鬼はこうして起き上がる
申し訳ありません!
お久しぶりです。
今回はとても短いですが、これからはまたちょくちょく更新していきます。
これからもよろしくお願いいたします
「盗賊団の頭領の首を持って帰ってきた。他の団員のもあるが、出したほうがいいですか?」
「いえ、頭領の首があれば十分です。では今回の依頼は成功とさせて頂きます。こちらは報酬の金貨10枚と頭領の懸賞金の金貨5枚です」
「確かに受け取りました。それじゃあ俺はこれで」
「はい、ご苦労様でした」
俺はギルドを出てそのままサイクのところに行くことに決めた。よし、早速行くか。
前回通った道を同じように通って行き、迷わずにサイクの店を見つけた。
「サイク、いるか?」
「………シュンヤか。待っていた。武器の首尾はどうだった?」
「素晴らしい出来だ!」
「………そうか、それは良かった」
「ん?どうしたんだ?」
「シュンヤ、お前に頼みたいことがある」
真剣な目でサイクは俺の目を見つめていた。流石にそれを茶化すほど俺はクズではない。多分。
「シュンヤ、ドワーフの国を滅ぼしてくれ」
サイクはドワーフだ。そのドワーフの口から飛び出た衝撃の発言。俺はそれを聞いて取った行動はただ1つ。
「よしわかった。早速行くか?」
「………断らないのか?」
「なんで?別にいいよー。サイクとは長い付き合いになりそうだし、何か理由は有るんでしょ?まあ、無くても面白そうだからやるけど」
「シュンヤ、お前は………。いや、やめておこう。ただ、1つだけ言わせてくれ」
「なによ?」
「俺も殺す。あの国を」
そう言ったサイクの目は完全に俺と同類の目をしていた。浮かぶのは憎悪と愉悦。
ニヤァ
俺は嗤う。友と共に。
向かうはドワーフの国、【クリオート】
目的は、快楽だ。
時は遡る。
豪華で贅沢の限りを尽くしたようなその部屋の中心には7つの水晶玉が置かれていた。
「結局、人間族の王家は駄目か?」
「ええ、何をしても応答は無しよ」
「………うぬ、やはり何か事故があったと考えるべきだな」
「ふんっ、他者に頼ろうとするからそうなるんだ」
「貴方はまだそんな事を言っているのですか?」
「それよりもこれからの事を話してしまいましょう」
7つの水晶玉のうち6つからは光が立体映像のように出ていて、それぞれ
肌が紫色の悪魔の青年
耳が長い森人の美女
小柄で筋骨隆々の土人の老人
獅子の鬣をなびかせる獣人の男
背中から白鳥のような翼を生やす天使の少女
虫のような羽と穏やかな美貌を持つ妖精の女性
彼らはこの世界の各種族の王。本来ならこの場には人間族の王もいたがシュンヤが殺した為にこの場にはいない。だが、彼らはそれを知ることはない。
「とりあえず勇者が召喚されたにしろ失敗したにしろ備えは必要だろ」
「そうね、私たちも備えはしておくわ」
「………うぬ。儂等も備えはしておる、武具の生産も滞りは無い」
「はっ、俺様たちも抜かりはない。日々鍛錬だ」
「私たちにも問題はありません」
「私の子たちも今の所問題はないわぁ」
「では」
「ああ、1人減っちまったけどな」
「「「「「「我等、7種族。等しく大地を踏みしめ世界を守る者!いずれきたる災厄に備え、我等世界を守る為に戦い抜かん!」」」」」」
こうしてその場の各種族の王たちは消え去った。残されたのは沈黙した6つの水晶玉と、暗く暗く闇に包まれた人間族の水晶玉だった。




