お前の頭を殴る
「懐かしい…」
ポロっと俺の口から思いも寄らない言葉が出た。
(初めて来た場所なのに知ってる…。学園寮の門から少し離れた所に抜け道があって…そこからヴァンと夜に抜け出して…。たまたま下町がお祭りの日で遊び呆けてたら…直ぐ登校時間になって大慌てで学園に戻ったら先生に見つかって大目玉を食らったっけ)
俺の知らない記憶の数々が頭の中を巡る。
「さて、付いて来い。前世の記憶を呼び覚ます方法が1つある。…っと、その前にオレの私用に付き合ってくれ」
「方法があるのか!!?」
「あぁ、1つだけ、な。それで思い出せなかったら…」
「『思い出せなかったら』…?」
「ハンマーでお前の頭を殴る」
「ひっ…!!」
「フフッ、冗談だ」
「良かった…!ホントに良かった!」
「そんなに酷い奴だと思うか?」
(やりかねないって思った!)
「何だ?その顔?」
「イヤイヤー!ナンデモ」
「……ホントに何思ったんだ…?」
「そ、それよりその『私用』って奴は何ですかねぇ?」
『待ってました』と言わんばかりに目を輝かせる。
「フッフッフ、ルルカの前世って言われてるルカ・オファーリエに会い、思う存分グチグチ言いに行くぞ!!」
「え!?生きてんの!!?」
「あぁ、生きてるとも。妹のルルナは死んでるがな。この事はルルカも知ってるぞ。1回だけ会った事もあるらしいし」
「マジか!クククッ、じゃあ思いっ切り殴れるな…!」
「悪い顔してるぞ…。それより殴るなよ?」
「何でだ?」
「何でってオレが1番最初に殴りたいから」
「じゃあ、俺が2番な」
「ふむ、それなら良いか」
昨日出そうと思ってた…気付いたらこの時間に…!




