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Q:あの村で死んだはずの子供? A:はい。一応、死んでないんですけどね


 昨日投稿できんかった理由を後書きで真剣に書いてみました


「ふう、すまなかったね少年。えっと、どこまで話したかな?」


 この切り出し方をして来たのはアビゲイルさんが手紙を読んで三十分してからだ。大分速い対応でテキパキと指示を出していた。何度かコレットさんが部屋の外に行ったり、ソフィーさんは完全に部屋から消えた

 ほう、知的だ。筋肉もあって頭も回るなんて完璧すぎじゃない?


〈脳筋かもしれませんよ〉


 それもまた良し。紅茶を飲んで一息入れるアビゲイルさんも素敵だ


〈主は筋肉のある女と解ったらこれです。筋肉があったらいいんですか〉


 筋肉は当然だけど、どんな人かは知り合ってからでもいいじゃないか。重要なのは第一印象さ


〈スキルで遠くからジロジロと見てくる変態じゃないですか〉

「いえ、アビ……領主様まだ何も話してません」


 怖。また名前で呼びそうになったら、コレットさんとマールさんの二人に睨まれた。忠誠心が高いのか、それとも低いのかよく解らない方達だな

 まあ、この世界の上下関係は曖昧なのかもしれない。俺の全魔眼も似た様なもんだ

。俺を侮辱された時に怒るかは知らないけど、というか多分相手と一緒に俺の事蔑むと思うんだよね。性格悪いし


〈え? わたくしはそこまで信用ないですか〉


 流石に冗談だ。七割りくらいは


〈リアルすぎる割合!〉

「ああ、そうだっけ? ボクはこれから忙しくなちゃったからね。さくさく質問をしていこう」


 なっちゃった。どこか他人事の様に話すアビゲイルさんは、俺を見ずに弄る前髪の先を見つめる


「君はどうやってこの街に入って来たの?

 結構大変なんだよ? この街に無断で入るの。一応人間の国に最も近いからね。警戒とか凄いんだから。それを子供でやってのけるとか……ボク軽くショックなんだけど」


 ん? 俺なんかいけない事したっぽいなこれ。不法入国とかに近い感じ

 さてさて、ここは素直に答えておいた方が懸命かな? コレットさんとマールさんの睨んでくる理由も、ただ気に食わないからとかじゃないのがわかったから良かったけれども


 俺の事警戒してたんだな〜


〈でも、どうして解ったんでしょうね? この街の規模からして、余裕で万を越える程の魔族がいると思うんですけど〉


 む、確かに。それも子供一人を見て、勝手に入って来たとか解るものじゃないと思う


「答えられないかな?」

「あ、いえ。どうして解ったのかな〜って、思っちゃいまして」

「それを答えてあげてもいいけど、ボクの質問の方を優先して欲しいね」


 どうしようか。別に隠してる訳でもないし、話してみますか。魔王だし、村の場所とか知ってるかも


〈それしかないかと。黙ってたら殺されそうな雰囲気ですし、おもに従者さん達に〉


 ですよね

 

 

 

 俺は処刑の谷から落ちた所から、谷底の人達の事までも、ここに来るまでに起こった事を全部話した

 襲って来たキメラの事

 谷底に住む種族の事

 彼らの無害さ

 普通なら出られる場所でない事

 出口にいた魔物の事

 ついでに現在の目標である。村に帰る事もだ


 アビゲイルさんは黙って聞いてくれた。もちろん、話す必要の無さそうな言わない

 全魔眼の事とか。言ったら大変。そもそも幾つもの魔眼を所有しているというのは、隠しておいた方がいいに決まっている。特に不意撃ちとかにね

 千里眼はバレているので、今後は千里眼持ちと自己紹介をしよう


 結構省略して話したのだが、コレットさんが三回は紅茶を入れ直してくれた

 えっと、八十度のお湯が冷えていって、ぬるいといわれる五十度以下になるまで三十分くらいだっけ? やべえ、説明するのに何時間かかってるんだ俺


「にわかには信じられんな」


 話し終わると初めてマールさんが俺に話しかけて来た

 まあ、そうですよね。俺だって中々に酷い話をしていると思う。普通こんな子供いない


〈筋肉に告白をする子供もですね〉


 やっかましいは!


「作り話をするならもっと短く話せ。殺すぞ?」

「ええ、これ以上の真実はないのですが」


 俺は強くてカッコいい女性は大好きだが、Mではない。蔑まれても全然嬉しくない


「口答えか。いい度胸だ。切り捨ててやろう」


 そういってマールさんは腰の剣に手を当てる

 切れる若者かコイツは。前世のヤンキーでももう少し理性的だぞ


〈一時間半も話を黙って聞けてれば十分だと思いますけどね〉


 お前、めちゃくちゃ心狭いな。たったそれだけで、人を切ろうと判断できる奴に共感できちゃうの?

 めちゃくちゃ大変だよ? 歩いてたら急に背中刺されるよ。また転生しちゃうよ?


