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仕立て屋の恋(押売)

(´・ω・`)嫁入り前の娘さんはターンバックでお願いします。

さて、石版を貰ったが。パンツ一丁パンイチでは心もとないので。

王女から、マントと当座の金子きんす、金貨10枚を貰って城を出た。

帰還の用意が整ったら御触れを出すので。

居場所が解かる様に冒険者ギルドへの登録を進められた。

王女の名前が書かれた推薦状も頂けた。

「さて、冒険者になる前に身なりを整えなければ…。」

なにせ、マントの下はパンイチである。

寒い上に、不審者以外の何者でもない。

これで、ブーツと手袋、目だしマントを装備すれば大盗賊を名乗れるのだが…。


城下町に出て、通りを歩く通行人を眺め、人の良さそうなおじさんに声を掛ける。

「申し訳ございませんが、ここら辺で旅人や職人が着る丈夫な服を売る店は在りませんか?」

いきなり声を掛けられて驚いた様子だ、ジロジロ見られたが。笑顔で押し切る。

「うーん、そうだね、新品なら冒険者ギルドの契約店がお城の西門近くに有るけど…。中古なら東の城塞門を出て道沿いに30分も歩いた広場で蚤の市をやっているからソコで買えるよ。まあ、市場は昼過ぎたら皆、閉め始めちゃうから早く行った方がいいね。」

「そうですか。ありがとうございます。」

礼を言って別れる。ほう、中古があるのか。

なにせ今はギルド(ハロワ)に行く服が無い状態だ。

どうせ、冒険者の初期装備は長く使えまい。

初期装備は中古で安く上げて、経験者の意見を聞いて、早めに装備のランクを上げたほうが良いであろう。

太陽を見て東を目指す。

もうすぐ正午だ、城塞門を出て人が居なくなると全力で走る。

くそう、異世界の風はなんて重いんだ。

なかなか前に進まない!

うなれ大腿直筋!!きしめ大殿筋!!

衝撃波?を、かき分け、乳酸の蓄積をモノともせず。

途中に川と丘を越え、豚のような姿の集団をすり抜け、牛の様な人々を飛び越えた。

30分ほど走ると目の前に建物が見えてきた。

よし!!服屋だ!!

服屋の門を叩くと中に入った。

「申し訳ないが、俺に合うサイズの服をくれ!!」

立ち上るブレーキ痕の煙の中でサイドチェストポーズで店員に声を掛ける。木っ端微塵になった服屋の門が熱圧縮で火照った身体をなでる。

女性店員は椅子に座ったまま動かない。いや、店長か?後ろのネコミミ女中が店員かもしれない。こちらを見て「うわー、ヘンタイにゃ」と言っている。

「服が無くて困っている。丈夫で動きやすい服を見繕ってくれ。」

アドミナブル・アンド・サイのポージングをして気が付いた。


なんということだ…。俺はパンツすら履いてない…。走っているうちに、マントもパンツも無くなった様だ。


「ふん、道化が、この魔王の前に素っ裸で現れるなど、なんの余興だ。死をもって償え。」

「まて!!ココは服屋ではないのか?」

「ふ!何を言っている、この魔王城を正面から入り、生きて出たものなど居ない。」


なんということだ…。アレが魔王だと…。俺は服屋に来ただけなのに。

ゆるせん!!赤いつぶらな瞳に長いまつげ、ワインレッドのスリット入り肩だしイブニングドレスは、胸元の開いた谷間を強調するデザイン、赤毛のロングストレートに水牛の様な角が二本。

けしからん!露出した広い肩幅と7分丈のロング手袋。ソレをすべて強調する突き上げるような乙π!!

玉座に座って足を組んでいる、まるで、退屈な映画を見ている様なけだるさだ。

くそう!!見上げる魔王の足に、影が!!地上波なら黒い影で何も見えない様な絵図だ。どっかのレーベルなら絶対表紙でぱんちらなんだ!!

くっ、なんと言うドストライクな…。俺のボディが熱くなる。特に一部が…。(筋肉の話です。)

「やだ、なんかピクピクしてるにゃ。」


「答えないのならば名は問わない、どうせ覚えていても役にも立たないであろう。」

魔王(乙π)が立ち上がり手のひらを此方に向ける。ネコミミ女中がちゃっかり退避している。


「消し飛べ!!」

魔王の手のひらから謎のムー的な光が仄かに立ち上がり。怪光線が此方に走る。

迫る怪光線を避け、魔王の後ろに迫ると、魔王の腕をねじり上げ捕縛する。

「まて、話せば解かる。」

「はなせ!!、貴様!どうやって障壁を!!」

いきなり身動きが取れなくなった魔王が焦ったように身をねじる。

しかし、しっかり決まっているので抜け出せない。


「話すから、はなさん!!」

「いいから放せ!下郎め!!」

あばれる魔王(乙π)と押し問答になるが…。くっ、魔王の癖にイイ匂いがする。

魔王の背中から肩越しに見ると…。谷間が…。ゆれるだと…。乱れる髪にうなじが見える。

「おい!!やめろ!なんか尻に当っているぞ!!」

「当てているんだ…。」

魔王の顔色が一瞬で青くなる。

「や、やめろ!!ヘンタイ!!」

「いや、もう、一回だけ」

「や!やめて!!」

「ええい、心棒タマラン!!」

「イヤー!!オカーサーン!!」




「うわ~、すごいにゃ、」

家政婦は見た。



(´・ω・`)さあ、エガシラ選手見事な走りを見せてくれました、時計では100m、269msと好タイムです。解説の大山さん、エガシラ選手は見事、人類と音速の壁を突破しましたね。

彡(^)(^)ええ、すばらしい走りでした、空気抵抗の少ない頭部をショックコーン代わりに使ったのが勝利のカギだと思います。

(´・ω・`)では、時間になりました。また明日もよろしくおねがいします。

彡(゜)(゜)よろしくお願いします。

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