表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/18

11.大量殺人

名前を変更いたしました。理由は同じ名前の人がネットにいたからです。これからは「光域にな(ひかりいき にな)」として活動する予定です。(今、別の名義で小説賞に応募しており、結果次第その名前にまた変更するかもしれません。)

しかし、吸血狩りは続ける予定ですので、これからもよろしくお願いします。

 8時45分ごろ。私は1-3に入った。

 来夢の姿はない。私は、1人で吸血鬼について考えることにした。

(3人が吸血鬼の可能性は……。いや、今日わかるはずだよね。)

 そうだ。今日わかる。

 チームに敵がいたのか、いなかったのか。

__それで死ぬのが私だとしても。

 私は大きく深呼吸をした。

 今日は必ず、自分の命を守る必要がある。

 来夢と共に教室に隠れるのが最善手だろう。

「ごめん、待った?」

 そこに、来夢が現れた。

「いや、そんなに待ってないよ。」

「よかった。」

「来夢。」

「なに?」

「今日はさ、教室に隠れる方がよくない?」

「別にいいけど。どうして?」

「今日に3人が吸血鬼なのかそうじゃないのかわかるんでしょ。」

「たぶんね。」

「たぶん?」

 来夢は矛盾やそれ以外のおかしな反応を見つけて、そいつを仕留めようとしている。大が冷たいと言っていたが、納得できるほどだ。

『9時になりました。____。』

 昨日や一昨日に言っていた内容を2号は繰り返した。


「始まったね。」

「うん。」

「あ、ごめん。さっきの続き教えて。」

 さっきの、とは教室に隠れた方がいいという意見のことだろう。

 私は思っていたことを説明した。

「うん。いいね。それでいい気がする。」

「3-2で待つのが楽だと思うけど。」

「いや、かりん。場所は体育館にしようよ。」

「え? 体育館って使っていいの?」

「いいでしょ。ルールには『朝の9時には教室にいる必要がある』ってあるけど、『ゲーム中に体育館に行ってはいけない』なんて書いてないし。」


{禁止事項}

・参加者は9時までに身支度を済ませていずれかの教室に入らなければならない。

※ゲーム開始後の行動は基本自由とする。9時までに入った教室に居続ける必要はない。

・参加者は____。


 確かに、そんなものはルールに書かれていない。

「でも、体育館ってダンボールしかないよ。」

「そうだよ。だから使うの。」

「え?」

「体育館の小部屋をいちいち調べる人がいると思うー?」

「あまりいないとは思う。面倒だから。」

「それに、教室だと逃げ道が少ないじゃん。足音が聞こえたらすぐに校庭に逃げればOK。」

「本当に? 話的に自室に隠れるってことだよね。でも自室に吸血鬼が来たら逃げ道がないよ。」

 ダンボールとダンボールの間は人1人通れるぐらいだ。そこで出会ったとしても、逃げるのは難しいだろう。

「体育館は無理かー。だったら3-2が無難だよねー。」

「ごめん。強く言い過ぎたかも。」

「吸血狩りだよ。仕方ないよ。意見を言わないより、強くでもいいから言ってほしい。」

 ピコン

 殺害メッセージが送られた。

 ピコン

 また来た。

 ピコン

 まただ。

(3連続……?)

 ピコン

 ピコン

(5回……。)

 嫌な予感がした。


 ピコン、ピコン

 2分後、同じようなメッセージが参加者に届く。

 ピコン

 そのまた1分後にも届いた。

「え? 殺害ノルマって今日はそんなに多いの。」

 来夢は困惑している。それは私もだった。

 もし奏が言っていたように、ノルマが3人なら、もう殺害する必要はない。

「来夢、わかる?」

 来夢は首を横に振った。

(当たり前だよね。)

「でも、早めに会議したい。」

「私も。」

 今はまだ9時20分ごろだ。10時になるまで時間はたくさんある。

 だが、こうなったら話は別だ。この理由を見つける必要がある。

「……行こう。」

 大と奏が3-2に向かっていることを祈りながら、急いで3-2に向かう。

 所々に今日殺された人たちの死体があったが無視して走り続ける。

 その間にも、メッセージが送られる。

 1-3から3-2までは、少しだが距離がある。

 全力ダッシュで3-2に入った私は、すぐに座り込んだ。

「こんなに……、走るって……聞いて……、ないよ……。」

 来夢は準備運動が終わったかのように血色が良い。

 来夢は運動が得意だが、私は大というほど苦手だ。

「おいっ。大丈夫か⁉ かりん⁉」

「起き上がって。ぼくたちは手伝えないから。」

 その声が聞こえた方に銃口を向ける。

「かりん。今はやめて。」

「……、でも……吸血鬼、__。」

「そうかもしれない。でしょ? だったら今は仕留めるタイミングじゃない。」

「そう……、だね……。」

 私は銃口を下げた。

 下手に仕留めたら、逆に私が吸血鬼だと思われるだろう。

「大くん。奏くん。来てくれたんだ。」

「さすがにこの状況で話さないわけにはいかない。……少し早いが、共有を始める。」

 大は力強く言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