潮騒(男のハーレムは女にとってNTR)
(´;ω;`)一番の濡れ場になる予定だった話ですがグダグダ。
「さらばだ友よ。」
「…。」
握手と抱擁で、同じ道を進む友と別れる。
竜魔王軍は条約にしたがって、悪魔領より撤退する。
見送りに来たのだ。
竜魔王軍の隊列は延々と谷へ向かっていく。
竜魔王は振向かない。それでよい。
又、何時か会えるのだ。君は君の望んだ道を進めばいい。
小さくなっていく朋友の背中を見て俺は心に誓った。
俺も、俺の道を進む。お前に笑われないようにな。
「さあ、帰ろう帝都に。」
マントを翻し皆に語りかける。
「それはどこですにゃ?」
「コレから作る。」
「皇帝陛下、今回の遠征により些か国庫が不安でございます。」
「むっ!!」
くっ!!確かにホルス将軍の言うとおりだ。
予算が無い。いや、全て振り分けてしまったのだ。
結果が出るまでは暫く何も出来ない。
行動力だけが貯まってしまう。
ああ、ヲルドのやり過ぎですぐゲームオーバーになる佐藤君は元気にしているだろうか…。
遠くの山を眺める。いや、現実逃避しても仕方ない。
「帰ろう、魔王城に。」
「はいですにゃ~。」
「おお、やっと帰れるのか。そろそろ移動も辛くなってきたぞ。」(腰をトントン)
「お城ってどんなんやろ~たのしみやわ~。」
「は、はい。」
「こーていへいかお土産を用意しますね~。」
「リリンとジズは魔王ベルゼーに挨拶に行ってきなさい。まだ時間はある。」
一部の部隊は移動を開始している。我々の出発は明日だ。
家族は大事にしなければ成らない。
俺の家族とはもう会えないかも知れないが、男としてやることが出来たのだ。解かってもらえるだろう。
「もう俺には家族がいるからな。」
「うん?なんだ?エガシラ何か言ったか?」
「いや、なんでもない。なんでもないのだ…。」
食事が終わったので店を出る。
何となく、居づらくなってしまった。
未だ、日が高いので、宿に戻る気もない。
浜辺を散策する。
奥が騒がしいので歩いて向かってみよう。
踏み固められた轍の道を進むと、砂浜に柵があり立入禁止の看板とゲート、小さな小屋が建っている。
ダークエルフの若い男が出てきた。棒を持って腰に剣をぶら下げている。
「ココは帝国海軍基地やで、なんかご用かい?」
「あ、すいません、旅の者で海が珍しいのでブラブラしているだけなんです。」
ダークエルフの男は途端にめんどくさそうな態度になった
「見学許可証の無い者はココから中に入れません。柵にも接近するな、要らんケガをする。」
「なにかあるんですか?」
「今月の出漁は終わってしまったので。何も見るものは無い、敷地内は工事で、穴が空いている、柵に棘がある。触れるな、近づくな。」
「あ、お忙しい所すみませんでした。失礼します。」
柵にそって砂浜を歩くと波打ち際まで続いていた。
柵の中では何か工事をしている様子だった。遠めに人が働いているのが解かる。
沖には帆船がクレーンで何かを海に沈めている。
なるほど…。突堤を作っているんだ。
波打ち際を歩くと、元の浜焼き小屋まで戻ってきてしまった。
食事が終わってから小一時間過ぎている。
来た時は気が付かなかったが、砂浜には戸板が敷いてあり、魚の日干しを行っている。
板の上には開いた魚が並んで強い陽射しと潮風を受けている。
小屋の陰でダークエルフのお姉さんが木箱に腰掛け壁にもたれてボーっと空を見上げている。
「こんにちは。」
「あっ、はい、こんにちわ。」
「何しているんですか?」
「え?お店が休憩時間やで、干物の見張りやで。」
「干物の見張り?」
「そうやん、鳥とかネコとか、盗みに来るんで。追い払わなあかん。」
「ああ、そうなんですか。ココ良いですか?」
「へ、あ、どうぞ。」
空いている木箱に腰をかける。
お姉さんと並んで小屋に背を持たれる。
「良い天気ですね。」
