表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/11

七話

教室へ戻るとちょうど大河が凛に話しかけているところだった。どうやら連絡先を聞いているらしい。

「ちょっと大河!無理やり連絡先聞いたりして凛が嫌がってるでしょ!やめなさいよ!」

2人の間に割って入るようにして現れた1人の女生徒。華奢で丸い顔立ち、目はクリクリでショートヘア。凛とは違うベクトルの可愛い系の美少女である。確か名前は…

「なんだ彩乃!突っかかってくんじゃねえよ」

「2人とも落ち着いてー、あやちゃん、私別に嫌じゃないから大丈夫だよ。」

「でも…」

「ほら、お前はお呼びじゃないんだ帰った帰った」

「あっそ!別にいいし、放課後私たち2人で遊ぶ約束してるから。ねー?凛ちゃん?」

「ねー」

「おい!お前いつの間に凛ちゃんとそこまで仲良くなったんだ?」

「あんたには関係ないでしょ」

「ちくしょー!俺も行きてー!」

大河はそう言うと俺の方に目をやって、

「いいこと思いついた。じゃあ太郎も誘って4人で遊ばないか?これなら男女2:2で丁度いいし。太郎も行きたいだろ?」

すると凛もそれに乗っかって、

「賛成!4人で遊ぼう」

大河め、俺を巻き込みやがって。とは言っても入学初日にそういった親睦を深めるイベントに参加できるのは願ってもない話である。俺はその誘いを二つ返事で快諾した。

「どうも、初めまして田中太郎です。君は確か成瀬彩乃さんだよね?合ってる?」

「うん、合ってる。それと彩乃でいいよ。堅苦しいのは嫌。」

「そっか、じゃあ俺も太郎でいいよ。ごめんね、2人で遊ぶ約束だったんでしょ?」

「気にしないで、大河が言い出したことだし」

「そっか、ありがとう。そういえば2人はとても仲が良さそうだけど、どこで知り合ったの?地元が一緒とか?」

「別に仲は良くないけど、小学校の頃からの腐れ縁なんだよ」

「幼馴染ってやつ?」

「まあそんな感じ」

こんな可愛い幼馴染がいるなんて、大河のやつ正直羨ましい。


その後、クラスで委員会決めなどが行われた。ちなみに俺は図書委員になったらしい。正直話し合いをあまり聞いていなかったので気づいたらなってた感じだ。多分大した仕事はしないだろう。多分。そういえば女子の方の図書委員は彩乃だった。知っている人と組めるのは心強い。そして凛と大河はうまいこと委員会決めを潜り抜け、無事無職の地位を獲得していた。許せねえ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