〈主。軽口もそれまでにしておかないと切られちゃいますよ〉


 視界がぶれる。全魔眼が予知眼を使って一秒先の未来を見せてきた

 予知眼は使用頻度で見える先の時間が伸びる。らしい。未だに伸びた事もない。なにより俺の魔眼の中で二番目に使用魔力が激しいので、殆ど使わない


 見えた視界は恐ろしいものだった。手をのばした所にマールさんが細身の剣を抜かんとしている

 ちょっと近すぎじゃね!? 一秒だよ! どんな踏み込みよ。左腰に帯刀してたから、前に出て、剣を抜いて横に一線。たったの二つの行動で俺の命を削り取れちゃうね!


 アダフさんの剣を出すには一秒掛かるし、出したら死んじゃうでしょ?

 取り敢えず知覚百倍して!


〈二日連続ですが大丈夫ですか? まあ、もうやってるんですけど〉


 ……良い『手』を思いついた


〈ほう、今回は主の方が速く思いつきましたね。して、その方法とは?〉


 左手を犠牲にしよう。痛いかもしれないけど、イブプロフェンとかドッパドッパだして覚悟を決めよう!


〈酷い決断です。というより鎮痛剤ですか? 頭痛薬じゃありませんかそれ〉


 魔力で作ります。それに問題ない。処方される痛み止めと殆ど同じよ

 ああ、痛そうだな。俺の左手よ。さようなら。後で治すけど

 マールさんの一撃は横一文字であるから、正拳突きの要領で拳を前に出す。剣は俺の拳を二つに切り裂くだろう。それでも絶対に止まらない


 恐らく犠牲になるのは、橈骨と尺骨もだ。二つ並んだこの橈、尺骨を盾にする。骨ってのは本当に硬い。切るとなると、とっても大変なのだ

 観血的療法だと肋骨ってノコギリ出来るらしいよ。俺とは毛色が違うから聞いた話だけど


 ああ、魔法の世界で本当にありがとう。前世でこんな怪我したら、完治させるのだけでどれだけ掛かる事か。痛み止め作ろう。想像しただけで、もう痛い

 刃が! 刃が俺の骨を割って入ってくるうううう! 俺の左手が!


 あ?


「マール。貴女は本当に……主様が拉、お連れしたお客人ですよ」

「おい、レティ。今拉致って言おうとしなかったか? 言おうとしたよね?」


 目を閉じて痛いの我慢しようとしてたら、いつの間にかコレットさんが剣を受け止めていた


 右手一本で

 嘘でしょ? どんな筋肉、いやありえん。スキルの可能性の方があり得るか

 ああ、イブプロフェン。もう出しちゃったのに。拮抗作用のあるの俺知らん。ほっといていいか


「ね、姉さん」

「マール。落ち着きなさい。話の真偽を決めるのは主様です」


 姉妹なのか? タイプ違うんですけど


「……ああ、ごめん姉さん」

「主様。申し訳ありませんでした」


 俺に背を向けて二人がアビゲイルさんに頭を下げる。それを笑って手を振って返す姿は男らしい。あ、いや。女らしい


「ははは。いやあ、でもいいものを見た

 少年の動きは中々のものだった。今の話も頷ける程だったよ」


 不思議そうな顔をして姉妹が俺を見る

 何さ。俺は何もしとらんぞ


「間に合わないと左腕を盾にしようとするのは解っていても中々出来るものじゃない

 回復魔法が使えるんだろう? 千里眼で辺りを警戒して、手早く回復魔法を使う。かなり合理的な戦術だ

 マールの速さにも反応できた。並の魔物なら彼にはかなわない


 どうやってこの街に入ったかも教えてもらったし、その対策も今日中にすませる事が出来る範囲内だ」

「じゃあ?」

「元々話を聞くだけだったんだ。ごめんねマールは喧嘩っ早くて。でも、ボクたちの中で初撃の速さは一番なんだ。誇ってもいいぞ」


 ぶっちゃけ、未来しがなかったら反応できませぬ

 ああ。もう、筋肉痛来てる。いたた。本当に二日連続は勘弁して欲しい。動かしたのは左手だけだからまだマシか?


「少年。君はこれから村に帰るといっていたが、足はあるのか?」

「え、いや。ないですけど」

「ボクはこれから魔王会議のため第六魔王の領地に向かうんだけど、一緒に来るかい?

 第六魔王ならこの大陸の街や村の事を全部知ってる。キモいから」


 キモいから?!


「いいんですか?」

「ああ、勿論。マールのお詫びと思ってくれ」


 目の前でマールさんが死ぬ程嫌そうな顔をした。そんなに俺の事が嫌い?

 どういう訳か。俺は移動手段を手に入れた。う〜ん。ビックリするくらいトントン拍子だ





私「よ〜し! 今日は速くかける様になりそうなBGMにしよう!」


私「放て心に刻んだふふふ〜ん。未来さえ置き去りにしふ〜ん」一曲目


私「YO!SAY,夏がふふふふふふふふ〜」二曲目


 割愛


私「ふう、終わった。読み直してみよう


 ……全然面白くない。消そう」


 上記の分は最期だけが本当です

 そして今日

「やっぱ、この回。面白くないな!」

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