悪く思うなよ
「行ってしまったな…」
「そうだな…それより、俺の前世の記憶?を思い出させる事が1つあるって言ってたよな?それはどうするんだ?」
唐突に思い出したので口にする。
「あぁ、それなら」
掌を空に向けた。
「ほら、これだ」
ズシンと音を立てて上から木で作られた宝箱が落っこちてきた。
「何だよ、それ!?」
「前世の奏夜…マリアの『大事な物を仕舞う宝箱』だ」
「俺って前世は女なの…!?」
『マリア』と言う名前は女性向きだと思い、驚く。
「いや、れっきとした男性だぞ」
『何を言っているんだ?』とばかりの顔をされる。
「まぁ、取り敢えず」
ポケットから、小さい包を取り出した。
「これでも、食べてから箱を開けてみろ」
掌に包を置かれた。
早速開けてみると、手作り感満載のクッキーが入っていた。
(いつ作ったんだ…?)
「い、いただきます」
サクリ
「おいしい!」
「良かった…!奏夜達がオレ視点のルルカ様との話を見ている時にこれを見越して作ってきたんだ」
(なるほど…!その時間があったか)
「ごちそうさまでした」
4〜5枚入っていたクッキーを全て食べ終えた。
「じゃあ、早速その箱を開けてみろ」
宝箱を指差す。
「何かドキドキする…!」
宝箱に近付き開けてみる。
「ん?」
中には花畑が広がっており、それを上から見ている様な感じであった。
「悪く思うなよ。奏夜!」
ドンと背中を押される
「ぎゃああああっ!!」
醜い悲鳴と共に花畑の中に落っこちて行った。




