Present.5 【夏休みももう終わり】
無事に夏休みの宿題も終わり(合ってるか心配だが・・・)、とうとう夏休みも残り一週間となった。
「はぁ〜。とうとう夏休みも終わりかぁ〜。でも・・・」
俺は大きな背伸びをして、大きなあくびをした。
そして・・・
「何でまだお前がいるんだよッッ!!!」
俺は隣りでのん気にアイスを頬張っている快のほうに振り返った。
「?誰が夏休みのうちに帰ると言いましたか?」
・・・本当に帰ってほしいのですが・・・。
「お前、早いうちに帰らなくていいのか?家族が心配するだろ??」
そう言うと、予想外の言葉が、俺の心臓を貫いた。
「それがですね、タイムマシンの燃料が無くて、自動充電が完了するのに一年かかるんですよ。だから、まだ戻れません♪」
・・・なんでそんなにも嬉しそうなのかは、俺には疑問なのだが・・・。
「一年っっ?!」
「ええ。そうです。」
なんでそんなに冷静なんだろう・・・。
こいつの頭は、いまの時代の奴にとっては痛いものだな・・・。
俺がいろんな意味で感心していると、快が思い出したようにポンッと手をうって、俺に言った。
「あ、そういえば、お祖父ちゃんの誕生日、ちょうど僕らが出会った最初の日ですよね?」
「・・・?ああ・・・そういえばそうだった気が・・・。」
もうお祖父ちゃんという言葉に突っ込むことが疲れた。
「じゃあ、僕がかなめさんの誕生日プレゼントです☆」
えぇ〜?!なにいい様にまとめちゃってんの、この子っっ!!
「ちょっと待てって!俺、お前いらないから、絶対プレゼントでお前だけはもらいたくは無いから!!」
「わぁ酷い。いいじゃないですか?未来からの贈り物、ということで☆」
「なにカッコよくまとめてんだコノヤロォォォォーーー!!!!!」
もうそのときの俺の声は、大きな音で騒音を奏でるセミの音よりも大きかったような気がする・・・。
か)まぁそんなかんだで、快が帰ったのは、いつになったのか、俺自身、覚えてはいない。
っていうか、帰ったんだっけ?
快)まだ帰ってないですよ☆
か)早く帰れぇぇぇぇーーーー!!!!
(誼田かなめ・現十七歳
& 誼田快・現十六歳・談)
END