プロローグ
「以上が先月見つかった血縁者の個人情報と交友関係になります。」
ポニーテールの執事服の男が大きめのデスクに資料を置く
「えぇ、ありがとうセバスチャン。」
真紅の髪の少女はその資料を見向きもせずに、パソコンのキーボードを叩き続ける。
セバスチャンと呼ばれた彼は、少女に礼をすると部屋の隅のドアに入っていった。
「・・・また面倒な血縁者が増えたわね。」
パソコンを閉じてポツリとつぶやく
真紅の髪、紅色の瞳、純潔の日本人とは思えないその風貌
彼女はこの会社「情報会社SecretStalker」の社長、鈴寺麻紅である。
この会社はあらゆる情報を持っている。そして、どんな情報をも手に入れる。
彼女の存在に恐れた一部の人間は、彼女をScarletStalker-紅き追跡者-と呼んだ。
「セバスチャン、出かけてくるわ。」
さっと、立ち上がると、同時に部屋の隅のドアが開き、コートを持ったセバスチャンが出てくる。
「いってらっしゃいませ、麻紅様。」
手渡されたコートを羽織り、彼女は部屋を後にする。
この物語は、一人の超絶面倒な仕事をこなしながら、神話的驚異にも立ち向かう少女(?)の人生を描いたものである。
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「・・・で?これは何?セバスチャン」
ぽんと無造作に原稿用紙が机の上に投げられる。
「麻紅様の人生を、私クロスチャーナ・瀬葉が執筆した物です。」
誇らしげに少し嬉しそうな顔でそう言い放つ。
両手で頭を抱えながら大きくため息を付き、原稿用紙をゴミ箱にシュートした
「あぁ!私の最高傑作が!!」
「なんてもん書いとうと!あげなもん書く必要があるわけなかろう!」
「麻紅様、素が出てます。」
「はっ!」
一気に顔を赤める麻紅、それをニヤニヤしながら嬉しそうに見つめる瀬葉
この物語は、一人の紅の女性とそれに仕える一人の執事との数奇な運命を描いた・・・
「・・・壮大な物語である。」
「・・・?何か言った?」
「いえいえ、何でもありませんよ」
瀬葉を叱るようにしながら、二人は肩を並べて部屋を後にした。
読んでいただきありがとうございます。
この物語はクトゥルフ神話TRPGで使用したPCを中心の物語となっています。
正直、文章を書くのはあまり得意ではないので、面白く書けるか等不安も多いですが、これから頑張っていきたいと思うので、生暖かい目でどうか見守ってください。
亀投稿な上、へたくそな文章になると思いますが、どうぞよろしくお願いします。