「ああ、そうやね、見張りの仕事は天気が悪くなったら取り込まなければならんの。」
「なるほど、スゴイ量ですが一人で大丈夫なんですか?」
「ああ、重ねて運べばええし。嵩張るだけで意外と軽いでな。雨が掛らんかったらイイだけやで重ねてフタしたら終わりやね。」
「しかし、それにしても大量ですね。」
「うん、最近は内陸から買い付けに来る商人もおるし。結構忙しいわ。」
「なるほど、馬車で来るんですか?」
親切なNPCの魔物を思い出した。
「ああ、昔は陸路やったけど、今は運河で運ぶで、買い付けの量も増えて、作るのも大変。まあ、昔より魚が沢山捕れるでええけど。」
「なるほど。昔はそんなに捕れなかったんですか?」
「うん、一日でこんなに取れるなんて考えられへんかったね。昔から見ればココに一ヶ月分の魚が並んでいるようなもんやね。」
「そんなに捕ったら魚がいなくなりませんか?」
お姉さんがビックリした表情でコチラを見た。
「なんか、帝国のお偉いさんみたいなこと言うねえ、あんた。」
「そうなんですか?」
「そうなんやよ、漁具と網の使い方に帝国がイチイチうるさくて。みんなウンザリしとったんやけど、長老から捕りすぎると魚が居なくなるんやと。そんでみんな渋々言うこと聴いとる。」
「ああ、資源管理ですね。」
「しげんか…?そんで、漁にでられんで、あの、さっきの貝売りに来た兄さんみたいに、浜で貝捕ったり、海草ひろったりして生活しとるんや。」
「そうなんですか?大変ですね。」
「まあ、昔を思えばそんなに大変やないけどな。」
「昔は大変だったんですか?」
「ああ、沖に海竜が出て漁に出た者はみんな帰ってこうへんかった。うちのとうちゃんも漁にでて帰ってこうへんかったんや。」
「海竜って何ですか?」
「うん、皇帝陛下が討伐して浜に引き上げるのを見たけど恐ろしいモンやった。とうちゃんの仇やと思うと涙がでたわ。」
後半鼻声になるお姉さん。空を見上げている。涙を溜めているのか、目尻に光沢がある。
「海竜は倒されたのですか?」
「そうやん、そうやで、今でも沖に船を出せるんや。おとうちゃんが帰ってこうへんで、家のモンみんな腹を空かして、小さい弟はガリガリになって死んでもうて、オカンは、咳が酷くなって血を吐いて死んでもうた。」
「たいへんだったんですね。」
下を向くお姉さんの頭をなでる。水滴が落ちて砂浜に痕ができる。
「そんで、叔父さんの所に厄介になって、周りのみんなから疎まれて、何とか役に立つようになってん。」
肩を震わせるお姉さんが落ち着くまで身を寄せる。
凄く壊れそうな人に感じる。
「兄さんやさしいな。」
「えっと、人の苦労が解からないのかもしれません。だから、どんな時でも他人には優しくしようとしているのかもしれません。」
「ふふ、おかしな人やな、初対面で”アリガトウ”言われて吃驚したわ。」
泣き笑いのお姉さん、何だろモヤモヤする。
「ああ、他の人から邪険にされないために、他人に礼儀正しいのかも?」
「なにそれ、わけわからんw」
笑いかけるお姉さんと目と目が合う。お姉さんの潤んだ瞳には困惑しているボクの目が映る。
お姉さんが目蓋を閉じると。
ボクは逆らうことが出来ない衝動によって…。
「ごめんね、もう時間やで。」
服を直すお姉さん。
「ああ、ごめんなさい。」
「フフフ、ええんやで。」
疲れて僕の身から何か大切な物が抜け出てしまったが、何が無くなったのかがわからない。
ポッカリ空いた胸の中の感覚は何かどうでも良いような感覚を覚える。
僕の体温が下がると、僕が酷くだらしない格好をしているコトに気が付いた。
あわてて身なりを整える。
「ふふふふっ」
その情けない姿を見て笑うお姉さん、
そうだ、大事なコトを聞いてない。
「あ、あのすいませんお姉さんお名前は?」
お姉さんと別れて熱病に侵された様に、宿屋に戻った。
