転生、そして桶狭間
皆さんどうも!Yukiです。
なんとこれで「恋の病」「旅の記憶」に次ぐ、三作品目です。
三作品同時連載は中々大変そうだな……でも大丈夫!
まだ少人数ではありますが、私の作品を読んでくれる方々がいるからです。
読んでくださるみなさん。、ありがとうございます。
それでは本編をどうぞ!
目を覚ますと目の前にはいつも通りの天井……ではなく、強そうな男が複数人いる。
きっとこれは夢だ、こんなのが現実な筈はない。電球もないようだし、時代は昔の夢だろうか。
「信長様、今にも今川軍が攻めてきてしまいます。どのようにするかのご決断をしてください。」
せっかくの夢だし戦っても死なないから安心、安心。
まずは状況の整理から。
さっき、私のことを『信長様』と呼んだので私は織田信長なのだろう。
そして攻めてくるのは今川軍のようだ。つまり、これは桶狭間の戦い。まだ俺がバカだと思われている頃ということだ。
確か、桶狭間の戦いでは雨のおかげで勝てた。つまり、どうせ勝つのでとりあえず寝て英気を養うとしよう。
「俺は寝る。みんなも寝て英気を養っておけ。」
「ちょっと、信長様。困ります。」
こんな時は逃げるに限る。部屋もわからないしとりあえず、適当に走って逃げる。
◇◇◇
まずい、完全に迷子だ。道がわからない、建物の中なのに迷子ってどういうことだよ。
そうだ、近くの人に部屋を聞こう。
「すまん、寝るところってどこだ?」
「え……この廊下をまっすぐ行って突き当たりの角を右に行って、二つ目の部屋でございます。」
「おう、ありがとな。」
ドン引きされたが仕方がない。桶狭間の戦いでみんなをわからせてやる。
とりあえず、言われた部屋で寝る。
◇◇◇
「起きろ。」
起こされたので起きると、目の前には宇宙が広がっており、痩せ細っているが神々しい老人が一人いた。
次は変わった夢だな。まともな夢を見たいものだ。
「お主、死んだことを忘れてないか?」
「そもそも俺って死んだのか。」
「仕方がない、わしの力で思い出させてやる。」
脳に一気に情報が流れてくる。
思い出した。あの日、俺は学校の屋上で授業をサボっていると背後から何者かに突き落とされた。
フェンスがあったのだが、ボロボロだったので一緒に落ちてしまった。
「ああ。全て、思い出したよ。でも、なんで俺が織田信長になっているんだ。」
「それはお主が、転生くじ引きの一等。織田信長をあてたからじゃ。」
「転生くじ引きってなんだ。」
「転生くじ引きっていうのは、死者が次の転生先を決めるものじゃ。ちょうど、織田信長が心臓発作で座ったまま死んだから、お主の魂を入れたのじゃ。」
「なるほど。本能寺の変で死にたくないんだけど。」
「頑張れ。それではさらばじゃ。」
あの神々しい老人、勝手に転生させておいて手助け無しか。
頭痛がしたと思ってすぐ、急に意識が遠のいた。
◇◇◇
目を覚ますとやはり、織田信長のままだった。
「信長様、急いで出撃の準備を。もう、今川軍が桶狭間まで来ているとの情報が参りました。」
「わかった。だが、その前に舞いを踊りたい。」
「しょ、承知いたしました。」
俺は朝起きるとまず、舞う。これは日課だ。目を覚ますのにちょうど良い。
舞を舞った後は鎧を装備し、馬に乗って進む。
しばらく道を行くと大雨が降り始めた。仲間の鼓舞も込めて格好をつけて大声で叫ぶ。
「今は雨、相手に進軍が知られないチャンスだ。天は我が軍に味方している。」
「「「うおおおー!」」」
うまい具合に鼓舞できたようだ。でも、正直なところ死ぬのは怖い……が、戦わなければ死ぬ。突き進む以外に生きる道は無い。
その後も雨に打たれ続けてようやく今川軍の近くにきた。
情報によると、もう勝ったつもりで油断し切っているようだ。
命令を叫ぶ。
「全軍前進。」
誰しもが一度は言ってみたい言葉を言ってしまった。ワクワクしてきた。
「まずい、織田軍の奇襲だ。応戦しろ!」
今川軍に気づかれて両者戦闘に入るが、油断していたからか次々に敵を切り伏せた。
すぐに大将まで辿り着いて首を切る。
なぜか、恐怖も抵抗も無かった。織田信長の体だからだろうか。
「今川義元を討ち取ったぞ!」
「「織田軍の勝利だ!」」
「「マジ?」」
今川軍って間抜け過ぎないか?
◇◇◇
こうして桶狭間の戦いは幕を閉じた。
今夜はパーティーだな。めいいっぱい楽しむとしよう。
どうでしたか?
感想などを頂けたら嬉しいです。
苦手なバトルシーンを殆ど書かずに本編を終えた私は天才ですね。
(昔に『自分で言う人はね?』って言われたのを思い出しますね)
とにかく、気に入って頂けたら幸いです。
それでは、別の作品か次回!
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