じゅん散歩
私はそれから東征を終えて家に帰り、今度は南征することになった。というのも散歩の話であり、彼女(四条夏生)の家にゆくということは、取りも直さず、南に歩くということである。
バスを使うということもできるのであるが、私は歩きにこだわりたい。三時間くらいかかるが、平気で歩いてゆこう。その前に、散歩マニアの私としてはテレビ番組の『じゅん散歩』が、東京の中野を取り上げることになったので、それを見なくてはいけない気持ちになっている。
というのも、私は「小説 中野」という小説を書いたことがあるからだ。それは延々と中野を散歩する小説であった。今回も本来なら、私は自分の住んでいるCという町をタイトルにしても良いのであるが、それはやめておきたい。マンネリを想起させるからである。
さて、視聴を始めよう。ふむふむ。なるほどね。さらっと、中野の再開発のことが説明されて、地図を見ると北口から北の方を歩くのらしい。中野サンプラザや、中野ブロードウェイがあるところである。散歩をする、当番組のホスト、高田純次は、野方の方に住んでいたのらしい。
さあ、何が出るか。って、待った。サンプラザ中野に面した二階の喫茶店「シャトレーゼ」で、女の子に告白して思いっきり断られたことがあったわ。あん時はショックだったなあと、まあ、そんなことどうでも良いことだけど。あと、本屋があった記憶があるけど、潰れているかな。もう、10年も前の記憶だけど。
おっと、純ちゃん。北口に行くとフェイントかましておいて、南口に進路をとった。南口は、闇というか、あんまり目立たないエリアだった記憶がある。やたらゴテゴテしている印象。そこからの中野レンガ坂。
あれ、飲み屋街かなあ。中野って基本、風俗店がないんだけど、そこに「マジカルバナナ」というピンサロの風俗店があって、ポイントカードを貰って、それをバイト先で落として大問題になったことがあったな。それ以来、エロキャラとして有名になってしまった。(いや、でも、それは東中野だったかも)
純ちゃんが、そこのハンコ屋に行く前に、そうそう、ここに安い定食屋があるんだよ。マルイの近く。そこで、よく大盛り定食を食べた記憶がある。二階になっていて、階段を登るとマイペースなおっさんがやっているお店だった。いかにも中野風。自由な感じ。
そっから、大久保通りだよ。そうそう。歩いた、歩いた!




