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愛の行方。  作者: みつおさむ
3/20

悲しみ。

読んでくださりありがとうございます。

コメント頂けると幸いです!

渋谷に着いた僕は、父さんに教えてもらった遊びを一通りして遊んんだ。その中で気に入ったのはゲームセンターだ。今現在は無くなってしまったけれども、シブヤ会館というゲームセンターが気に入った。


それから、学校帰りは、いつも渋谷に行った。


ゲームの中では音楽体感ゲーム、所謂音ゲーにかなりハマって、連日やっていくうちに、ゲームセンターの中でのコミュニティに入っていた。ゲーム終わりに飯を食べに行ったり、お互いをライバル視して、スコアを競い合ったり楽しかった。


その頃僕は、もう学校に行かなくなった。


学校に行かなくても、父さんは何も言わなかったし、手も上げてこない。種明かしをしてしまったからか、少ししょんぼりして見える。


いつものようにゲーセンに行き、連続でプレイしていると、後ろに人がいるのに気づかなかった。


ハッと気づいた。


睨みつけている女の子。


どこかで見た顔だ。


あ、最初に地下賭博で勝利した、あの女の子だ。


うわあ、こりゃあ、殴られるかなって思って、ごめん、気づかなかったわ、1プレイ奢るよ、女の子は頷き、ゲーム機に立った。


ゲームは2人でもできる。女の子は僕の袖を引っ張って、二人でやりたそうにした。


仕方ないので二人でやることにした。


ゲームを始めた時、ゲーム上のプレイヤーネームが表示される。DJAIKO


へー愛子って言うんだ、こくりと頷く。


彼女はたまにこのゲーセンに来るらしく、また一緒に遊ぼうと約束した。


それから彼女とはカラオケに行ったり、ライブに行ったり、友達として時間が経っていった。


愛子は、どうしてあの賭博に参加していたんだ?


愛子の家は貧乏で、なんでもいいから稼げるものはなんでも手を出していて、その中のうちの一つが賭博だったそうだ。


大変なんだな。


他人事だね、私と居て楽しい?うん、楽しいよ。私のこと、好き?え、あ、うん。じゃあ、ホテル行かない?


ここは渋谷、ホテルなんて山ほどある。でも、ここでホテルに行ったら、何かが終わってしまいそう。


うん、いいよ。


初めてだった。


彼女は援助交際をしていたので、慣れていた。


はい!ここで!


と、頭によぎった。


そんなこんなで、愛子と付き合うことになった。


帰りはいつも遅くなった。


それでも両親は何も言わない。


父さんに対しても怒りはもうとっくに忘れていた。父さんが遊びを教えてくれたおかげで愛子を楽しませることができたし、ちょっと恥ずかしいけれども、自分が父さんに対して怒っていたこと、父さんのおかげで彼女に出会えたこと、色々と報告した。


父さんはいつものように笑っていた。けれども、表情に力はない。


僕が遊び呆けている間に、父は病になっていた。


もう、長くない。

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