途中のコトは断片的にしか覚えてない。
宿に帰ると。
まだ、みゆきちゃん達は帰ってないようだ。
そのままベットに倒れこんだ。
ドアをノックする音で目を覚ました。
女騎士さんの声だ、どうやらみんな帰って来たらしい。
夕焼けで全てが赤い宿の中を進み食堂に向かう。
皆が席に着き、食事が出るのを待っているようだ。
「ゆういち、おはよ~♪」
「おはよう、みゆきちゃん。随分と機嫌が良いけど何か良いことあった?」
「?うん?イイ靴下が有ったんだけど、迷って両方買っちゃた。」
「ソレは良かったね、騎士さんその鉢巻新調したの?」
「はい、前の物がくたびれていたので買い換えました。」
「カッコイイですね。」
席についてメニューを見る。
”勇者殿なにかおかしいですね。”、”そうですか?何かお疲れなのでは?”、”ホノカニ潮トクリノ花ノ匂イガシマス。”
「ゆういち何かあったの?」
「ああ、ごめんイロイロ有って疲れたんだ。だけれども何から話そうか…。ああ、食べながら順番に話そう。」
宿屋のおばさんが食事を持って出てきた。
暖かい貝のシチューに茹で芋のソースかけ、鳥のテリヤキだ。
食事が進みながら。狩猟のルールや、浜での食事とお酒を呑んだ話をした。
むろん、浜辺のお姉さんの話はごまかした。
魔物に見える、帝国兵は紳士的に市民に接しているコト。
ダークエルフの人々は帝国に忠誠を誓っているので、帝国軍に逆らうと住民の反発を受けるコト。
みゆきちゃんの話では、良い道具屋と武器屋を見つけた。
テントは買い直すより修理したほうが安いが修理日数が掛る。
運河の市場より北の町の方が干し肉が安い。
運河は魔王城近くまで繋がっているらしい。
おいしいスイーツw屋を見つけた。
明日は、朝から北の門で登録して狩猟を行うことで皆納得した。
部屋に戻ると湯の桶をもらい身体を拭く。
綺麗になってベッドに倒れると、ハルヒお姉さんの匂いがした。
ああ、潮風の中の甘い香りが残る。
ハルヒ姉さんのポニーテール、うなじと泣き笑いのお姉さんを思い出す。
なんで、泣き笑いなんだろ。
ベッドの中でまどろむと、ドアをノックする音で意識を取り戻した。
腕時計を確認する。日本では未だ早いが日の出から日没まで活動する生活に慣れてしまったボクには深夜に近い。
伯父さんから入学祝に渡された電波式ソーラーGショ○ク腕時計。
この世界に来てもしっかり時を刻んでいる、もらった時は”いまどき腕時計なんて”と思っていたが、この時計のおかげで助かったコトもある。
しかし、寝入り端で覚醒させられると理不尽な苛立ちを覚える。
そんな不愉快を押し殺して、ドアを開ける。
「お姫さま。こんな時間にどうしたの?」
ぼくは少し驚いた。お姫さまは何か少し困ったようで安堵したような微妙な表情だった。
「あの、勇者さま、お話よろしいでしょうか?」
ナイトガウン姿のお姫さまは、花の甘い香りを残してドアを潜った。
「良い香りですね。」
「はい、今日、市場で見つけたんです。湯浴みの時に使ってみました。」
ぎこちなく微笑むお姫さま。ベッドに座る。
その隣りに腰を下ろす。
「ココ(トートリ)は物が豊富ですからびっくりしますね。」
何故かスイカ売りのおじいさんを思い出した。
みんな生活が苦しくて辛い思いをしていたが、イキナリ楽になったので戸惑っていると言う話を思い出した。
きっとコレから生まれてくる世代はそんな苦労も知らない者が多くて、知っている世代からの小言を疎ましく思うんだろうな。
「そうですね、町に活気があります。」
「人々に人情があります。サムソン王国にはダークエルフやエルフは居ませんね。」
「ああ、ダークエルフとエルフは亜人ですから、ニンゲンPOI亜人や魔物をまとめて妖精族と呼んでいます、エルフは寒い地方の森で生活しているそうです。」
「なるほど、」
それは、答えなのだろうか?
帝国となら、姿が魔物でも友好的に話が出来るようなきがする。
考え込んでしまい、奇妙な静寂が室内に流れる。
「「あ、あの!」」
同時に叫んでしまい非常に気まずくなった。
「あ、どうぞ。」
「…。」
お姫さまに譲るがお姫さまは黙ってしまった。
「あの、明日は早いので。ココら辺で。」
腰を浮かすと、お姫さまが立ち上がりコチラを向く、ランプに照らされたお姫さまの顔は無表情のままガウンの帯を解いた。
「あ、の…。」
肩からストンとガウンが床に墜ちる。
揺らめくランプの炎によりお姫さまの白い肌は薄暗い部屋の中に怪しく映える。
丸い肩と艶めかしい二つの膨らみ、先端を隠すほぼ紐に近い下着。
お腹に埋没したお臍。
健康的な太さのフトモモ。
ぼくは、あまりのことでびっくりして動けなくなった。
しかし、ぽっかり穴の空いたぼくの心は冷静に分析していた。”ああ、お姫さまぽっちゃりなんだ…。”
動けないぼくに、お姫さまが腰にタックルを仕掛けベットに組伏せられる。
スゴイ腰の入った押し倒しだ。
「あ、あの。お姫さま、これは?」
「ああ、勇者さま、わたしはココで思いを遂げられるのですね。こんな小汚い宿で始めてなんて不本意ですが、この際贅沢は言いません。」
潤んだ瞳でお姫さまは顔を近づける。
「いや、そうではなく。」
「大丈夫です勇者さま、わたしは怖くありません。天井のフナ虫を数えている間に終わらせます。」
「いや、フナ虫は居ないよ?」
「問題ありません!勇者さま、このときの為に書物で勉強してまいりました。目を閉じていればサクッと終わらせます。」
「いや、そういう本やメディアに踊らされると大概は痛い目に。」
「勇者さま、怖がるコトはありません、その、劣情をこの身に吐き出して下さい、ああ、入れるときはちゃんと介添えするので場所を間違えないでくださいね?」
お姫さまの手が下に伸びる。
「あ、ちょっとまって、」
お姫さまが寝巻き用のゆるいズボンの紐に手をかけ声を荒げた。
「オラー!!観念せいや~!抵抗しても無駄やぞ!!大人しく出すもん出さんかい!!」
暴走モードに突入したお姫さまはケダモノの様にぼくの腰のウエスト紐と格闘している。
焦ると紐って解きにくいんだよな。
「ちょっと!!ゆういち!何騒いでいるの!!」
みゆきちゃんがドアを荒く叩いている。
激しく振動するドアを眉間しシワを寄せて睨むお姫さま。
「チッ!!時間を稼げと言ったのに役立たずが!!勇者さま時間がございませんのでとりあえずブッスリ刺さっている既成事実だけあの女に見せ付けて出すモノは又、後日と言うことで…。ああ、出ている最中を見せるのが良いかもしれません、ちょっと恥ずかしいです。が、その時のあの女の顔が見れるのならば。もう、全然オッケーですわ!!」
大音響と共にダァーが木っ端微塵になり。
腰に女騎士と足に魔法使いちゃんを装備したみゆきちゃんが肩で息をしながらスゴイ形相で部屋に突入してきた。
「なにしてんの!!ゆういち!その女と!!」
魔法を使ってドアを粉砕したらしい。
続けて魔法の発動を行っているので何時でも次が撃てる非常に危険な状態だ。
「いや、これは、」
焦るぼくにお姫さまが身を寄せて勝ち誇った様に言った。
「ああ、わたしはゆういちさまと一つになりその想いを全て受け止めたあとですわwww」
みゆきちゃんの魔法のターゲットがぼくに移ったことが解かった。
「みゆきちゃん誤解だ!!何もしていない!!」
手を広げて無実を訴えるがお姫さまが抱きついてきた。
「ああ、勇者さま、未だ続きが欲しいのですか?わたしは全然いけます!!もう、何度でもあの女に見てもらいましょう。」
「ゆういち。浮気は許さないわよ…。」
みゆきちゃんが両手を上げる、かなり強力な魔法だ、女騎士さんと魔法使いちゃんがいつの間にか逃げ出している。
『あんたら!!何!騒いどるんね!!』
ああ。助かった。宿屋のダークエルフの女将さんだ。
エプロン姿に手には魚を捌く包丁、凄く強そうだ。
いや、レベル的な強さではないがこのフィールドを全て掌握するような気迫に皆が慄く。
「まったく!!男一人に女数人のチームなんて嫌な感じがしたのにやっぱりだよ!!新規のお得意さんだからって触れ込みだから受けたのに。なんだい!!だらしない!!男ならしっかりおし!!」
「はい、すいません」
何故かぼくが怒られているようだった。しかし、返答したのは悪手だったらしい。
全員廊下に正座させられ。
宿屋の女将さんのマシンガントーク(女の一生、人生編)を日の出まで聞かされることになった。
結局、翌日は猟に出れなかった。
あと、チームのみんなはダークエルフと話す時は敬語になった。
なぜか、ダークエルフの男たちがぼくに対して微妙に優しげな目で見るのでイラッとした。
(´・ω・`)この話はスゴイ難産でした、もう、エンディングが出来てしまっているくらい。
実はタグのエロフを実行する為、リリンの母親(純正エルフ)が熱がり=裸族、設定を活かすため。
肌色120%でお送りする予定でしたが。
経産婦の乳首の形状についてイロイロ書き殴った所。
20KBぐらいのテキストになったため。(乙πだけで)
正直。自分で読んでてもキモイ…。orz
なのでザックリ消しました。
おかげで、ゆういちくんのギスギス(修羅場)狩猟生活も書けなくなり。
後半のバランスが悪くなり収集がつかなくなった。
もう、終わってイイかな?
夏も近いし。




