したコトがあった。

マッパのままであった…orz。


誰も指摘しないので、そのまま、モロダシノビッチ・フルモンティ族で過ごしていた。

人というものは、気が付くと気になるモノなので。

魔王に”男物の服は無いのか?”と訊ねると。

魔王の死んだ目の色に光が指し”先代魔王、お父様の遺品が宝物庫にある。”と言った。

玉座以外で久しぶりに魔王の声を聞いたような気がする、泣き声はよく聞いたが。


「ほう、コレが宝物庫か…。」

「歴代の魔王の遺品が納めてあります。」

魔王城の地下の奥、魔王の案内で重厚な扉の前に立つ。

「ここは、魔王とその側近しか立ち入ることができない場所です。」

魔王はムー的な力により形状しがたい、機能的にはLEDランプの様なもの、で廊下を照らしている。

「この扉はどうやって開けるのか?」

「おまちください。」

魔王が扉の金具に、手のひらをかざすと。ムー的な光が出て扉が開いた。

手のひらをかざすとできるのか。高い壷を買わされない様に気をつけねば。

魔王の案内で宝物庫の中を進む、イロイロなモノが雑多に在るが殆どは生活用品だった。

ただし、当時の権力者の愛用品なので、無駄に一目で豪華な物ばかりの様だ。


「これがお父様の鎧です。」

案内する魔王の示す先には木製トルソーには飾り気の無い武骨な鎧が掛けられ。その下の長持には男物の衣服が納められていた。

「ほう、コレはヨイ物だ、使って良いのか?」

「もはや、使う者も無い物です。」

話す魔王の目に色は無い。ドコか遠くを見ている様な、決意した武人の様な気迫を感じる。

服を物色する。ぴったりとは行かないが、問題は無さそうである。服の股下が長めなのは柔道家の宿命か…。

鎧を検分する。かなり精工で資質剛健な作りである。いじくり回し、機能を確かめてから。装着する。

じっと黙って、見ていた魔王がいきなり不敵に笑い出す。


「きゃはっはっはあああ、ついに着たな!!その鎧はお父様が死しても脱げなかった呪いの鎧!!」

「なにっ!」

魔王が展示物の鎧から剣を抜く。

「この時を待っていたぞ!!童に恥辱を授け、陵辱した罪ココではらしてくれん!!」

「なにを!!身体はすっごい喜んでたのに!!」

「だまれ!!痴れ者め!」

剣を振り下ろす魔王、ソレをよけるが体が重い!!

「ふん!良く避けたな!その鎧は、動きが亀の様に遅くなるが、防御が10倍になる鎧、しかし、呪いで、死んでも外すことができない。」

さらに剣を返して斬りかかる魔王。

「急所を突けば鎧の防御は関係ない、お父様の遺骸を燃やして、やっと外せた呪いの鎧。さあ、おまえも殺して燃やしてやる。」


剣を構える魔王、次はどっちだ!正直、柔道では足元の動きと筋肉の張り、相手の目線で動きを予測して対応する。

この鎧は体が動くのが遅いだけなので、相手の動きが解かれば、避けるのはたやすい。

ギリギリで避ける俺に魔王の剣先に焦りが見え始める。


「おのれ!ちょこまかと!!」

焦った相手の試合に負けることは無い。

魔王を追い詰め、組伏せるコトなど柔道家には容易い。


「くっ、コロセ!!」


絶望に従う魔王の表情を見ると、ついムラッとしてしまった。

「魔王よ、下るのならば試練を与えよう。」


宝物庫に入った時から気になっていた、ビキニ鎧と馬具の数々。

ソレを示したとき。魔王は皇帝に懺悔した。


「やめて!それだけは!!イ、イヤー!!」


長い夜が始まった。





「す!凄いことしてるにゃ!!あんなコトされたらこわれちゃうにゃ!!」

家政婦がミタ!!(ノートを書き書き)













もはや魔王に反逆の意志も持てないほど…。まあ、やりたい事イロイロやった。

後悔はしていない。今は(感触を)反芻している。

「ふう、鎧を脱ぐか。」

この鎧は速さが1/10になるが、相手の攻撃も1/10になる鎧のようだ。

ただし、鎧のバックルが強固で特殊な構造、内側のノッチを押さえながら90度回さないと外れない仕様だ。

まあ、速さが1/10なので10倍長く楽しめたが幸いだ。

鎧を外す俺に魔王は絶望の表情を隠さず錯乱した。

「なぜ!!なぜなの!!お父様は、あんなに苦しんで居たのに!!」

気の毒になり、慰める為にウソを言った。

「呪いなど、この俺には効かんのだ。」

泣き腫らす魔王。

なんかウシ人、脳筋すぎて気の毒になった。


使う前に取扱説明書と注意書はよく読もう。

(´・ω・`)よくわかりません(すっとぼけ)

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