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プロローグ
あぁ、やめて………
「ヴァレンタイン公爵令嬢を不敬罪で国外通報‼︎また…」
それ以上は……それ以上は…ッ
「ヴァレンタイン公爵家の爵位、財産を没収
領地を返上とするッ」
『イヤァァァァァア‼︎』
私は勢い良くゲーム機を投げた
え?え⁇このクソ王子何やってくれちゃってんの⁈
お父さんにはなんの罪もないじゃん⁈
三年と一月
私がこのゲームに費やした時間だ
悪役令嬢のお父さんに一目惚れしてからというもの、
なんとかしてお父さんが幸せになるエンドを探そうと思ったのに…ッ
そんなエンドないのかよォォォオ‼︎
「ローズ、俺と結婚してくれないか?
どんな困難が待ち受けようとも絶対にお前を守る」
「ヒュー様…ッ」
ゲーム機から聴こえてくる甘いボイスに腹が立ち電源を切る
ほんとにありえないッ‼︎
あぁ……もし私がその場にいたら……
ま、考えても無駄か………
昨日から徹夜でゲームを進めていたからか
眠気に勝てず眠りについた