初恋は反吐のあじ
初恋は甘酸っぱい、、、
誰がそんなこと言い出したのだろう?
私達の初恋は間違え無くどこまでも苦かった
夏!夏だああああ!
下り坂を立ちこぎしながら叫ぶ、向こう側に見える海が雲1つ無い青空と同化している潮風になびく髪、籠の中のバックがカタンと動く
「おい、綾あああーお前飛ばし過ぎぃぃぃいー」
後ろから 黒瀬 海利の声が聞こえる。大きな声で言っているのだろうけど潮風でかき消され、小さく聞こえる。
「大丈夫ぅぅぅ」
「綾ちやん気をつけてねぇぇぇぇ」
これは 白瀬 空利の声だ
「分かってるうう」
このまま、空だって飛べそうだ
ワクワクメーターが最高潮まで達する。
勢いをもっとつけようとグッとペダルを踏み込んだ時だった。
ガクン
一瞬何が起こったのか全然分からなかっただって、自転車ごと空中を飛んで一回転したから。
「やっば…二人に怒られる、、、」
後ろの二人は顔面蒼白