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10.失格

「こっちも怪しいのは28番。言葉の本当の意味を考えろって散々に言われた。あと、少し奏を吸血鬼だと思っていたかな。」

「ぼくの番号は?」

「言ってないよ。」

「把握した。他には?」

 会議で奏と大から聞いた容疑者候補は1人。どちらも、私が怪しいと思っていた28番だった。

「あいつと行動していた奴は白(狩人)らしかったけどな。」

「へぇー。そうなんだ。」

 来夢は興味がなさそうだった。ただ、軽い言葉で頷く。

「28番と一緒に行動してたっていう子、何番?」

「49だったと思うよ。鳴鳥さん。」

「了解。わたしから出せる情報は16番は44番に殺害されたということ。まぁ、憶測だけど。もしそうだったら、44番は確実に吸血鬼だよ。16番が死んだ瞬間はかりんも見てる。」

「本当か? かりん。」

「うん。」

 まぁ、嘘をついていなかったらね、と来夢は付け足した。

「じゃあ、明日の予定について決めようよ。青木さんとぼくと、大で話し合ったときは意見がまとまらなかったから。」

「ちょっと待って。」

「来夢。何かあるのか。」

「うん。単独行動って誰が提示したの?」

「奏だよ。」「奏だ。」「ぼく。」

 私たちはすぐに答えた。

「へぇー。__奏くん。わたしは少し、君を怪しいと見てる。大くんやかりんよりもね。チームとして精一杯尽くすつもりだけど、君を殺害するのはわたしになるかもしれない。……それでもいい?」

「はい。わかりました。」

(来夢、追い込みすぎでしょ。)

 私はそう思った。

 もし、「いいえ」と答えていたら来夢は間違いなく奏を殺しただろう。それが違くとも、大が厳重警戒をするはずだ。

 来夢が行ったのは間違いなく脅迫だ。

__吸血狩りの中では法律とか関係ないんだ。

「これでわたしが言いたいことは終わり。予定について教えてほしいな。」

 

 私は話し合いのときの大まかな内容を説明した。だが、思った以上に時間がかかった。

「3-2集合でその後単独行動をするか団体行動をするかで意見が対立してけんかになった。って、兄弟だからといってけんかっ早すぎるでしょ。」

 大と奏は一瞬目線を合わせたが、すぐにそらした。

「だったら間をとるのはどう?」

「鳴鳥さん。間って……?」

「どっちの意見も採用するの。今は4人。2人ずつに分かれて行動する。集合時間は今日と同じ16時。__朝の集合はその2人で決める。同じにしたら、その前に意見交換が始まりそうだから。__相手が離れようとしたらすぐに銃を撃って。」

「鳴鳥さん、ってそんなことも考えるんだね。怖。」

「この中に吸血鬼がいた場合、超というほど得策でしょ。」

「でも来夢。そしたらトイレに行っているときはどうなる?その間に逃げられたら元も子もないだろ。」

 疑問をすぐに伝えたのは大だった。

「あ。」

「1時間ごとに3-2に集まればいいんじゃない? そうすれば逃げられるかもしれないけど。協力して探すことはできる。」

 私にしては考えられた方だった。

「誰かがいなかったら探し回って、見つけたら仕留めればいいね。青木さん。いい考えだよ。でも、2人ペアの言っている内容が食い違っていたらどうするの?」

「殺す。」

 来夢は即答した。

「……冷たいな。」

「勝利するならそっちの方が手っ取り早いでしょ。」

 大と来夢の仲は悪そうだ。

 ピコン

『NO.13が殺害されました。』

 そしてすぐに17時になった。


 ピコン

 17時になってから10秒ほどたったときだった。

『NO.26がノルマ未達成により死亡しました。』

 いつもとは違うメッセージが送られた。

「ノルマ、未達成?」

「殺害ノルマをさしているんじゃないか? つまり、こいつが吸血鬼だったことをさしている。」

「そうだね。大くん。やったじゃん。」

 吸血鬼はあと少し。

「今までの俺たちが仕留めた奴が吸血鬼だったら、あと2人だ。」

「あ、それならわたし、44番以外にも1回仕留めた。」

「は。」

「だから、全部正解だったらあと1人だよ。」

「ペア、どうしようか?」

「グッパーで組むか。」

 結果、大と奏。私と来夢になった。

 来夢と話し合った結果、集合場所は1-3になった。




「__どうすれば勝てるの?」

 __はそう言った。

「あと吸血鬼は____しかいない。でも、__を全く見つけられない。」

 そいつはブツブツとした独り言を呟いている。

「明日は__を探すのに集中するか?でも、__が邪魔する。」

 そうだったんだ。

 吸血鬼は__だ。


 そして22時。

 メッセージが送られた。


 2日目

 死亡者 11人

 失格者 1人

 トータルの死亡者 26人


 禁止事項違反者がいないことに安心した私は、そのまま眠りについた。

2日目が終わりました。さて、皆さんは吸血鬼の容疑者である50人の参加者から5人の吸血鬼の目星をつけられているでしょうか? この小説では、「吸血鬼が誰なのかは明かされない。」とありましたが、ちゃんと各章の最後に書きたいと思っていますので、最後まで知らずに進められる、ということはありませんので御安心ください。


また、皆様は「評価ポイント」をご存じでしょうか。

小説を開いて一番下にいってもらえると「この作品を評価する」と出てくると思います。そこに星がありますので、そこにいくとできると思います。また、これはログインをする必要がありますので、ログインをしていない方はログインをしてから行って下さい。この作品にも、評価をつけてくださると幸いです。よろしくお願いします。

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