表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たぶん悪役令嬢なので死亡フラグ(?)を逆張り回避します!  作者: 幸嶋リタ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/20

たぶん、主人公②

「わあ、ヨーロッパの街並みだ〜!」


 公爵家の建物やすでに目にした人々もそうだったように、街中でも洋風の建物や人々が目に映る。日本で暮らしていたカリナには目新しくうつり、まるで海外旅行に来たような気分だった。


「ヨーロッパって?」

「あ、前世の……前に暮らしてた国からずっと遠いところだよ。いつか行ってみたいなと思ってたの。」

「ふぅん。じゃあ僕と来られてよかったね。」


 カリナが前世の話を言い淀んだことに気づき、レヴィが優しく笑う。


「カリナ、何かお揃いのものを身につけようよ。なんだか不思議とそうしたいんだけど、どう?」


 それが憐れみからか、愛おしさからなのか、カリナにも、そしてレヴシオン本人にも分からないそのセリフは、それでもカリナを抱きしめた。


「うん、すごく嬉しい。私もそうしたいな。」


 なぜか少ししんみりしてしまって、反省する。

 実質、カリナがこの世界で行動するのは今日が二日目だ。落ち込んでしまっても仕方がなかったが、カリナは前を向きたかった。


「ねえ、あっちから美味しそうな匂いがする!食べ歩きってしてもいいのかな?見に行こう!」


 心配させないように、不安だと悟らせないように、笑顔で二人に呼びかける。

 私は幸せだ。私は恵まれている。そう言い聞かせて。



 しばらく街を散策すると、城門の前に差し掛かった。


 そういえばこの世界にはモンスターとかいるのかな?冒険者とか、討伐とか、みんなで一狩り行ったりするのかな?


「ねえ、レティちゃん、門の外って……。」

「きゃー!」


 カリナが口を開くと同時に門が開き、血塗れの男たちが数名入ってきた。

 辺りはざわつき、穏やかだった街並みが一変する。


「誰か回復魔法を使える人はいないか!もうポーションも残っていないんだ!」

「回復だけじゃない!はやく騎士団へ報告だ!魔獣の数が多すぎる!手が空いてる騎士や魔法使いを集めてくれ!」


 聞く手間が省けた、と言うのは野暮だろう。

 カリナは回復も魔獣も私が、と言い出したいのをぐっと堪え、レティちゃんに急ぎ尋ねる。


「レティちゃん、近場の洋服屋さんってどこ?」


 レティの案内で少し古びた洋服屋へ駆け込む。


「突然ごめんなさい。今とても急いでいます。顔の隠せるものは何かあるかしら?変装をしたいの。悪いことはしないわ。」

「あらあら、美人さんだものね。変な男に追いかけられているのかしら。」


 少し年配の女性が手を動かしながら受け応える。


「素敵なドレスを着ているんだもの。こんなのはどうかしら?」


 その手には、ヴェールのついた白色の花冠が握られていた。

 白のヴェールは幾重にも重なり、ある程度顔の認識が阻害されるようだった。


「素敵ね!ありがとう!こちらを頂戴。支払いはこの子がするわ。先に行くわね!」

「あらあら、急いでいるのね。気をつけてね。」


 素敵な店員さんでよかった。

 さて、これで私がカリーナ・カタブレアであることは一目では判断がつかないはず。

 そうだ、認識阻害魔法とか使えないかな。

 って言っても魔法名思いつかないな……。


「ヴェール。……とか。」


 どの程度効果があるかは分からないけれど、やらないよりはいいよね。



 カリナが門前に戻ると、怪我の大小あれど、怪我人の数が増えて集まっていた。

 そして彼らは揃って口にしていた。


 「あの人がいれば魔獣はもう大丈夫だ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